東京オリンピック前哨戦!? 宿敵アメリカを迎え撃つ『JAPAN CUP 国際女子ソフトボール大会in 高崎』
-
ポスト -
シェア - 送る
世界のトップ4が集う注目の女子ソフトボール大会は必見だ
今年、記念すべき10回目を迎える『JAPAN CUP 国際女子ソフトボール大会』が8月25日~27日、群馬県高崎市の城南野球場で行われる。今回は宿敵アメリカのほか、強豪カナダ、オーストラリアチームを招聘。25日、26日と総当たりの予選リーグを行った後、27日に3位決定戦、決勝戦で雌雄を決する。過去の優勝は日本2回、アメリカ7回と大きく水を開けられているが、昨年は決勝でアメリカチームに9-1と完勝。今年、連覇を果たせるか、この1年のソフトジャパンの成長を見せつける重要な大会となる。
まさに宿命のライバルだ。かつてはアメリカの独壇場だった女子ソフトボール界。しかし、2008年の北京五輪での日本の劇的な優勝を覚えている人も多いだろう。予選トップのアメリカに0-7とワンサイドゲームで黒星を喫していた日本が、やはり決勝トーナメント初戦でアメリカに惜敗(1-4)。敗者復活で三たび相まみえたライバル・アメリカを決勝で3-1と下し、金メダルを獲得し日本を興奮の渦に飲み込んだ。2020年では競技として復活するソフトボールだが、五輪開催は2008年の北京大会のほかは1996年のアトランタ、2000年のシドニー、2004年のアテネの4回のみ。アメリカはその4回で金メダル3回、銀メダル1回と絶対的な強さを見せつけてきた。
1965年に豪州メルボルンで始まった『世界女子ソフトボール選手権』に目を移すと、第1回の豪州、第5回(1982年)のニュージーランド以外、すべてアメリカと日本の2か国が優勝を分け合っている(過去15回開催、上記2か国のほかはアメリカ10勝、日本3勝)。特に6~12回までアメリカが7連勝し、絶対王者に君臨。その後、日本が2連覇し、昨年カナダで開催された15回目は再びアメリカにリベンジされて準優勝に終わった。そう、ここ最近の6回(12年間、2010年より4年から隔年開催に変更)は、日本の2勝4敗でその4敗はすべて準優勝と、アメリカと日本が1、2位を独占しているのだ。アメリカの独走を日本が待ったをかけた形で、すでにその実力差はほとんどないといえるだろう。
6月27日(火)、東京・岸記念体育会館で同大会の記者発表が行われたが、日本ソフトボール協会の髙橋清生専務理事が「横浜スタジアムで行われました日米対抗第3戦は、日本が土壇場の7回裏に、逆転サヨナラ満塁ホームランで勝利を収めるというまさに“劇的な幕切れ”で、その試合内容にも満足していただけたのではないかと思っております」とやはり実力差は拮抗。昨年の世界選手権3位のカナダ、世界ランキング4位の豪州も、この最強2国には並々ならぬ闘志を燃やしているはず。世界のトップ4による戦いは、ソフトファンならずとも手に汗握る熱戦となるに違いない。
日本代表の宇津木麗華ヘッドコーチも「2020年東京オリンピックでの金メダル獲得を最大のテーマにチームを強化、世界の強豪との対戦で良い経験を積ませていきたいと考えています」と、この大会を重要なゲームと位置付けている。主将を務める山田恵里選手や上野由岐子投手も、東京オリンピックに向ける前哨戦として内容、結果にもこだわると話す。スーパー高校生と呼び声高い、勝股美咲投手の活躍も期待したい。
独特なフォームで投げ込むソフトボールの速球の迫力と、それを打ち返す打力のテクニック。必見の試合はもうすぐだ。