僕は何本かのアニメで人生を変えたんだ vol.2「ばらかもん」

2015.9.14
コラム
アニメ/ゲーム

TVアニメ「ばらかもん」公式サイトよりキャプチャー引用

自分らしさってなんだ、その答えの一つ

三ヶ月ぶりの二回目です。
30を超えると人間本当に涙腺が緩くなります、ちょっとしたことで泣きます。
それは感受性が豊かになったからだと信じているんですが、そんな僕の心を揺さぶりまくったアニメが「ばらかもん」です。

「ばらかもん」は書道を扱った珍しいアニメ、ですが別に書道バトルをするわけでも大会で優勝を目指すわけでもありません。書道会の重鎮を殴った罰として日本西端の島でひとり暮らしをすることになった主人公の書道家、半田清舟。小学生の「琴石なる」をはじめとする個性的な島民とのふれあいの中で人間的に、書道家としても成長していく彼を描いた作品。

島の暮らしはどこかのんびりしていて、あけすけです。
家には勝手に上がり込むし、子どもたちは自由だし、やりたい放題。
最初は神経質に対応していた清舟もいつしかそんな島の暮らしに慣れて行きます。
その心の距離のつまり方が非常に心地よく、なるの可愛さも相まって「こんな暮らしをしてみてもいいかな」と思わせてくれます。
そう思うのは自分が年を取ってきたからだと思うんですが、何もない不便を楽しむというのはきっと最高の贅沢なんだと感じさせてくれます。ただ海があって、人が居て、風が吹いている、そこで生きていくことが人を成長させる。

都会に済んでいる自分としては、そう感じてしまう、そんな空気感が「ばらかもん」にはあります。

主題歌であるSUPER BEAVERの「らしさ」では冒頭からこんな問いかけが行われます。
『自分らしさってなんだ?』



それは主人公清舟が作中で探し続けるものでも有ります。
そしてエンディングテーマであるNoisyCell「Innocence」ではこう歌われます。
『I can believe,when I`m holding your warm hand』(キミと手をつないでいる時だけは、信じられるんだ)
 


純真でまっすぐに世界を見つめているなるが居るから。
この人との時間を大事にしたいと思うから変わっていける。
一人で居られなかったから、独りでいたくなくなった。

主人公を演じた小野大輔さんもこの作品はとても大切な作品だと語っています。
なるを演じた原涼子ちゃんとの関わりによって小野さんも何か大切なモノを見つけたのかもしれません。

僕にとって大事なものはなんだろう?
あなたにとって大事なものはなんでしょう?

そんなことを考えさせてくれた「ばらかもん」も、僕の中で本当に大切な作品の一つなんです。