柚希礼音『REON JACK 2』舞台稽古、上野水香とのコラボで男役も！

2017年3月23日からから大阪、神奈川、福岡でソロコンサート『REON JACK 2』を開催する、元宝塚歌劇団星組トップスター・柚希礼音。

この公演は出演者に東京バレエ団の上野水香（大阪・東京公演）や、バレエ、ジャズ、コンテンポラリーなど多様なジャンルで活躍するダンサーの大貫勇輔、ステージングも担当する大村俊介（SHUN）、前回公演でも登場したタンゴダンサーのクリスティアン・ロペス、ストリートダンサーのYOSHIE（福岡公演）が名を連ね、よりアーティスティックに、よりパワーアップしたものとなるという。公演に先駆けて発表したミニアルバム『REONISM』は2月28日付けのオリコンデイリーアルバムチャートで10位を獲得するなど、ますます注目を浴びている。

今回はその舞台稽古の様子をお届けしよう。

■「Two Snakes～feat. NAOTO」は大人の女性の雰囲気で

まず行われたのは振付家・大村俊介（SHUN）とのダンスナンバー。曲は3月1日にリリースされた『REONISM』に収録されている「Two Snakes～feat. NAOTO」だ。切なく、しかしそれこそ「Snakes」のように求めてやまない恋愛のダークな思いを歌った曲に乗せて、中央から柚希とSHUNが登場。スピーディーな動きの中にも互いに視線を絡ませ、時には背を向けて重なり立つ。これまでの柚希とは一味違う、大人の女性といった雰囲気が見えるナンバーだ。今回は稽古着だが果たしてこの踊りが舞台ではどのような衣装で踊られるのかが気になるところである。

■上野水香との「リベルタンゴ」では男役！？

続いて行われた上野水香（東京バレエ団）とのナンバーは「リベルタンゴ」だ。上野との共演は今回の「REON JACK 2」の目玉の一つ。昨年テレビでの対談をきっかけに共演が実現し、互いに「意見を出し合い、言いたいことは言い合って」（柚希）作りこまれているという。振付は上野のことをよく知る高岸直樹（東京バレエ団特別団員）と、先の「Two Snakes～feat. NAOTO」でも登場した大村俊介（SHUN）。

タンゴの音色と共に始まったダンスでは、なんと柚希が男性役として上野をリード。バレエとダンス、互いにジャンルの違う2人だが、上野はバレエのスタイルで、柚希は宝塚の男役として培ってきたスタイルで、それぞれがこれまで舞台にかけてきたものが融合し合う踊りとなっている。時には柚希がバレエのシェネ（バレエの回転しながら移動する技）を披露するなど、「挑戦」の部分も見られて実に楽しい。本番までにどのような形に練り込まれていくのか、実に楽しみだ。

■横浜公演ではファンのリクエスト曲も

公開稽古の後は柚希のインタビューが行われた。

――まず公演への意気込みを聞かせてください。

昨年の「REON JACK」に引き続き、今回「REON JACK 2」ができるのは幸せ。スペシャルなダンサーが大勢出演するので、私も挑戦し、お客様には「いいものを見た」と思っていただきたいです。

――上野水香さんと踊っていかがでしょう。

バレエをする方なら誰もが憧れる上野さんと、一緒の舞台に立ててうれしいです。上野さんも私も互いに挑戦するという場面をつくってもらいましたので、稽古を重ね本番で素敵な化学反応が起きればいいなと。互いに教え合うところは教えたり、アドバイスし合うところはし合うなど、稽古はとても刺激的です。

――稽古では上野さんをリードの振りが多かったようですね。

どうやるんだっけ？と久々ですが、こういう振りが入った以上は、男役も頑張ります。

――2年目となって自身のなかで変わったことなどはありますか。

宝塚時代の持ち歌も歌うのですが、あの時とは違う、今の自分の曲になっているのが不思議です。退団して2年弱ですが、ミュージカルなど様々なものに挑戦した柚希が詰まっているのかなと思います。去年の「REON JACK」だったら挑戦できなかったことも、その後の1年の経験を通し、今は「変化する自分を恐れず思い切りやってみよう」と思えるところにいる。他の曲でもいろいろと試してみようと思っています。

――横浜公演ではファンからのリクエストを受けて踊る曲もあると聞きました。

たくさんのリクエストをいただき、すごくうれしいです。リクエストの結果、自分で「これだな」思う3曲が入り、みなさんと「心が通じている！」と思いました。一方で「この曲が入っているんだ」というものもあり面白いなと思いましたし、またコメントも寄せていただき嬉しかったです。

――ファンにメッセージを。

稽古をしていて、場面が付くごとに感動していますし、こんな豪華なメンバーとご一緒できるのは本当にすごいことだと思っています。お客様にもぜひ楽しんでいただきたいと思います。頑張りますのでよろしくお願いします。

取材・文・写真：西原朋未