約20年の時を経て世田谷パブリックシアターに甦る 『ABSOLUTE ZERO 絶対零度 2017』
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撮影=Akihito Abe
世田谷パブリックシアター開場を飾ったオープニング・シリーズの一つとして、1998年に初演された『ABSOLUTE ZERO』が、劇場の開場20周年記念公演として2017年6月1日(木) ~ 6月4日(日) に再演されることが決定した。
勅使川原三郎の構成・美術・照明・出演により初演時に話題を呼んだ本作。翌99年に再演後、2001年までイギリス、オランダ、イタリア、フランス、ドイツ、台湾、オーストリアの各国をまわり、高い評価を獲得した。
『ABSOLUTE ZERO』は三つのパートからなる。初演、99年の再演では、勅使川原三郎のソロ、また勅使川原三郎と宮田佳のデュオにて構成されていた。ヘンデル、グルジェフ、モーツァルトなどの音楽、映像や写真によるイメージ、そしてダンスが織り成す舞台空間となっている。
3部構成という点と、本作のタイトルでありテーマの“絶対零度=到達不能といわれる、エントロピー“ゼロ”の完全な静止状態”は、今回の再演でも踏襲される。再演に向けて勅使川原は抱負として「テーマそのものを説明するというよりは、テーマにした時に何が見えてくるのか、何が起こりうるのかということをダンスにしたい。ダンス的化学変化が生まれるといい。」とコメント。また、「よりダンスをしたい。新作のつもりで向き合いたい。」と語る。
出演には勅使川原三郎と、あらたに佐東利穂子を迎える。佐東は勅使川原作品にとって欠かせないダンサーであり、またこれまでパリ・オペラ座など他舞踊団への勅使川原振付作品での振付・演出補佐も務めている。佐東について勅使川原は「この作品、テーマにおいては彼女あればこそ。彼女のための作品となるだろう。」と称賛する。
撮影=Akihito Abe
撮影=Akihito Abe
撮影=akiko miyake
最後に勅使川原のコメントを記載する。これを読んで、公演に期待を膨らませてほしい。
創作した作品は作られた時に持った力や価値が、公演を重ねることによって様々な経験を経て成長し成熟していくものです。人間のように。
初演当時、ダンスキャリアが始まったばかりの佐東利穂子は今や世界最高レベルのダンサーとして成長していますが、彼女が作品をより高度に推し進めることは間違いありません。
彼女の特異な身体制御が生み出す美しく際どいダンスは今までに無かった価値を与えるはずです。
「アブソルートゼロ」が新たな生を得て活き活きと世田谷に帰ってきます。
しかし再演というより新作公演の心意気で今準備しています。
初演の清々しい呼吸を基に、矛盾を恐れずに私たちは調和を踊ります。
【構成・振付・美術・照明】 勅使川原三郎
【出演】 勅使川原三郎 佐東利穂子
【舞台監督】 八木清市[ニケ・ステージワークス]
【照明技術】 清水裕樹[ハロ]
【音響技術】 三森啓弘[サウンドマン]
【公演日程】2017年6月1日(木) ~ 6月4日(日) 会場 世田谷パブリックシアター
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一般:5,000 円/高校生以下・U24:2,500 円/ペア:9,000 円 ほか 各種割引あり
【お問合せ】 世田谷パブリックシアター
【公演 HP】 https://setagaya-pt.jp/performances/201706absolute.html