『FAIRY TAIL』真島ヒロ氏、フランスのアングレーム国際漫画フェスティバルで特別栄誉賞を受賞 『FAIRY TAIL』展も現地で盛況

2018.1.28
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現地時間1月25日、フランス・アングレームで開催された『第45回アングレーム国際漫画フェスティバル』(Festival International de la Bande Dessinee)にて、『FAIRY TAIL』の漫画家・真島ヒロ氏が特別栄誉賞を授与された。

アングレーム国際漫画フェスティバルは、毎年フランス南西にあるアングレーム市で開催される、世界有数のコミックイベント。1972年に創立され、今年2018年に第45回を迎えた伝統あるイベントだ。カンヌが映画祭の町で知られるように、アングレームはコミックの町として知られているという。今回は1月25日から28日の期間で開催された。

同フェスティバルに公式招待を受けた真島氏の『FAIRY TAIL』は、2017年11月時点で全世界シリーズ累計6,400万部のヒットを誇る少年漫画。ナツやルーシィらの魔導士がギルド“フェアリーテイル”の仲間達と繰り広げる冒険を描いたファンタジーコミックだ。日本では、2017年11月に63巻で完結。フランスでは2008年に発売以来、長年つねにトップ3内にランキングされ、シリーズ累計は770万部を超える人気ぶりだという。2009年にはジャパンエキスポで最優秀少年漫画賞を受賞。2011年にアニメ・マンガ雑誌『アニメランド』主催のコンテストで漫画、アニメが年間最優秀賞をダブル受賞するなど、フランスメディアからも高い評価を得ている。

授賞式の壇上で真島氏は、「このような賞(日本の少年漫画をフランスはじめ世界で普及させ、より幅広い層にまで浸透させることに貢献した)をいただき、たいへん光栄です。いま、この瞬間がとても素晴らしく、とても楽しんでいます」とコメントしている。

同日には、真島氏がフランスのフランソワーズ・ニセン文化相をエスコートするかたちで、漫画祭期間中に開催された『FAIRY TAIL』展をサプライズ訪問。展示物やコンセプトを説明、訪れていた多くの子供たちとの交流を楽しんでいる。

同展は、青年よりになりがちなフランスの伝統的なバンド・デシネに対し、若年層にもコミックに触れてもらいたいという願いで、フランス人キュレーターが子供・ファミリー向けに企画。展示は大変好評で、とくに作品に登場するキャラクター“ハッピー”の描き方講座では、実際に筆をとって描く子供たちの楽しそうな姿で会場が埋め尽くされたとのこと。

近年は2015年に同漫画祭で『AKIRA』の大友克洋氏が日本人初の最優秀賞を受賞。日本の漫画が注目され始めているなかで、2018年はフェスティバル史上初めて、日本漫画が大きく取り上げられた。今回は、この伝統あるフェスティバルをより若年層ファンに開かれた漫画祭にすることを掲げている。『FAIRY TAIL』展では、海外初公開となる貴重な原画、真島氏も登場する子供向けの特別映像、『FAIRY TAIL』の世界観を立体的に伝えるフィギュアや衣装などを展示した。

 
イベント情報
『FAIRY TAIL』展
(1) コンセプト別に分かれた5つの展示スペース「『FAIRY TAILの世界』の部屋」「ファンタジー・魔法の部屋」「冒険とドラゴンの部屋」「作家の技法の部屋」「作家のテーマの部屋」という、5つのくくりで構成。作品、キャラクター、作家・真島ヒロを横断的に紹介。
(2) 海外初公開となる、真島ヒロ手描き原稿約50点を含む、合計100点超の原画を展示。
(3) 「作家の技法の部屋」で、真島ヒロ本人による人気キャラクター「ハッピー」の描き方講座が映像で流れ、子供達がその場で演習できるワークショップルームを設置。
(4) 人気キャラクター「エルザ・スカーレット」の実物大「換装鎧」を欧米では初展示。
第45回アングレーム国際漫画フェスティバル:http://www.bdangouleme.com/

 

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