原辰徳、松井秀喜が野球殿堂入り……長嶋茂雄終身名誉監督もコメント
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エキスパート表彰で原辰徳が殿堂入り
野球界に多大な功績を残した選手・関係者を表彰する『平成30年野球殿堂入り通知式』が15日に行われ、読売巨人軍OBから競技者表彰委員会のエキスパート表彰で球団特別顧問の原辰徳が、同委員会のプレーヤー表彰で松井秀喜が選出された。
原辰徳は1980年にドラフト1位で東海大から巨人に入団し、現役時代は新人王、打点王などのタイトルを獲得。引退後は巨人の監督を通算12年務め、リーグ優勝7回、日本一3回を達成している。2009年には『第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』で日本代表監督を務め、2006年に続く連覇を実現した。
松井秀喜は1992年にドラフト1位で石川・星稜高から巨人に入団。在籍10年間で首位打者1回、本塁打王3回、打点王3回のタイトルを獲得している。在籍中にはチームのリーグ優勝4回、日本一3回に貢献した。2003年にMLBのヤンキースに移籍し、2009年にはワールドシリーズでMVPに輝く活躍でチームをワールドチャンピオンに導いた。今回は43歳での選出で、史上最年少での殿堂入りとなっている。
原辰徳は「まさか野球殿堂に自分が選ばれるとは思っていなかった。プレーヤーとしての15年、大した選手ではなかったと思います。そしてコーチ、監督として15年、その中で巨人軍であり、あるいは侍ジャパンであり、そういうチームで戦うことができて、いい成績を収められたという部分で、これが大きなこういう形になったのかなと思います」と選出の喜びを語った。
松井秀喜はアメリカ滞在中のため、父の昌雄氏が代理出席。「巨人軍入団以来、共に汗を流し、付きっきりで指導していただきました長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督とのご縁がなければ、本日の名誉ある日を迎えられなかったのではと感じております」と喜びのコメントを読み上げた。
2人と関係の深い長嶋終身名誉監督からは、両者にお祝のメッセージが寄せられた。原辰徳に対しては「巨人の4番として一時代を築いた原さんは、監督としても極めて優秀な成績を残されました。巨人、そして侍ジャパンでも勝つことに強くこだわりながら、従来の常識に囚われない斬新な采配、用兵が際立っていました」とコメント。
一方、松井秀喜に対しては「私の前で、何千、何万、何十万とスイングしたのでしょうが、松井君は一振りたりとも手を抜きませんでした。単調で面白みに欠ける練習でも気持ちを込めて練習を続けた先に、2000年の日本シリーズ、2009年のワールドシリーズのMVPがあったのだと思います」と称えている。さらに、「いつの日か指導者として、その手で次代の日本を背負える4番打者を育ててほしいと願っています。それが今の私にとって、大きな夢の一つです」と将来は指導者として野球界で活躍してほしいという期待も示した。
今回はこの2人のほか、プレイヤー表彰で現阪神タイガース監督の金本知憲、特別表彰で中京商業や中京大で監督を務めた瀧正男が選ばれている。