中村獅童が「休んでいた全てを超歌舞伎にぶつけたい」『ニコニコ超会議2018』盛りだくさんすぎる詳細が一気発表
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ゴールデンウィークの定番イベントとして定着した、ニコニコ動画のリアルイベント『ニコニコ超会議』。6年目となる2018年の今年も、4月28・29日の両日に幕張メッセで開催される『ニコニコ超会議2018』の発表会が、3月13日に六本木ニコファーレで開催された。毎年大がかりな仕掛けや最先端技術などが盛り込まれた企画などが話題となる同イベントが、今年はどんなものを見せてくれるのか? この日公開されたその内容の一端をレポートしよう。
■人気アニメとのコラボアトラクションをはじめ、盛りだくさんのブース企画が発表
発表会は、昨年のニコニコ超会議の様子を映し出したオープニングムービーからスタート。そして会場に招かれた一般ニコニコユーザーはもちろん、会場を取り囲む巨大LEDディスプレイに映し出されたコメント弾幕で盛り上がる中、司会進行を務めるドワンゴ取締役・夏野剛氏、伴龍一郎氏、奥井晶久氏が登壇。早速イベント企画の発表がスタートした。
撮影:斉藤直樹
最初に発表されたのは、人気アニメの世界を体感できるコラボアトラクションを集めた「超アニメエリア」。
参加作品は『干物妹うまるちゃんR』『けものフレンズ』そして今話題沸騰の『ポプテピピック』で、『うまるちゃんR』ではコタツを背負ってうまるお気に入りの快適グッズ集め、『けものフレンズ』では坂を上りながら途中に待ち構えるセルリアン退治、そして『ポプテピピック』では竹書房&キングレコードのビルを壊してお持ち帰りできるといった各作品ならではの内容。それぞれクリアすることで作品のノベルティなどをゲットできる、ファンには嬉しい企画となりそうだ。
撮影:斉藤直樹
さらに昨年末にスタートしたdアニメストア ニコニコ支店の会員なら、体験枠・ノベルティ引換券や限定グッズがもらえるという特典も用意されているので、興味のある人はイベント前の入会がオススメだ。
他にも最近流行りの「異世界転生」を、トラックにはねられ(!)るのもコミで体感できる「異世界転生して超描いてみた」、会場の熱気をリアルタイムで配信するラジオ番組「超ニコラジ」、毎年恒例の自衛隊の参加企画では護衛艦いずもの艦内をVRで体験できる「護衛艦いずもVR乗艦体験ツアー」やブルーインパルスの実機の尾翼の展示などが決定。さらに陸自・海自・在日米軍・アメリカ空軍の音楽隊がライブ企画「超演奏してみた」ステージへの出演も予定されているとのこと。
■話題のバーチャルYouTuberも超会議に参戦!
ゲーム関連企画「超ゲームエリア」では優勝者はアメリカ大会への招待出場権が与えられる『ポッ拳』トーナメント大会やアナログゲームの試遊&販売、人気の陣取りゲーム『#コンパス』の対戦を中心にダンスやコスプレなどが楽しめる「超#コンパスステージ」、人気コンテンツである「踊ってみた」「歌ってみた」関連ステージなど、ニコニコならではの企画が続々と発表。
撮影:斉藤直樹
さらにサプライズとして、人気バーチャルYouTuberたちの各企画への登場が告知された。その代表格と言える「キズナアイ」を筆頭に、「電脳少女シロ」「バーチャルのじゃロリ狐娘YouTuberおじさん」が様々な企画に登場するとのこと。ニコニコ生放送のある意味ライバルと言える彼女たちの参加は、ネット上のトレンドを貪欲に取り込んでいくニコニコらしさを象徴しているのではないだろうか。
撮影:斉藤直樹
■暗闇の中で感じるものとは? 野心的な企画も続々登場
今回初登場の企画として発表されたのが、照度0の暗闇の中でのコミュニケーションを体験する「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」。1988年にドイツで発表されて以来、世界各国で多くの人が体験している暗闇のソーシャルエンターテインメントとニコニコ超会議が「仮面舞踏会」と銘打ったコラボ企画を開催する。
撮影:斉藤直樹
仮面を付けて暗闇に入り、周囲の参加者が何者か分からない状態で語り合うという、ここでしか体験できない人との関わりを楽しめる。こちらの参加には事前申し込みが必要なので、興味のある人は下記アドレスより4月1日までに手続きをしておこう。
http://chokaigi.jp/2018/plan/dialogue_in_the_dark.html
他にはなかなか敷居の高い動画製作について、実際の機材を使っての製作体験やプロから様々な事が学べる「超クリエイターズLab」が開催される。
人気投稿者のトークステージや、ネットに作品を発表する上で気をつけておきたい著作権に関する知識が学べる講演会などもあるので、本気で動画投稿をしてみたい人必見の企画だ。
■囲碁・将棋に超歌舞伎……伝統とネットの融合が加速する!
