majikoインタビュー “夜明け”と題した新たなスタートラインから、高らかに歌われる“未来”
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majiko 撮影=高田梓
昨年・2017年12月6日に行われたおよそ1年ぶりのワンマンで、ユニバーサルミュージックへの移籍と共にアナウンスされた、majikoの新作『AUBE』。そのタイトルが意味するものは、そのライブでも語られた通り、フラストレーションや鬱屈した想いと共に過ごす時期もあったという彼女の、“夜明け”だ。それから2ヶ月あまり、筆者の下へ届いたそのアルバムは、かつてないほどに前向きで瑞々しく、まさに彼女の夜明けと始まりを高らかに告げる音に満ちていた。
アルバムに関することを中心に、雌伏の刻を過ごしていた時期のことやニコ動のことなど総括的な内容から、現在の心境、そしてこれからについてまで。このタイミングでしか聞けないこと、このタイミングだからこそ言っておきたいこと、彼女のありのままが語られる本インタビュー。これまでの“まじ娘”や“majiko”を知る人はもちろん、このタイミングで新たに出会うという方にも是非ご一読いただきたい。そして願わくば、今の彼女が生み出せるようになった音と言葉、その歌声に触れてみてほしい。名盤。
――タイトルの『AUBE』。夜明け、始まり、誕生といった意味を持つ言葉ですね。音を聴いて、まさにその名の通りの作品だと思いましたが、実際そういう心境でいるということですよね。
はい。色々とあったので……こういう移籍っていう境目を経て、関わってくださる方もたくさん増えたし、音楽を作るメンバーにも恵まれて、もう一回頑張ってみようって思っている次第なんですけど、去年とか一昨年は本当に不安でしかなくて。本当に「音楽をやめちゃおうかな」っていうくらいに思っていて。
――関わる人数だけでいえば、歌い手としてインターネット上に登場した頃もご自身一人での活動でしたが。
そうですね。でもその頃は家族とかがいたので、それが精神的な支えになっていた――いくら引きこもっていようと、そこはブレない核として自分の中にあったんですけど。歌い手活動をしていく間にそのあたりの状況も変わって、本当に一人になっちゃったので。精神的な支えがポッカリいなくなったみたいな。
――なるほど、音楽活動以外の面でも。
そういうところから徐々に落ちていって、もう一回這い上がるまでの期間が長かった気がしますね、今に至るまでは。この3年間は本当に辛かった記憶があります。
――1stアルバム『Contrast』のリリースが2015年4月ですから、ちょうどそこからの3年間は決して順風満帆というわけでは――
そういう感じではなかったですね。『Contrast』を出せてすごく嬉しかったんですけど……なんというか、ニコニコ動画の枠の中というか。一皮むけて、もっといろんな人に聴いてもらえる今に至るまでには、やっぱりまだまだ遠い道のりでした。当時からすると。
majiko 撮影=高田梓
――majikoさんは、ニコニコ動画や、そこにある歌い手シーンに対して、決して背は向けていないと思うんですよ。今でもライブで「心倣し」とか「リンネ」とか歌っているし。
はい。
――でも、そこを主戦場にしていくタイプの歌い手さんも多い中で、majikoさんはもっと広い層に聴かれるようになりたいとも思っていた。そうなったとき、ニコ動や歌い手シーンとの向き合い方は難しかったりしませんか。
もう、結果を出すしかないと思っていて。偏見があるのはわかるし、ノリでやっている人が一定数いるのも知っているので……それはそれでもう、趣味としてやっているなら全然いいと思うんですけど。でもそこには本気な人たち、本当に音楽が好きな人たちも絶対にいて、そういう人は音で勝負するしかないなって。言葉で何を言ったって「ニコニコ動画でしょ?」って言われちゃうのであれば、歌と曲とで見せていくしかないと思ってますね。
――たしかに、その意識は1stの時点から音として伝わってきました。
