【動画あり】ディズニー映画・実写版『美女と野獣』 昆夏美&山崎育三郎があの名シーンを再現、作曲者アラン・メンケンも弾き語り!
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昆夏美・山崎育三郎
ディズニー映画史上の不朽の名作『美女と野獣』が、ディズニーの手により実写化。ベル役に「ハリー・ポッター」シリーズでハーマイオニーを演じたエマ・ワトソンを迎え、音楽もアニメーション映画やミュージカルを手掛けたアラン・メンケンが担当する。3月17日(金)、全米4210スクリーンで公開された実写版『美女と野獣』はなんとオープニング3日間で1億7千万ドル(約178億円)を上げ、3月公開作品の記録を更新。さらに中国や英国など44の国と地域で公開され、すでに700億円以上を達成し、2017年公開作品第1位という記録的なヒットとなっている。
その話題作が日本ではいよいよ4月21日(金)から公開される。それに先立つ3月29日、都内で「ボール・ルーム来日記者会見」が開かれた。『美女と野獣』きっての名シーンであるボール・ルームに見立てたステージに、実写版の監督ビル・コンドンと、ディズニー音楽の巨匠アラン・メンケンが登場。さらにプレミアム吹替版でベル役・野獣役を担当する昆夏美と山崎育三郎が主題歌「美女と野獣」を披露。さらに、メンケン本人によるピアノ弾き語りメドレーも披露されるなど贅沢の極みともいうべきプログラム。その会見の模様を紹介する。まずは、2つの貴重なライブ映像を見ていただきたい(映画上映期間中までの限定公開)。
■「日本はミュージカルの伝統が根付いている国」
会見ではコンドン監督とメンケンが登場。日本での映画公開と制作時の思いを語ってくれた。
コンドン 日本の皆様に実写版のミュージカル映画『美女と野獣』を見ていただくことにワクワクしています。私の『ドリーム・ガールズ』の経験から、日本はアメリカに次いで、ミュージカルの反響の大きな国だと思っています。日本の皆様はミュージカルの伝統を大事に伝えてくださっており、この国ではミュージカルは生きていると感じている。その日本でこの映画を上映できるのはとてもうれしいことです。
メンケン このような形でまた日本に戻ってこられてとてもうれしく思います。私も日本の皆さんに、新しい要素の加わった実写版『美女と野獣』を見ていただくことにワクワクしています。この作品は心から誇りに思えるものです。
アラン・メンケン
――アニメーションを実写化するに当たり、特にこだわったことは。
コンドン アニメーションの『美女と野獣』は古典ともいえる完璧なアニメーション映画です。実写化は素晴らしい音楽共々、実写ならではの形で見せられるものがあるだろうと思ったからです。私もアニメーションの『美女と野獣』は大好きです。子供から大人まで、誰にでも愛される素晴らしい作品ですが、でも少し子供向けでもあるかもしれません。ですから実写化する際に、アニメーション作品にダメージを加えないようにしながらキャラクターの人物像や背景を掘り下げ深みを持たせました。そして物語が今実際に目の前で起きているかのような、現実味のあるものにしようとしました。新しい歌、新しいシーンも加わっています。
ビル・コンドン監督
――25年間愛されてきた名曲が実写化で生まれ変わった。この作品に対する思いは。
メンケン 『美女と野獣』は物語やテーマ、野獣のフォルムなどに、ディズニーの魂に立ち戻ると感じられる部分がある作品です。また私にとっては非常に感傷的な思いとともに書いた作品でした。『リトル・マーメイド』完成の頃だったでしょうか、ともに仕事をしていたハワード・アシュマンの余命がいくばくもないと知った頃のものだからです。最初に手掛けたのは「朝の風景」「一人ぼっちの晩さん会」で、オープニングの曲にもかかわらず6分半にもなってしまった。こんなに長くていいのかとハワードが悩んでいましたが、結果的にスタッフに気に入ってもらえた。いろいろな形を試してみたいと皆が思っており、この作品にかかわる意義深さを感じました。
■ベルは21世紀の強い女性に
――本作品はエマ・ワトソンがベルを演じるが、実写化でベルはどう進化したか。
コンドン 91年のアニメーション版のベルは「男の子より本が好き」という、当時新境地を開拓した女性像でした。それから25年。エマが演じるベルは21世紀の強い女性像を体現しています。本が好きな教養のある女の子が、今作では知識をほかの人とも共有します。たとえば洗濯機を発明して、ほかの女の子たちを労働から解放するといったりですね。可能な限り強い女性を描きたかったし、エマもそう演じてくれました。
■舞台は18世紀フランスの世界。ボール・ルームではワルツも
