歌舞伎座恒例の『團菊祭五月大歌舞伎』に、尾上菊五郎、尾上松緑、尾上菊之助、市川海老蔵ら、團菊ゆかりの俳優が勢ぞろい
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成田山開基1080年記念「雷神不動北山櫻」を、5月の歌舞伎座で上演!チケット好評発売中!
歌舞伎座恒例となる『團菊祭五月大歌舞伎』(だんきくさいごがつおおかぶき)が、2018年5月から上演される。本公演の「團菊祭」は、昭和11(1936)年の4、5月に歌舞伎座で、九代目市川團十郎と五代目尾上菊五郎の芸と功績を顕彰するべくはじめられたものだ。戦時中一時中断したが、以後復活し、同60(1985)年に十二代目市川團十郎が襲名してからは團菊が揃って豪華配役で上演しており、五月興行恒例の祭典として、多くの観客に愛されてきた。
2018年の『團菊祭五月大歌舞伎』は、2013年2月に逝去した十二世市川團十郎の五年祭となる。尾上菊五郎をはじめ尾上松緑、尾上菊之助、市川海老蔵ら團菊ゆかりの俳優が勢ぞろいし、十二世團十郎を偲び多彩な演目を披露する。
また今年は、成田山開基1080年。『雷神不動北山櫻』を初演し、「不動の申し子」とも言われた二世市川團十郎生誕330年ということもあり、市川海老蔵が昼の部で通し狂言『雷神不動北山櫻』を上演する。
通し狂言『雷神不動北山櫻』
昼の部では、寛保2年(1742)に二世市川團十郎が粂寺弾正、鳴神上人、不動明王の三役を勤めて大当たりをとった通し狂言『雷神不動北山櫻』が上演される。本演目は10年前の成田山開基1070年にあたる平成20年に、当代の海老蔵が早雲王子、安倍清行を加えた五役を勤める新しい脚本と演出により上演し、好評を博して以来、再演を重ねている。海老蔵が鳴神上人、粂寺弾正、早雲王子、安倍清行、不動明王の五役を勤める、通し狂言である。
歌舞伎十八番の魅力が詰まった大作
時は平安時代のはじめ。陰陽師の安倍清行は、早雲王子が帝位につくと世が乱れると予言します。そこで帝は高僧鳴神上人に命じ、妃が身ごもった女子を「変成男子(へんじょうなんし)」の行法によって男子に変え、世継ぎの男子を誕生させます。帝位継承の望みを絶たれた早雲王子が鳴神上人を都から追放すると、都は日照りとなり、以来民衆は旱魃(かんばつ)に苦しみます。
粂寺弾正は雨乞いに効力のある短冊「ことわりや」の行方を詮議し、小野春道の館にて小野家の執権八剣玄蕃の企てを見破り、見事これを手に入れます。一方弾正の主人文屋豊秀は、旱魃を招いたのは鳴神上人が行法で龍神を京都北山に封じ込めたためであり、それが天下を望む早雲王子の陰謀によるものだということを突き止めます。朝廷は鳴神上人の行法を破るための使者として、清行の高弟で宮中一の美女と謳われる雲の絶間姫を鳴神上人のもとに遣わせます……。
本公演は、歌舞伎十八番の『毛抜』『鳴神』『不動』の三演目が含まれる成田屋所縁の演目で、豪快な荒事芸、早替りなど、歌舞伎ならではの魅力がふんだんに盛り込まれた大舞台だ。
公演情報
<昼の部>中村時蔵、中村雀右衛門、尾上菊之助、市川海老蔵 ほか
<昼の部>