Shiggy Jr. “これまで”の集大成と“これから”の期待を膨らませた結成5周年ライブ

レポート
音楽
2017.12.12
Shiggy Jr. 2017.12.5 LIQUIDROOM 撮影=田中聖太郎

Shiggy Jr. 2017.12.5 LIQUIDROOM 撮影=田中聖太郎

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Shiggy Jr. presents「High 5 Anniversary」
2017.12.5 LIQUIDROOM

4人組シティポップバンド、Shiggy Jr.が12月5日(火)に東京・恵比寿LUQUID ROOMにてワンマンライブ『High 5 Anniversary』を開催した。今回のライブはバンド結成5周年を記念したもので、“これまで”の集大成であると同時に、“これから”への期待も膨らむ2時間となっていた。

ライブは2013年11月にインディーズでリリースした、彼らにとって初のEP『Shiggy Jr. is not a child』の1曲目に収録されたファンキーでポップなパーティーチューン「Saturday night to Sunday morning」でスタートした。「恋したらベイベー」、最新のミニアルバム『SHUFFLE!! E.P.』収録の「誘惑のパーティー」と80年代風のディスコナンバーを連発すると、観客は笑顔でクラップしながらサビで手を掲げ、一緒に歌い、体を揺らした。年齢や性別に関わらず、先入観なしにダイレクトに楽しめる軽やかさ。この、自然と踊ってしまうような弾むダンスビートとポップでキャッチーなサウンドこそが彼らの代名詞だろう。

Shiggy Jr. 2017.12.5 LIQUIDROOM 撮影=田中聖太郎

Shiggy Jr. 2017.12.5 LIQUIDROOM 撮影=田中聖太郎

アニメ『リルリルフェアリル~妖精のドア~』のエンディングテーマに起用されたシンセポップ「key of life」を歌い終えたボーカルの池田智子が「アニバサリーライブをやるの初めてなんですけど、なんでこんなド平日にやるかと言うと、12月5日が結成記念日の当日でございます」と明かすと、場内からは祝福の拍手が沸き起こった。すでに終盤のような盛り上がりに嬉しい戸惑いを見せながらも、「だから、今日という日をどうしてもみんなと過ごしたくて。この5年の歴史の中で大事にしてきた懐かしい曲や、みんなが育ててくれた曲たちはもちろん、先月末にリリースしたEPの曲を織り交ぜながら、今日しかない特別な一夜を皆さんと一緒に作れてたらと思っています」と挨拶すると、会場はさらに温かい拍手で包まれた。

池田がタンバリンを叩き、原田茂幸がアコギを弾いたセンチメンタルなドライブソング「day trip」では海辺の街へと一気にトリップするような錯覚を覚えた。池田の歌声がいつかの懐かしい風景を引き連れてくる。助手席で目を閉じているうちに、「baby I love you」で景色はいつの間にか夜明けとなり、ベースの森がシンベを弾き、ドラムの諸石がタイトなヒップホップビートを刻んだ「二人のストーリー」で再び雨上がりの夜空が広がり、全ては過ぎ去った思い出だったことを知らされる。風景描写に優れた歌詞も彼らの特徴の一つだ。また、ここで、バンドのソングライターでもある原田の歌声の魅力に気づいた人も多かっただろう。池田と原田のボーカルが交差していく「baby I love you」から、原田がラップに挑戦したアーバンポップ「二人のストーリー」。そして、原田が大学時代によく聴いていたというシュガー・ベイブ「DOWN TOWN」のカバーでは、原田、諸石、森の順番で男性陣も歌い継ぎ、未発表の新曲でアーバンR&B調のラブソング「朝、目が覚めたら」では、池田が完全にコーラスに回り、原田がソロで歌唱。続く新曲「looking for you」は池田が歌い、原田がコーラスを添えるエモーショナルなラブバラッド。“隣に君がいるだけで幸せ”だと歌っていた「朝、目が覚めたら」に対し、「looking for you」では“目がさめると君がいない”という喪失感が描かれていた。池田のロングトーンは胸に迫るものがあり、Shiggy Jr.にバラードという新しいエッセンスが加わったとともに、男女二人のボーカルを活かした可能性のさらなる広がりも感じる構成となっていた。例えば、この日のように原田が男性視点の曲を歌ったり、池田が平歌で希望を、原田がコーラスで葛藤を歌う曲も聴いてみたい。

Shiggy Jr. 2017.12.5 LIQUIDROOM 撮影=田中聖太郎

Shiggy Jr. 2017.12.5 LIQUIDROOM 撮影=田中聖太郎

インストナンバーによるインタールードを挟んだ後半は、最新曲「僕は雨の中」「Juuuump!!」「oyasumi」とアグレッシヴなロックナンバーを立て続けに披露し、フロアを熱狂させた。諸石のドラムが激しくなればなるほど、池田のキュート歌声の切迫感が増し、ドキッとさせられる。メタリックでハードなロックから一転し、テクノポップ「GHOST PARTY」では男子メンバーはシンセやパッドなどを演奏。シティポップやAOR、ハウス、テクノ、ファンク、ソウル、R&Bからヒップホップと、多様なジャンルに対応できるスキルの高さと幅広さをみせ、インディーズ時代の代表曲「LISTEN TO THE MUSIC」では「High Five」のコール&レスポンスが巻き起こった。