――衣装やセットでこだわった部分は。
コンドン 時代設定を原作の、18世紀初期のフランスに合わせ、そこからいろいろ決めていきました。またベルの黄色いドレスは非常に象徴的なものですが、アニメーションとは時代が違います。しかしアニメーション作品に敬意を表し、色味は残しました。芸術味がある、物語の設定に合わせたものにしています。
――メインテーマ曲の「美女と野獣」を実写版のために新たにアレンジしたと聞いたが。
メンケン この作品に音楽で関わるのはアニメ、ミュージカル、実写と、今回が3回目になります。音楽を作る際はミュージックチームの様々なアイデアを取り入れながらやりました。今回はボール・ルームのシーンにワルツが使われますが、このシーンもチームのアイデアでアレンジが加えられています。
アラン・メンケン
――その一番の見どころであるボール・ルームのシーンの実写化でこだわったところは。
コンドン アニメーションでのシーンを全く真似しようとは思わず、私たちならではのものにしたいと考えました。今回は音楽にワルツを取り入れているし、ダンスにも振り付けが入っていますので。ボール・ルームのシーンではまるで空間が生きているかのようにカメラが上のほうに上がり、ベルの高揚する気持ちを表現しながら、彼女が別の世界に運ばれていきます。その瞬間は天に昇るような感じになります。そしてダンスが終わると地に降りてくる。そしてその時2人は新たなつながりを持つ、そのようなことを表しています。
ビル・コンドン監督
■日本語吹替え版のベルと野獣が登場
ここで日本語吹替え版のベルを演じる昆夏美と、野獣役の山崎育三郎が登場。テーマ曲「美女と野獣」が披露され、続いてメンケン氏自身の引き語りの『美女と野獣』の名曲メドレーが披露された。
昆夏美・山崎育三郎
演奏後、昆は「歌う前は非常に緊張していました。メンケンさんの演奏する姿を見ていたら“この人からすべての曲が生まれたのか”と思い涙が出そうになりました」と涙声でコメント。子供の頃に『アラジン』のVTRを擦り切れるほど見てミュージカル俳優を目指したという山崎は「演奏するメンケンさんを見ていたら子供の頃を思い出した。私にとってはモーツァルトが目の前で演奏しているような気分。同じ舞台に立てるなんて光栄です」とこちらも興奮状態。
昆夏美・山崎育三郎
日本語吹替え版の2人の歌を実際に耳にしたコンドン監督は「素晴らしかった!歌を聴いて瞬時に“日本版を作らないと!”と思いました。(記者会見のような)特殊な状況で感動するなんて」と絶賛。メンケン氏も「2人とも素晴らしいパフォーマーで美しく歌い上げてもらった。感動とともに感謝です」と賛辞を送った。
アラン・メンケンのピアノ弾き語り
■男性も楽しめる、たくさんの愛と誇りの詰まった作品
最後に登場した4人から4月21日(金)からの映画上映に向けてコメントが寄せられた。
昆 野獣とベル、お父さんとベルなど、この映画にはたくさんの愛が詰まっています。楽しみにしていてください。
昆夏美
山崎 実写をはるかに超えた映画です。野獣についても、今までは語られることなかった幼少期など人物像がとても深く掘り下げられていて、野獣というキャラクターに魅了されました。ぜひ男性にも見ていただきたい。100%満足していただけると思います。
山崎育三郎
メンケン この実写版に関しては監督はじめスタッフの思いがこもった、期待をはるかに超える素晴らしいものができたと思っています。この『美女と野獣』が新しい命を授かったことをうれしく思っています。
コンドン 日本のディズニーアニメでは美女と野獣が一番人気と聞きました。今作はその作品にも敬意を払っており、そのうえで新しいものになっています。非常に楽しみながら作りましたので、ぜひ楽しんでください。
(左から)昆夏美 アラン・メンケン ビル・コンドン 山崎育三郎
実写ならではの要素が詰まった、新しい実写版『美女と野獣』。公開が待ち遠しい。
会場には実写版『美女と野獣』公開に向け、ディズニーストア限定アイテムも多数展示。ディズニーストアで4/4(火)より順次発売。 ⒸDisney
ⒸDisney
取材・文・撮影:西原朋未
グッズ撮影:島崎あさみ
©2016 Disney Enterprises,Inc.All Rights Reserved.
4月21日(金)全国ロードショー(字幕スーパー版・プレミアム吹替版)
◾️CAST:
ベル:エマ・ワトソン
野獣:ダン・スティーヴンス
他
<プレミアム吹き替え版>
ベル:昆 夏美
野獣:山崎 育三郎
他
◾️監督:ビル・コンドン
◾️歌曲:作曲:アラン・メンケン
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