坂東巳之助、中村米吉のインタビューも！ 役者、日本舞踊家、小説家、漫画家たちによる歌舞伎ガイド『乙女のための歌舞伎手帖』刊行　

豪華執筆陣による歌舞伎入門のためのガイド『乙女のための歌舞伎手帖』が刊行された。

400年の歴史を継承しつつ、新作『スーパー歌舞伎II　ワンピース』『超歌舞伎』も話題を呼ぶなど、エンタテインメントとして進化し続けている歌舞伎。演目ガイド、写真集、歴史解説書など、歌舞伎に関する書籍は多く刊行されているが、 今回発売となった本書は、入門ガイドとして役者、日本舞踊家、小説家、漫画家たちがわかりやすく歌舞伎世界を案内してくれる。

『乙女のための歌舞伎手帖』には、『スーパー歌舞伎II　ワンピース』（今秋再演予定）への出演が決まっている坂東巳之助、若手女方で人気急上昇中の中村米吉、『超歌舞伎』など歌舞伎の振付を担当している藤間勘十郎、歌舞伎を題材にした作品を発表しいる小説家・榎田ユウリ、 近藤史恵、皆川博子、漫画家・木原敏江のインタビューがはじめに掲載されている。演じ手、作り手、描き手と、さまざまな角度から語られた歌舞伎への思いや観方、面白さは必見だ。

つづく、漫画家・はるな檸檬の初観劇レポ、君野倫子の歌舞伎ビジュアル解説、歌舞伎好き女子による本音満載の「の取り方・席の選び方・歌舞伎の楽しみ方」、歌舞伎ライター・関亜弓さんによる「趣味嗜好別！ 演目ガイド」など、実用的記事は歌舞伎デビューに役に立つことだろう。

エッセイスト・酒井順子、小説家の北村薫、津原泰水による歌舞伎愛エッセイや、翻訳家・金原瑞人のユーモアたっぷりな「三大名作ダイジェスト」、 漫画家・松田奈緒子のエッセイ漫画、漫画家・紗久楽さわによる「歌舞伎キャラクター図鑑」「歌舞伎名優伝」、 ミステリ評論家・千街晶之による歌舞伎ミステリガイドなどの読み物も、難しいイメージのある“歌舞伎”をもっと身近に感じることができる。

「勉強のため」でもなく「ビジネスのため」でもなく、「歌舞伎を楽しむため」のガイド。初心者にも歌舞伎ファンにも、歌舞伎が気になる全ての人にぜひ読んでいただきたい。