マクドナーの最新戯曲『ハングマン HANGMEN』、長塚圭史演出で5月上演
-
ポスト -
シェア - 送る
長塚圭史、小川絵梨子
マーティン・マクドナーの最新戯曲『ハングマン HANGMEN』が、2018年5月より彩の国さいたま芸術劇場、世田谷パブリックシアターほか各地で上演される。演出は長塚圭史、翻訳には小川絵梨子があたる。
『ハングマン HANGMEN』は、2015年9月ロンドンのロイヤルコートシアターで幕を開けるとたちまち評判を呼び、同年12月からウエストエンドで上演開始、2016年ローレンス・オリヴィエ賞「BEST PLAY」(最優秀作品賞)に輝いた話題作だ。マクドナーにとっては、2005年にブロードウェイで初演された『スポケーンの左手』以来、ロンドンでは2003年にナショナル・シアターで初演された『ピローマン』以来の、待望の書き下ろし作品となった(それまでの間は、映画界で創作活動を続けていた)。なお、『ハングマン HANGMEN』の舞台は、2017年に日本でも「ナショナルシアターライブ」で映画館上映され、人気を博した。
今回、演出を担当する長塚圭史は、『ウィー・トーマス』(2003 年・2006 年)、『ピローマン』(2004 年)、『ビューティー・クイーン・オブ・ リナーン』(2007 年)に続くマクドナー戯曲の演出。過去に、マクドナー作品で読売演劇大賞優秀演出賞、朝日舞台芸術賞などを受賞。その斬新で挑戦的な演出は日本演劇界をざわめかせた。そこにいる人間の渇望、悪意、不器用な愛情。不吉な訪問者。そして真っ黒なユーモア。 マクドナーをこよなく愛す長塚が、本作品でもその独特な世界観で観客を魅了することだろう。
長塚圭史
翻訳は自身も数多くのマクドナー作品を翻訳・演出してきた小川絵梨子が手掛け、長塚圭史との初タッグが実現。また、キャストは近日に発表となる。
小川絵梨子
なお、マクドナーは、映画監督としても、「スリー・ビルボード」(2018年2月1日より全国ロードショー/配給:20世紀フォックス映画)で、アカデミー賞作品賞への最短距離として近年注目されている、トロント国際映画祭観客賞受賞。先に開催されたベネチア国際映画祭でも脚本賞、本年度ゴールデン・グローブ賞では最多4部門を受賞。アカデミー賞作品賞の最有力候補の呼び声も高い。
STORY
「俺だって腕はいい!ピアポイントと同じくらいに!!」
1963年。イングランドの刑務所。絞首刑執行人=ハリーは、連続婦女殺人犯ヘネシーの刑を執行しようとしていた。しかし、ヘネシーは冤罪を訴えベッドにしがみつき叫ぶ。「せめてピアポイントを呼べ!」。ピアポイントに次いで「二番目に有名」なハングマンであることを刺激され、乱暴に刑を執行するのだった。
2年後。1965年。イングランド北西部の町・オールダムにある小さなパブ。死刑制度が廃止になった日、ハングマン・ハリーの店では常連客がいつものようにビールを飲んでいた。 最後のハングマンであるハリーが何か語ることに期待しながら。そこに、見慣れない若いロンドン訛りの男 ムーニーが入ってくる。不穏な空気を纏い、不思議な存在感を放ちながら。
翌朝、ムーニーは再びパブに現れる。ハリーの娘シャーリーに近づいて一緒に出かける約束をとりつけるが、その後消えるムーニーと、夜になっても帰って来ないシャーリー。。そんな中ハリーのかつての助手シドが店を訪れ、「ロンドン訛りのあやしい男が『ヘネシー事件』の真犯人であることを匂わせて、オールダムに向かった」と告げる。娘と男が接触していたことを知ったハリーは……!謎の男ムーニーと消えたシャーリーを巡り、事態はスリリングに加速する。
■作:マーティン・マクドナー
■翻訳:小川絵梨子
■演出:長塚圭史
■キャスト近日発表!
■会場:
彩の国さいたま芸術劇場
世田谷パブリックシアター ほか地方巡演予定
■公式サイト:http://www.parco-play.com
■問い合わせ:パルコステージ 03-3477-5858
(月~土 11:00~19:00 日・祝 11:00~15:00)