もともとバンドをやっていて、歌手になるために勉強もしていたので、その合間にニコニコ動画をやっていただけなんです。だから別にニコニコ動画でどうなりたいとかは全くなくて、そこは始める前からブレてないですね。本当にやりたいことはそのまんま来ていると思います。
――適切な距離感で、楽しむことは楽しみつつ。
はい。教えてもらったことにも感謝しつつ。だから、“ニコ動から出てきた”っていう書かれ方に対しても恥じることはないですね。
――そういう根本のスタンスとここ3年ほどの状況を経た上で、ニューアルバムに“夜明け”と名付けた、という部分をもう少し。
これから頑張っていくぞっていう。本当に月並みですけど、その通りだと思うんですよね。今までは燻って「もうイヤだ」とか思ってもいたんですけど、今は自分の歌を中心にいろんな人が関わってくれているし、いろんな音楽も集まってきているので、楽しもうって思います。
majiko 撮影=高田梓
――そういう意識のもと作るアルバム、出発点はどこだったんですか。
個人的には、今まではずっと夜中にいたというか、暗い曲ばっかり作ってきたけど、一回、今まで作ったことのないような曲を作ってみたい、歌ってみたいとも思っていて。何もかも決まる前、(今の)レーベルや事務所とか全然わからない頃、すごく落ちていた状況から解放された喜びで作って、できたのが「Avenir」だったんですけど、今までにないくらい明るくて前向きな曲で、自分でも大好きなんです。それを筆頭に決めていきました。
――まず「Avenir」ができて、この曲を世に出すにはどういう形が最適だろう、と?
「Avenir」ができたとき「わたし、こういう曲も作れるんだ」って思ったし、ライブもいろいろやってくる中で、世界観系(の曲)が多すぎるからライブで盛り上がれる曲を増やしたいと、わたしの中ではそう決めていたんです。で、スタッフさんからも「「Avenir」は今だから出せる、今しか出せない曲だと思う」と、歌詞を読んでそう言ってもらえて。
そこから「改めまして」っていう作品を作ろう、いろいろな作家さんにも頼んでみようということになって。本当に新しいものづくしというか、新しい自分を自分でも発見する感覚になっていますね。
――結果として、バラエティに富むどころじゃない仕上がりになりましたね。
そうですね!(笑) 振り幅がすごい。
――歌声やパフォーマンスの振り幅と、その多角的魅力を表した作品でありつつ、それぞれの方向でまだまだ伸びしろもありそうな感覚を受けました。
ありがとうございます。名刺代わりになればいいなって思いました。バラードもあり、ザ・J-POPみたいな曲もあり、ロックもありっていう。今までのままじゃダメだって思っていたので、そう考えたときに、今まで敬遠してやってこなかったことをやってみようとして、そうしたら全然好きだった!っていう驚きもありましたけど。
――(笑)。何を敬遠してたんですか。
あの、ただ明るい曲っていうだけで敬遠してたんです。でも全然好きだった。以前、赤飯さん(オメでたい頭で何より)と飲む機会があったときに、「お前は結局、何がやりたいんだよ」っていう話をされて……今までは自分の鬱憤とかを吐き出すためだけにやってたんですけど、でも今はもう周りに味方がいてくれて、ライブにもわたしのことが好きで来てくれる人がいて、別に当たり散らすことなんてもう無いじゃんって思ったとき、じゃあ何がやりたいんだろう?って。
「お前が感動する映画とかドラマ、なんでもいいけど、それって何なの?」って赤飯さんに聞かれて、ふと考えたんです。それで「愛がテーマになっているもの、家族愛、友愛、無償の愛みたいなものに涙する」って答えたら、「ホンマに! じゃあ、それやん」みたいな。いつかはそういう歌を歌っていきたいんだって気付かされたときに、できたのが「声」で。そこで結構変わった気がします。
――「声」、素晴らしいんですよねぇ。めちゃめちゃ名曲ですよ。
ありがとうございます! めっちゃ頑張りました! haruka(nakamura)さんにもめっちゃ感謝です。
――haruka nakamuraさんの「声」はじめ、今作は様々な作家陣が参加されてますが、チョイスはご自身の希望ですか?
