【山人音楽祭クイックレポ】Rickie-G 山々と陽光に包まれた“妙義”に流れる至福の音
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Rickie-G
山人音楽祭2017 【妙義ステージ】 Rickie-G
赤城、榛名、各ステージで熱いライブが繰り広げられるなか、午後になってからのんびりと幕をあけた妙義ステージ。唯一の野外会場には、心配された雨の予報はどこへやら、暑いくらいの日差しが降り注ぐなか、そのロケーションに相応しい男、Rickie-Gが登場した。サックスとパーカッション&ドラム、アコースティックギター、男女コーラスという5人のバンドメンバーが鳴らす心地好い裏打ちのリズムに揺れて、「134」からライブはスタートした。Rickie-Gはギタレレを弾きながらの歌唱だ。甘いサックスの音色と優しい歌声が静かに溶け合いながら、フロアに集まったお客さんを包み込んでいった。
Rickie-G
Rickie-G
歌だけではなく、バンドメンバーが奏でるグルーヴ感のある演奏もたっぷりと聴かせながら進んだRickie-Gのステージ。「歌ったり喋ったりします、シンガーのRickie-Gです」。あいさつとメンバー紹介を手短かに済ますと、軽やかなパーカッションのリズムが弾んだ「Rainbow's End」では、カラフルなメロディにのせて会場からは自然とハンドクラップが湧く。「人生は素晴らしいんだ、そんな歌を歌いませんか?」。そう言って、届けたのは「Life is wonderful」だった。ギタレレと最小限のリズムのなかで、“生きてるって……生きてるっていいだろ?”と、まるで一人ひとりに問いかけるように紡がれたフレーズ。美しい山々に囲まれて、こんなに素敵な音楽があれば、それはもう大きく頷くしかない。きっと“幸福”を音にしたら、こんな感じだと思う。
Rickie-G
Rickie-Gが奏でるブルースハープがバンドサウンドと一体になって、言い様のない昂揚感を生むなか、「30分は早いな」と、名残惜しそうに言ったRickie-G。ラストは「Follow Your Heart」。男女コーラスとRickie-Gの美しいかけ合いから始まったこの曲が教えてくれたのは、私たちは笑い合うために、明日を歓喜で彩るために生きているということだった。Rickie-Gのポジティヴなエネルギーが生む最高のヴァイブスは、晴れやかな余韻を麓のステージに残してくれた。
取材・文=秦理絵 撮影=Shingo Tamai
Rickie-G
1. 134
2. Rainbow’s End
3. Life is wonderful
4. Follow Your Heart