ニコニコ超会議は、最先端のテクノロジーだけでなく、日本の伝統的な文化とのコラボレーションも見所。今回は最近注目度の上がっている囲碁・将棋にまつわる企画も登場。
「超囲碁・将棋 supported by タカラレーベン」では、28日には同日に開催される叡王戦決勝七番勝負第2局の大盤解説会を開催。こちらは対局が長引いた場合は、イベント終了後も最大22時まで延長するとのこと。
撮影:斉藤直樹
29日には将棋の「ひふみん」こと加藤一二三 九段と囲碁の趙治勲 名誉名人という二人のレジェンドも来場。さらに人気プロ棋士から将棋を学べ、2ショット写真も撮れるという「指導将棋」も両日開催という囲碁・将棋ファンにはたまらない企画だ。
そして歌舞伎とテクノロジーが融合し、歌舞伎役者とボーカロイドが共演するというエキサイティングな舞台「趙歌舞伎 supported by NTT」が今年も開催される。演じるのは肺がんに打ち勝ち、病気療養から一年ぶりの復帰となる中村獅童と初音ミクだ。
撮影:斉藤直樹
演目は顔見世舞踊の大作『積恋雪関扉(つもるこいゆきのらきのと)』に着想を得た新作『積思花顔競-祝春超歌舞伎 賑-(つもるおもいはなのかおみせ-またくるはるちょうかぶきのにぎわい-)』。平安時代を舞台に、中村獅童は初の悪役となる惟喬親王と彼と敵対する良岑安貞、初音ミクは安貞の許婚・小野初音姫と白鷺の精霊とそれぞれ二役を演じる。さらに誕生10周年となるボーカロイド「鏡音リン」も登場して、劇中曲としてニコニコ動画で人気の彼女の代表曲「天樂」を披露するとのこと。
舞台演出にはNTTの最新技術を投入。プロジェクションマッピングを駆使してリアルタイムの3D空間描画を可能とする「イマーシブテレプレゼンス技術 Kirari!」(http://www.ntt.co.jp/news2015/1502/150218b.html)が投入される。
舞台上での演者を分身させてみたり、「両面透過型多層空中像表示装置」を駆使することで、初音ミクが山車に乗って舞台に登場するなどの、去年よりもさらに進化した超歌舞伎が披露されるという。さらに舞台とは別のアトラクションとして、スピーカーに「大向こう!」のかけ声を叫ぶと、それが文字に変換されて舞台めがけて立体的に飛んでいくという「歌舞伎シャウト」も展示されるとのことだ。
発表会の舞台には松竹株式会社・野間氏とNTTサービスエボリューション研究所・窪薗氏が登壇して、今回の超歌舞伎の内容をプレゼンテーション。そして、今回の主役を務める中村獅童が登場。病からの復帰を果たした千両役者の帰還に会場やコメント弾幕から「お帰りなさい!」の声援が飛んだ。
中村獅童は会場とネットからの声援に対して次のようにコメントした。
中村獅童 撮影:斉藤直樹
「僕は去年病気で皆さんにご心配をおかけしましたが、皆様のお見舞いの言葉やご声援のおかけで、また超歌舞伎に帰ってくることができて、本当に嬉しく思っております。またよろしくお願いいたします」
今回の舞台に添えられた「これは、愛に似た恩返し」というキャッチフレーズについては、「去年僕は肺がんという病気になったんですけど、何とか病に打ち勝つことができて、ちょうど一年前の超歌舞伎直前に病気が分かって、超歌舞伎やらせていただいた後にそれを発表して皆さんをびっくりさせてしまったと思うんですけど、超歌舞伎を見て下さった皆様からメッセージをくださいまして、千本桜にたくさんのメッセージを書いていただいたのがとっても僕は嬉しくて、それを病室に飾って皆さんからの勇気をいただいたおかげで病に打ち勝つことができたので、その恩返しというものもふくめまして。この一年間ずっと舞台は休んでいましたので、そのすべての思いを超歌舞伎にぶつけたいという風に思っています」
「超歌舞伎は五千人近い観客の方が御覧になっていたので、去年の最終日は「この光景を目に焼き付けておきます」なんてことを思わず言ってしまったんですけど、もしかしたらこの光景を目にするのもこれが最後になってしまうかなという思いがどこかにあったと思うんですよね。でも、やっぱりみなさんの御期待の眼差しやご声援が自分の大きな勇気につながったんですよね。本当に感謝しております」と、応援してくれたファンに感謝の言葉を贈った。
そしてもう一人の主役である初音ミクも舞台を移す映像の中にリアルタイムで降臨。
撮影:斉藤直樹
