Rei 初となるアコースティックツアー『Rei Acoustic Tour “Mahogany Girl”』最終日をレポート
Rei 撮影=日吉“JP”純平
Rei Acoustic Tour "Mahogany Girl" 2018.01.27(Sun)京都府紫明会館
Reiの初となるアコースティックツアー『Rei Acoustic Tour “Mahogany Girl”』が1月27日、京都でファイナルを迎えた。昨年12月からスタートした同ツアーは、全10公演すべてがソールドアウト。そんな注目度の高いツアーの最終日に繰り広げられたスペシャルなライブの様子をレポートする。
雪が舞う真冬の京都。開場前、会場の紫明会館には寒さにも負けず集まった人の行列が出現する。しかもこの紫明会館は、1932年に建てられた国登録有形文化財で、昭和初期のムードを今に残すレトロな建物だけに、普段とは違う特別な公演になりそうな予感を漂わせる。
Rei 撮影=日吉“JP”純平
17:00過ぎ、スパニッシュデザインが取り入れられたノスタルジックなホールの雰囲気とワインレッドのワンピース姿でReiが登場した。窓から入る自然光の中というライブハウスでは見られない光景にまずは目が奪われる。そして美しいギターのイントロから「Pay Day」で幕開け。Rei印のカッティング、ホールらしいリバーブでさらに異世界へと誘う。すると今度は「ファイナル、京都!」と声を上げ、「MOSHI MOSHI 」、「my mama」とアッパーに展開。本人も観客もいっきに緊張が解けたようになってクラップも起こり、ギターもスピード感たっぷりに鳴り響く。さらに「OCD」では足元のストンプボックスが刻む重みのある4拍子と、挑発的なボーカルを武器に攻撃! ……かと思えば、リズムマシンと共に鳴らす「Love Sick」では、「こっちこっち」と軽やかに歌い上げ、ガーリーなウィスパートーンで魅了した。序盤から気持ちよく観客を翻弄している。
MCでは「学生の頃に京都でライヴをしていた頃を思い返せば、今日のような特別な日に京都でライブができて感慨深いです」と、ツアーファイナルをここで迎える喜びを伝え、京都のファンを沸かせる。
Rei 撮影=日吉“JP”純平
実は今ツアーでは、事前にSNSを使い「#マホガ」で演奏曲のリクエストを募集していたのだが、中盤はそのリクエストの中から3曲を披露。1曲目は「Tofu Blues」で、ブルースハーブとギターで織り成すゆったりした音世界がリラックスした空気を生み、本人の表情も実に心地良さそうだ。2曲目は「東京の公演で歌ったんですけど、このアレンジ気持ちいいぞ! と思って、ぜひ京都のお客さんにも……」と、THE VELVET UNDERGROUNDの「Sunday Morning」をカバー。熱を帯びながらも柔らかなギターの音色と歌声がじんわりと心に染み入る。そして3曲目は、日本語詞と英語詞で綴る「Don't Wanna Kill My Soul」。強さとせつなさが入り混じる曲の世界を見事に音にして会場を圧倒する。
Rei 撮影=日吉“JP”純平
「#マホガ」のリクエスト曲が終わると時刻は17:30。開始時は明るかったホールにもすっかり夜が訪れ、照明にReiの姿が浮かび上がる。するとここで「この小さなギターは実は私のファーストギターで、ギタレレという名前が付いています。アコースティックギターを使い分けられる機会はなかなかないと思うので登場してもらうことにしました。これでみなさんと一緒に歌えたらと思います」と、ギタレレを手に「Oo-Long-Cha」のハッピーなリズムで気分をチェンジ。会場には大きな手拍子と「Oo-Long-Cha!」のコールが起こり、Reiも「Come on!」「もういっちょ」の合いの手を入れて大いに盛り上げ、楽しさ爆発といった様子だ。
Rei 撮影=日吉“JP”純平
終盤戦に突入してもさらに勢いは増し、着席していた観客も総立ちに。「Tumblin’」のアカペラスタートでグイッと引き込み、パワフルな歌声や3拍子への展開などでさらに深みへ。そんな少し妖艶さも感じるナンバーの後は、人気曲を連投してラストスパートへ! 「JUMP」ではおなじみのリフレインやラップをキメて、爽快感たっぷりにハネまくる。
「Route 246」では切り裂く高速&高音のギター、シャウトでヒリッとさせ、観客を指さしながらのパフォーマンス。そしてラストはキラーチューン「COCOA」。ハイトーンのサビと冴え渡るギターに会場のボルテージはマックスに。解き放たれ、全員が自由に体を揺らして音楽の大波に乗り、Reiの雄叫びでフィニッシュ。まさに大団円の様相でライブは幕を下ろした。
Rei 撮影=日吉“JP”純平
もちろん会場の興奮は収まることなくアンコールの拍手が鳴り響くと、それに応えて高揚した様子のままでReiが再び登場。「今、すごく胸がいっぱいなんですよ。弾き語りはハードルが高いなと思っていて、(中略)でも、飛び込んでみたらお客さんと心の距離が親密で愛おしい空間でした」と、いつもはクールなReiが見せる感極まった様子に、見ているこちらもつい熱いものが……。しかし、「Everybody stand up!」のコールからは急加速! エッジーなナンバー「BLACK BANANA」が大きなクラップに乗り、キレッキレのギターとボーカルが鋭くかつ小気味よく耳に焼き付く。最後は椅子の上に立ち上がりギターをかき鳴らし、Rei節をこれでもかと炸裂させてツアーファイナルのラストシーンを豪快に飾った。
3月からは早くも「FLYING R TOUR 2018」へ乗り出す彼女。今回のツアーをとおしてパワーアップした姿を余すことなく見せてくれることだろう。
Rei 撮影=日吉“JP”純平
レポート・文=服田昌子 撮影=日吉“JP”純平
3月16日(金) 名古屋|JAMMIN'
3月17日(土) 大阪|Music Club JANUS
3月29日(木) 東京|SHIBUYA CLUB QUATTRO
4月06日(金) 札幌|BESSIE HALL ※w/Schroeder-Headz
4月08日(日) 仙台|LIVE HOUSE enn 2nd ※w/Schroeder-Headz
4月13日(金) 福岡|INSA
4月14日(土) 兵庫| 神戸VARIT. ※追加公演!
イープラス先行受付(先着順):2月7日(水)19:00~2月18日(日)23:59