「majikoにこの人の曲を歌わせたらどうなるんだろう?」っていう、スタッフの人たちの意見もあって。わたしもそれに興味があったので、お願いしました。
――以前の作品でも関わりがある、バンアパ・荒井(岳史)さんやホリエ(アツシ/ストレイテナー)さん、あとは堀江晶太さんやsasakure.UKさんといったボカロつながりの方もいます。
堀江さんの曲は前々から好きで聴いていたし、sasakureさんは、わたしが19の頃、有形ランペイジのゲストに呼んでいただいたときからの結構古い付き合いで。こうやって復活したのを機に、是非書いてもらいたいと思って。
――あとは市川喜康さんの名前もありますが、J-POPの名曲を数々手がけられている方ですね。システム・オブ・ア・ダウンあたりをルーツとして公言しているmajikoさんですけど、当然もともとはJ-POPにも触れて育ってたんですよね?
はい。ポルノグラフィティとか好きでした。けど、そこから一回SOADの沼にハマってしまって、「J-POPとか……www」みたいな方面に行ってしまい……
――そういう時期、よくわかりますよ。
一回そういう時期を経てしまったんですけど(笑)。そこを救い出してくれたのがストレイテナーだったんですよね。テナーの曲を聴いて「何これ、めっちゃかっこいいじゃん!」ってコピバンを組んでドラムをやって――みたいな。そこからJ-POPは聴くようになったけど、まさか自分が歌うとは思ってなかったです。こういう機会を設けてもらわなければ、作家さんに頼むっていう頭もなかったですね。なかったけど、すごい楽しかったです。
――“歌ってみた”もある意味、他人の曲を歌うわけですけど、それはまた違う感覚ですか?
ボカロも、結構マニアックな方の、あまり(再生数が)伸びてない曲ばっかり選り好んでやっていたので(笑)。こう、大衆受けする音楽は他の人、有名な歌い手が歌えばいい、本当に自分な好きな曲を歌っていこうって思っていました。
――これまでやってきた音楽はそういうマニアックなものが多いし、今作にも全然J-POP的ではない音楽も入ってますけど、それらを歌うときとJ-POP的な曲を歌うときとで、違うスイッチを入れるような意識はしました?
いや、いつものわたしなんですけど、今まで歌ったことのないようなメロディ、歌ったことのないような歌詞がわたしの歌をそうさせるっていう感じ。自ずとそうなっちゃうっていう。
majiko 撮影=高田梓
――majikoさん、曲によって180°違った表情、キャラクターになれるタイプのシンガーですよね。それがこのバラエティ豊かな楽曲たちを一本通して聴かせてしまえる理由なのかなって。
ありがとうございます。自分でその世界観になってみるっていうか、そういうふうにするの、好きなんですよね。もともと演劇の学校に行ってたから刷り込まれてるのかもしれないけど、99%まではその世界観で歌いたいっていうのはありますね。
そこに自分のなかの経験を活かしつつ……そのオケの中でこういう声を出したらきっと抜けるだろうな、とか、今ここでは地声より裏声の方がいいな、とか、瞬時に判断してやっているんだと思うんですけど。
――なるほど。楽曲を頼む際には、どんなオーダーをしたんですか?
たとえばsasakureさんだったら、“ライブで乗れるバージョンの「ノクチルカの夜」”、“sasakureさんの曲で言えば「ウタカタ永焔鳥」みたいな感じの曲”っていうイメージでオーダーをしたりとか、堀江さんにはとことん攻撃力の高くて気持ち悪いところもある、システム・オブ・ア・ダウンみたいな曲を書いてくださいって。「声」も追加のオーダーをした歌詞があって。
――それはどのあたりですか?