ラストナンバーを前に、池田はマネージャーに結成記念日を聞かれた際に、当時の手帳を見返してみたそうで、改めて、結成時のエピソードを語った。

Shiggy Jr. 2017.12.5 LIQUIDROOM 撮影=田中聖太郎

Shiggy Jr. 2017.12.5 LIQUIDROOM 撮影=田中聖太郎

「自分の2012年の手帳を見返して見たら、12月5日のところに<茂幸くんとスタバ>っていう予定が入ってて。渋谷の井の頭線の駅に入っているスタバに行ったら、手ぶらの茂幸くんが仁王立ちで待ってて。「自分は音楽を仕事にしたいと思って、真剣にやっていこうと思ってるんだけど、池田さんはどうですか?」って聞かれて。私も自分の人生をすごくすごく考えて、音楽をやっていこうって決めたタイミングだったし、これだけ音楽に誠実に向かい合ってる日に会ったことがなかったから、「ぜひ一緒にやらせてください」って言って。それが12月5日だったんだよね。その日の日記に、<この人とだったら人生をかけて歩んでいける。絶対にこれは間違ってないと思う>って書いてあって。5周年を迎えて、素敵な仲間に恵まれて、みんなが会いにきてくれて。本当にその気持ちは間違ってなかったなと思います。ありがとうございます」。そう言って深々とお辞儀をすると、3人のメンバーも一緒に頭を下げた。

Shiggy Jr. 2017.12.5 LIQUIDROOM 撮影=田中聖太郎

Shiggy Jr. 2017.12.5 LIQUIDROOM 撮影=田中聖太郎

本編の最後はライブが終わる名残惜しさとこれまでの感謝を込めた「サンキュー」。そして、アンコールに応えて演奏したのは、3年半前に加入した森と諸石が加入前から好きだったという「約束」。アコースティックでの披露で諸石もずっと一緒に口ずさんで歌っていたのが、自身のバンドや楽曲への愛を感じて印象的だった。そして、2015年6月にリリースされた記念すべきメジャーデビュー曲で、男子メンバー3人によるコーラスに池田が朗らかで伸びやかな歌声をのせる「サマータイムラブ」で結成5周年のパーティーは締めくくられ、“いつ、どこで、誰か聞いても、寄り添える国民的バンド”を目指す、6年目の第一歩を踏み出した。


取材・文=永堀アツオ 撮影=田中聖太郎

Shiggy Jr. 2017.12.5 LIQUIDROOM 撮影=田中聖太郎

Shiggy Jr. 2017.12.5 LIQUIDROOM 撮影=田中聖太郎

 
セットリスト
Shiggy Jr. presents「High 5 Anniversary」
2017.12.5 LIQUIDROOM

01.Saturday night to Sunday morning
02. 恋したらベイベー
03.誘惑のパーティー
04.key of life
05.day trip
06.baby I love you
07.二人のストーリー
08.DOWN TOWN ※SUGAR BABEカバー
09.朝、目が覚めたら ※新曲
10.looking for you ※新曲
11.僕は雨のなか
12.Juuuump!!
13.oyasumi
14.GHOST PARTY
15.LISTEN TO THE MUSIC
16.サンキュー
<ENCORE>
17.約束
18.サマータイムラブ

 

ライブ情報
Shiggy Jr. LIVE TOUR 2018 - Step by Step - spring ver.
2018年2月24日(土) 名古屋ell. FITS ALL(愛知)17:30/18:00 サンデーフォークプロモーション 052-320- 9100
2018年3月2日(金) 梅田Shangri-La(大阪)18:30/19:00 キョードーインフォメーション 0570-200- 888
2018年3月4日(日) 渋谷WWW X(東京)17:30/18:00 SOGO TOKYO 03-3405- 9999

<チケット>
【前売】3,800円(税込み) ※別途ドリンク代が必要です
【当日】4,500円(税込み) ※別途ドリンク代が必要です
※一般発売日:2018年2月3日(土)AM10:00

Shiggy Jr. LIVE TOUR 2018 - Step by Step - summer ver.
2018年7月7日(土) 仙台JUNK BOX(宮城)17:30/18:00 GIP 022-222- 9999
2018年7月14日(土) 広島セカンドクラッチ(広島)17:30/18:00 キャンディープロモーション広島 082-249- 8334
2018年7月15日(日) 福岡DRUM SON(福岡)17:30/18:00 BEA 092-712- 4221
2018年7月20日(金) 梅田クラブクアトロ(大阪)18:15/19:00 キョードーインフォメーション 0570-200- 888
2018年7月21日(土) 名古屋E.L.L.(愛知)17:15/18:00 サンデーフォークプロモーション 052-320- 9100
2018年7月28日(土) マイナビBLITZ赤坂(東京)17:15/18:00 SOGO TOKYO 03-3405- 9999

<チケット>
【前売】3,800円(税込み) ※別途ドリンク代が必要です
【当日】4,500円(税込み) ※別途ドリンク代が必要です
※一般発売日:2018年6月2日(土)AM10:00

 

 

 

 

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