「こんばんわ、初音ミクです。今年も皆さんに素敵なお芝居を観ていただいて、そして感動していただけるように獅童さんとみなさんとお稽古をがんばっています。ぜひ会場でお会いしましょう」
とコメント。中村獅童からも「ミクさんとの絡みはたくさんありますし、ちょっとドキドキするところもございますし、ぜひ御期待下さい」 とのコメントが添えられた。
■新たなジャンルのアーティストも登場し、さらにパワーアップした「超音楽祭」
ラスボス・小林幸子をはじめ、多彩なアーティストが集結する音楽ステージ「超音楽祭」は、今年もさらにパワーアップ。バーチャルYouTuber・キズナアイや、お笑い界から「脳みそ夫」、そして前述の自衛隊&米軍音楽隊などこれまで以上に幅広いジャンルを取り込んだ、盛り上がり必至のステージとなりそうだ。
撮影:斉藤直樹
【出演】アルルカン、__(アンダーバー)、A9、オーイシマサヨシ、海上自衛隊東京音楽隊、加藤純一、キズナアイ、小林幸子、Shuta Sueyoshi、脳みそ夫、BiSH、BOYS AND MEN、ミオヤマザキ、MICHAEL、RAB(リアルアキバボーイズ)、陸上自衛隊中央音楽隊、ROOT FIVE
■他にも盛りだくさんのユニークな企画を一挙に紹介!!
他にもすべてを回りきれるかどうかわかにないほどの多種多彩な企画が用意されたニコニコ超会議。それらを一挙に紹介していこう。
●「超ホラーハウス「殺戮の天使」
撮影:斉藤直樹
アニメ化も決定した人気サイコホラーADV『殺戮の天使』をテーマにしたホラーハウスが今年も登場。今回は最終話にあたるエピソード4をモチーフにしており、大仕掛けも盛り込んだ最恐の仕上がりとなっているとか。
●「超ボーカロイドエリア」
撮影:斉藤直樹
ニコニコ動画と共に多彩なコンテンツを生み出してきた、ボーカロイドとその楽曲が集結。新企画「ボカロフォトスポット」では、ユーザーが選んだボカロ楽曲の動画サムネイルパネルでの記念撮影も楽しめる。パネルになる楽曲はTwitterにて募集しているので、3月28日までに楽曲名とハッシュタグ「#ボカロフォト」をtweetすることでリクエスト投票が可能だ。
●「超コスプレエリア」
コスプレを楽しむための様々なコーナーを用意。新たにコスプレイヤー自身がかっこいい&可愛く持った自撮りが楽しめる専用撮影ブース「めちゃ盛りブース」も登場。
●「怪談×RPGアツマール」
撮影:斉藤直樹
ニコニコのゲーム投稿サービス「RPGアツマール」で人気の作品「キミガシネ」「神話警察24時」と、怪談スポットへの突撃動画を放送している「渋谷怪談チャンネル」がコラボ。ゲーム新章の先行体験やオカルト関係有名人によるトークショーなどが楽しめる。さらに人気の「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」のあの3人もリアルで登場!
●「超フードコート」
撮影:斉藤直樹
ユニークかつ、美味しい食べ物が楽しめるフードコートが登場。Twitterで人気を呼んだ「あたまのわるいひと」の限定ステッカー付きコラボあんまん、ボーカロイドや「#コンパス」との限定コラボドリンク、動画投稿されたメニューの実食体験、3月24日にニコ生で放送される番組でユーザーの意見で具材や中身を決めたお弁当や大鍋カレーの販売など、個性豊かな食を堪能できるのだ。
●「超物販」
撮影:斉藤直樹
『キノの旅』の黒星紅白や、『よつばと!』のあずまきよひこなど、様々なクリエイターとコラボした限定Tシャツ&ニコタオルを販売。こちらはドワンゴジェイピーストア(https://jpstore.dwango.jp/)にて事前予約受付中なので、当日はこれらを身につけて会場入りすることも可能だ。
●「超会議ニオわせないZ!」
撮影:斉藤直樹
会場内の全トイレにて「ビオレ/メンズビオレ 薬用デオドラントZ」のサンプルを来場者に配布。汗のニオイを気にせずにイベントが楽しめると昨年好評だったそうで、今年は配布サンプル数も増量しているとのこと。
さらなる企画も用意されているらしいので、続報に関しては4月13日に開催される発表会第3弾に期待しよう。
■入場
開催日が近づくにつれて期待が高まるニコニコ超会議だが、入場券は現在取扱中。イープラスでは、入場券とともに別途
取材・撮影・文:斉藤直樹
イベント情報
ニコニコ超会議2018
2018年4月28日(土)10:00~18:00