最初は1コーラスだけだったんですけど、2番の歌詞を書いてもらいつつ、ラスサビ後の<君よ、今その声を~>っていうところも書いてもらいました。
――一番盛り上がるところですね。
これが送られてきたとき「うおー!」と思って。最初、その部分は落ちサビに当てようと思っていたんですけど、ちょっと合わなくてここに持ってきたら見事にハマって、一番エモくなりました。
――バイオリンやアコギでオーガニックな雰囲気を前面に出しつつ、実はダンスミュージックを下敷きにしたような曲で、それでいてサビでは跳ねたリズムで疾走するという。先ほどあったラスサビ後の箇所も含め、本当に名曲だと思います。続く2曲目「Learn to Fly」は荒井さんの作曲ですが、今作で一番直球のギターロックですね。
はい。一番ど直球な曲だと思うんですけど……以前、荒井さんとホリエさんたちが出るアコースティックライブに、ホリエさんから誘ってもらったんです。LINEでいきなり「今ライブやってるから来なよ」「出なよ」「観るだけかと思ったら出るの!?」って(笑)。そこで荒井さんと初対面したんです。「きっと忘れない」を書いてもらってはいたんですけど、なかなか会うタイミングがなくて。
で、「きっと忘れない」を荒井さんの演奏でいきなりやることになって、一回廊下で合わせただけで出たんですけど、すごく楽しくて。ルンルンしながら歌ってる私を見て、荒井さんも「次の曲は「きっと忘れない」よりもっと前向きな、こういうmajikoの明るい部分が出るような曲を作ろう」って思ってくださったみたいで。
――いい話じゃないですか。
めっちゃいい話なんです……! ありがたい!
majiko 撮影=高田梓
――この冒頭2曲で勢いが加速するし、今作全体の前向きさが十分過ぎるくらい伝わります。
そうなんですよね。「これからやっていくぞ」っていう意気込みも含めて、いい感じになったなって思います。
――「アガルタの迷い子」は、先ほどもお話に上がったsasakureさん。「ノクチルカの夜」のライブ映え版のイメージということですが。
あとは、ライブでメンバー紹介ができるような曲にしてもらえたらなっていう発注もさせていただきました。
――ということは、これまでのライブにはこういう曲が足りないという実感があったと?
今まではそこに「世田谷ナイトサファリ」があったんですけど、もう重要な箇所は自分の曲でやらなきゃなっていう。一人で立っていかなきゃなっていう方向になっていっているので、そういう部分にこの曲を置けたらなって。
――続く「スープの日」はH ZETT Mさんの曲。これまた『みんなのうた』みたいな、可愛らしい曲になっています。
H ZETT Mさんの感覚で作って送ってくださった、何曲かのうちの1曲なんですけど、H ZETT Mさん節が出てるわぁと思って。
――バカテクなイメージも強いけど、そっちじゃない方のH ZETT Mさん。
そうそう。歌詞もすごく悩んだんですけど、こういうちょっと怖い感じにさせていただきました。ちょっと愛が深まってしまった感じの。
――こういう曲調だし、パッと聴くと全然怖くないんですけど、読んでみると……ねえ。
(笑)。H ZETT Mさんには、PS4(R)のお話(『PS4(R) Lineup Music Video「Playin’ Swingin’」ft. H ZETTRIO + 環ROY + 鎮座DOPENESS + majiko』へ参加)もそうですけど、本当に感謝です。やっぱりピアノの旋律がすごいなとも思いましたし……尋常じゃないです、あらためて「やべえ!」と(笑)。
majiko 撮影=高田梓
――そして、5曲目が「ダーウィン先生の倦怠」です、問題の(笑)。
どメタルの(笑)。いやぁ、すごいですよね。自分でもちょっと浮世離れした感じにテンションを持っていったんですけど、歌詞は一番迷ったかもしれないですね。今までこういう歌詞を書いたことがなくて、堀江さんの過去曲の作風に自分のメソッドを入れつつ、『おかあさんといっしょ』みたいな世界観も入れつつ。っていうことを考えた作品だった気がします。
テンションが上がっちゃって笑い声とかも入れちゃったんですけど、アドリブで。
――ちょっと狂気の感じというか。拡声器で歌っているような、エフェクトきつめのボーカルもインパクトがあって。
そうそうそう、そうなんです。ライブでも拡声器で歌いたいです。まずは、みんなが付いてこれるように刷り込まないといけないですけど(笑)。しかもベース(のチューニング)がドロップDよりもっと下ですごい下げてるし、ギターも変なことをしているって言ってました。
