鈴鹿サーキットで最長1000㎞の過酷なバトル開戦! 2017チャンプへの天王山「SUPER GT」第6戦

2017.8.25
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シリーズを占う1000㎞レースが来る8月26日、27日、鈴鹿で開催される

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SUPER GT も終盤戦。全8戦で行われる2017シーズンも重要な6戦目を迎えた。特に唯一、鈴鹿サーキットで開催される最長1,000㎞の対決は、どのチームも必勝態勢で臨む重要なレースとなる。世界的に稀有なテクニカルコースの鈴鹿。GT500、GT300併せ、ワークスもプライベートも入り混じる難しいレースを制するのはどのチームか。エキサイティングなSUPER GT Round 6はもうすぐファンファーレが鳴る。

2014年にレギュレーションが変わり、GT500もNAの大排気量エンジンからコンパクトなターボ過給の2,000㏄4気筒エンジンとなった。それまでの勢力図とは打って変わり、この数年はLEXUS勢が優位にレースを進めている。

チーム別で言えば、リーディングをとっているのはau TOM'S LC500(中島一貴、ジェームス・ロシター)で、現在58ポイントを獲得している。続くのはKeePer TOM'S LC500(平川亮、ニック・キャシディ)、WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也、アンドレア・カルダレッリ)、MOTUL AUTECH GT-R(松田次生、ロニー・クインタレッリ)の3チームで55ポイントと併走している。5位は53ポイントのZENT CERUMO LC500(立川祐路、石浦宏明)、そして僅差の49ポイントで上位をうかがうDENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン、平手晃平)と続く。この上位6チームが9ポイント差でひしめき合う、大混戦の展開になっている。

昨年の王者、DENSO KOBELCO SARD LC500を駆るコバライネンと平手は現在6位だが、鈴鹿で優勝すれば25ポイント入るだけに、このレースで一気に奪首を狙っている。前回のレースまでにドライバーランキングのトップを走っているのはロシター(au TOM'S)だ。チームメイトの中島一貴が第2戦(富士スピードウェイ、以下FISCO)をWEC(ル・マン24時間耐久レース)参戦のために欠場し、チームメイト同士で獲得ポイントが違っているが、同チームは昨年は総合9位と馬群に沈んだだけに、ある意味千載一遇のこのチャンスは逃したくないはずだ。

この数年、LEXUS勢の後塵を拝している日産ワークスも、かつての栄光を是が非でも取り戻したいところ。MOTUL AUTECH GT-Rを駆る松田、クインタレッリ組はトップからわずか3点差と厘差につけているだけに、LEXUS包囲網をかいくぐり、“下剋上”を虎視眈々と狙っている。

そこに割って入ったのがこの間の第5戦、FISCOでポールトゥウィンを飾ったARTA NSX-Rの野尻智紀、小林崇志だ。第1戦から4戦まで連勝街道を突き進んでいたLEXUS LC500を止め、自身も初優勝と喜びを大爆発させた。ランキングも一気に7位(36ポイント)と上昇、この鈴鹿の結果いかんで優勝候補に名乗りを上げられる。同レースでGT300クラスも同じARTAのBMW M6‐GT3(高木真一、ショーン・ウォーキンショー)がポールトゥウィンを果たし、チームの雰囲気は最高潮に達している。このGT500クラスの天王山は、今回の鈴鹿と言い切っていいだろう。

GT500のほぼワークス勢同士の戦いとは別に、GT300は基本的にプライベートチーム同士の戦いだ。3カテゴリーあることも混戦を演出しているが、エンジンもポルシェの水平対向6気筒4リッターNAやアウディV10の5.2リッター、ホンダ直42リッターターボなどバリエーションが豊富で、参加台数も多いため、非常に面白いレースになるのが特徴だ。しかし、そうはいっても毎年、上位に入るのは常連チームで固められている。メルセデスのAMG GT3を駆るGOODSMILE RACING & TeamUKYO(谷口信輝、片岡龍也)は初戦の岡山国際サーキットで優勝するや、その後11位、5位、4位、2位と順調にポイントを積み上げ、2位のVivaC team TSUCHIYA(松井孝允、山下健太/TOYOTA 86 MC)を12ポイントも引き離し、トップを快走している。前戦の第5ラウンドのFISCOでも70㎏のハンデを背負いながら2位に入るなど、着実な走りでチャンピオンに一番近い位置にいる。

ただ、昨年のチャンピオンチーム、VivaC team TSUCHIYAがピタリと2位を追走しているだけに、このポイント差もないものとして考えているはずだ。そのteam TSUCHIYAの山下健太は、昨年でドライバーを降りた土屋武士に代わりシートに座った期待のドライバー。スーパーフォーミュラにも乗り、GT500にもスポット参戦。自分が(土屋に)代わってからチャンピオンを逃すのは絶対避けたいと思っていることだろう。昨年、総合5位と悔しい思いをしているTeam UKYOの谷口、片岡が、team TSUCHIYAに対してどういうレース戦略をするか、注目したい。

前戦優勝して3位につけたARTA(高木、ウォーキンショー/BMW M6 GT3)だけでなく、4位のGAINER(平中克幸、ビヨン・ビルドハイム/AMG GT3)、5位のLM corsa(中山雄一、坪井翔/LEXUS RC F GT3)は、いずれも今季ポディウムの頂上に登りつめていて、上位はまさに群雄割拠。それだけに、この1,000㎞という過酷な鈴鹿の結果が、2017シーズンチャンピオンの行方を左右することは間違いない。

とにかく、GT500の15台に加え、GT300の30台の計45台が高ポイントの鈴鹿でひしめき合うエキサイティングレース。どんなドラマが待っているのか。日本一熱いモーターレース、SUPER GTの第6戦は、もうすぐ火ぶたが切られる。

(※情報は8月18日現在のものです)

イベント情報
AUTOBACS SUPER GT Round6 2017(第46回 インターナショナル SUZUKA 1000km)

日時:予選 8月26日(土)、決勝 8月27日(日)
会場:鈴鹿サーキット 国際レーシングコース
ゲートオープン:8時(予定)
観戦券:
大人 \5,700(パスポート付)、中高生 \4,000(同)、小学生 \3,100(同)、幼児 \2,000(同)
中高生 \1,700(パスポート無)、小学生 \800(同)、幼児 \600(同)
※いずれも2日間有効

 
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