イギリスのティーンエイジ3ピースバンド・BLAENAVON ロンドンライブをレポート
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BLAENAVON
まだまだフレッシュなバンド BLAENAVON最新ライブレポート
新しいバンドに出会う時はいつもわくわくする。
そして久々に出会ったのが、今回レポートするBLAENAVON(ブレナヴォン)である。
BLAENAVONをはじめて知ったのは、8月に行われたTransprogressive Recordのスタジオパーティーでのことだった。Transprogressive Recordはロンドンを本拠地とするインディーズレコードレーベルだ。FoalsやNeon Indianを擁し、過去にはBloc Partyなども所属していたので、日本でもお馴染みの方も多いのではないだろうか。
偶然このイベントで出会った彼らの音楽は、完全に私のツボだった。音楽と同じくらいルックスを重視する私にとって、サウンドはもちろん、見た目もかわいいバンドなんて…これは間違いない。
BLAENAVONはイギリスのハンプシャ―出身で、メンバー全員がティーンエイジャーの若い3ピースバンドである。2013年にParadise Recordsから発売したデビューシングル「Into the Night / Denim Patches」は日本でも手に入れることが出来るので、ご存じの方もいるかもしれない。今年はTransprogressive Recordと契約し、8月にニューシングル「'Miss World'EP」をリリースしている。
前置きが長くなってしまったが、前述のイベントから約1か月が過ぎたある日、彼らのニューシングルのリリースライブが行われると聞き、ロンドンのストックニューイントンにあるThe Waiting Roomに駆けつけた。彼らの音楽を一言で語ることは、ただのオーディエンスである私にとってはとても難しい。それでも確実に言えるのは、その音は人を引き寄せ、集中させる力があるということ。
BLAENAVON ベンジャミン・グレゴリー
ライブは、先日リリースされたばかりの新曲「HELL IS MY HEAD」で幕が上がった。ベンジャミン・グレゴリー(Gt,vo)の可愛らしいルックスからは想像し難い、渋くて泣いているかのような歌声のインパクトは強烈である。少し早いハロウィンをイメージしたというこの曲からは、ポップでフレッシュな彼らを感じることができた。オーディエンスは体を揺らし、パフォーマンスに吸い込まれていた。
続いて披露された「Gods」からは、最初の曲とは雰囲気がガラリと変わった、彼らの多彩な一面を見ることができた。ゆっくりとした曲調で、ボーカルの歌声を味わうのに最適だ。
3曲目に彼らのデビュー曲「In to the night」が演奏されると、会場は大いに沸いた。この曲は私の一番のお気に入りだが、多くのファンにとってもナンバーワンなのだろう。繰り広げられる激しいギターリフからは、彼らのパフォーマンスの高いクオリティーを感じた。
BLAENAVON
そして「Wunderkind」、「Denim Patches」、「Lost in Paris」と演奏が続くと、会場はさらにヒートアップ。「Denim Patches」のプレー中には、ギターが切れるというハプニングも。
続いて「Prague」の前奏が始まると、オーディエンスのすべてがこの曲のために来たかのような興奮に包まれた。これを最後に1時間のライブは幕を閉じたが、オーディエンスを感動させるには十分なひとときだった。
新鮮なのにどこか懐かしい匂いを醸し出すBLAENAVONの音楽は、20世紀のThe CureやThe smithを思い起こさせる。彼らの音楽を一曲でも多く聴くために、私はこれからも彼ら追い続けたいと思う。
次にリリース予定のニューアルバムは、Artic Monkeysのプロデューサーとして知られるジム・アビスによるものだという。どのような作品になるのか、今からドキドキが止まらない。
みなさんもぜひお試しあれ。そして、近いうちに日本でも会えることを期待したい。
日時:2015/10/08(終了)
会場:The Waiting room (Stoke Newington, London)
出演者:BLAENAVON、他
セットリスト
1.HELL IS MY HEAD
2.Gods
3.In to the night
4.Wunderkind
5.Denim Patches
6.Lost in Paris
7.Prague