――プレイヤー泣かせでもあるんですね。
みんな「あれはムズい!」とか言ってました。
――一転、J-POP要素の一番強い「UNDERCOVER」。
やっぱりJ-POPってすげえなって思いましたね。キャッチーだし、メロディが美しくて覚えやすいし。「これが……J-POP!!」って思いました。やっぱり、いろんな人に聴いてもらうにはっていう意味で、わかりやすいもの、耳に残りやすいものは本当に正義だなって。
市川さん的に、わたしのミドルの声が好きらしく、サビをミドルの音程で作ってくださって、初めてミドルの声で張るっていうことをやったので、歌に関してはいろいろと難しかった思い出がありますけど、新鮮で勉強にもなりましたね。
――次がこの作品の出発点でもあったという「Avenir」ですね。
前の環境にいるとき、ラジオ出演するたびに「今後の予定は?」って聞かれて、「特にないんです」って言わなきゃいけなかったのが本当に嫌で。何箇所も何箇所も同じようなことを答えて、「じゃあ、今後にご期待ください!」みたいなことを聞くたびに、「ああ……」って。
そういうラジオが神戸でもあったとき、それが終わった後、叔父から教えてもらったSAVOYっていうバーに行ったんですけど、そこのバーテンの方が出してくださった自慢のカクテルが“Avenir”っていう名前だったんです。飲んだときにすごく美味しくて、「もう少しだけ頑張ろう」って思えたことを覚えていて。“Avenir”っていう名前があまりにも綺麗で……意味も聞いて、“未来”っていう意味で。いつか自分の曲ですごく綺麗で前向きな曲ができたら、このタイトルをつけようと思っていたんです。
――なるほど。
歌詞は、本当に自分にこういう面があったんだなってビックリするくらい、前向きな歌詞が書けたと思っていて。自分に言い聞かせてるというか、自分にエールを送る曲ですね。
――だからこそ「今入れるしかない」という話にもなったのかもしれない。
そう、汲み取ってくださったんですよね。
majiko 撮影=高田梓
――この曲、きっとmajikoさんのキャリアにおいてとても重要な一曲ですよね。“夜明け”のアルバムで“未来”を歌う曲。
はい。どっちもフランス語なんですよね。Avenirがフランス語だから、アルバムタイトルもフランス語にしようということになりました。
――影のリード曲といっても過言ではないくらいだと思います。ホリエさんの「AM」は、今までのホリエさん曲(「アマデウス」「彗星のパレード」)とはまた雰囲気が違っていて。
ザ・バラードな感じで、カルテットも入れてくださって、「テナーでもやってないことしちゃったよ」みたいにおっしゃってたんですけど(笑)、綺麗です、本当。……“何か叶った気がするけど、でも相手の心に自分はいない”みたいな、悲しくてちょっと切ない恋の歌なんだろうなって……「ホリエさん何があったんだろう?」って思うんですけど(笑)。
――深読み(笑)。で、AM4:00の情景、まさに夜明け前を描いたこの曲でアルバムが終わります。……でも結局、こうして長々と伺ってきたようなことは一度この作品を聴いたら全部伝わっちゃうんじゃないか?っていうくらい、説得力ある作品になってますよね。
そうですよね(笑)。ありがとうございます。
――リリース後にはまず、レコ発のツアーがあって。
はい。ゆかりのある方や、私が一方的に好きだったりする人たちが快く承諾してくださったので、すごく楽しみです。
――こうやって今また新たなスタート地点に立ってみて、やっていきたいこと、夢――そういう部分で、今だからこそ語れることがあれば、それを聞いて締めたいと思います。
最近、いろんな新しいことを目まぐるしく体験させてもらっているなと思って。例えばこの間初めてテレビの地上波に出て歌を歌って、先日もJ-WAVEで、生バンドの生演奏で生歌を披露したりとか。昔のわたしだったら絶対に断っているというか、怖いから無理!みたいな感じだったのに、今はどんどんそういうことをやっていきたいし、そういう場所に出て行きたい。自分でもビックリなんですけど、そういう意識がありますね。もっとライブもしたいし。なんか……楽しみですね。んふふふふっ(笑)。
――今、言い方がなんか、ものすごかったですけど(笑)。
(爆笑)。
――でも、“楽しみ”ですか。それが一番ですね。
はい。本当にここから「見てろよ!」って感じです!(笑)
取材・文=風間大洋 撮影=高田梓
majiko 撮影=高田梓