映画『メサイア ―深紅ノ章―』初日舞台挨拶で、“メサイ愛”が爆発!
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左から太田基裕 岩永洋昭 廣瀬大介 赤澤燈 杉江大志 山口ヒロキ監督 郷本直也
フリーダムなキャスト陣に、収拾がつかず!?
2010年のドラマCDにはじまり、2013年は映画×ドラマの連動、2015年にはTVドラマ化と、新たなメディアミックスの形を切り拓いてきた「メサイア・プロジェクト」。
舞台は、情報戦争が繰り広げられる日本。一見平和な国の水面下で、「サクラ」と通称されるスパイが育成されていた。任務に失敗したサクラを待つのは、ただ死のみ。誰も救ってはならないのがルール。しかし唯一、「メサイア」と呼ばれる相棒だけが、自分を救う救世主となってくれる――。死と隣り合わせの究極の友情が、激しいアクションとともに、今回の映画でも描かれる。
特報のPVがファンに波紋を呼ぶなか、迎えた初日の10月17日、シネマート新宿での舞台挨拶。拍手に迎えられて登壇した一同を代表し、まず主演の赤澤燈(白崎護役)が「はい」と第一声を発した瞬間……中村龍介(三栖公俊役)が「え~っ」と割って入り、大爆笑に!
そこからは終始、シリアスな映画本編とは真逆のムードに。特に中村が、いきなり「サクラっぽい」と山口ヒロキ監督の衣装にふれたりと、盛り上げていく。ちなみに、監督の衣装は本当に「メサイア仕様」になっており、「監督のメサイア愛が伝わる」という中村の言葉どおりとなった。
「映画の見どころは?」という質問では、中村が「三栖の部屋のベッドで、燈が勝手に寝てた! おかげでベッドがくしゃくしゃになった(笑)」と暴露。赤澤は、「はい、行きました」と素直に認めつつ、「三栖っぽい部屋でした!」とうれしそうに語る。この「三栖の部屋」には、ドラム缶や金網で仕切られたスペース、コンクリートなど、謎のインテリア(?)がゴロゴロあるそうで……中村は「なにコレ?」とツッコミつつも、「全景を作ってくれた監督に感謝!」と「メサイア愛」を漏らした。
続いて、太田基裕(五条颯真役)が撮影中の思い出を聞かれると、「直也が大変そうでした」と、先輩の郷本直也(神北竜二役)を呼び捨てに! その“直也”が、「俺、年上やぞ?(笑)」とツッコむも、赤澤が「直也~」、さらに太田が「プンプン直也!」とかぶせ、すっかり「直也」が定着。その後も何度も「直也」とふられ、ついには郷本が、「こうやってイジられて愛されてま~す。みんなも直也って呼んでくださいね~☆」と開き直る展開に……。
その郷本は、今回セリフがとても多く、かなり苦労したという。「自分も前作の映画で大変だったから、当時の自分を見ているようだった」という太田から、郷本は「気持ち、わかりますよ」と励まされたそう。また、岩永洋昭(ザ・タワー役)のセリフにはロシア語があり、「難しかった」と吐露していた。
さらに郷本が、「廣瀬のアップシーンの口元に注目! 巻き戻して観ちゃった」と明かすと、すかさず中村が「おつゆが垂れてたんじゃない?(笑)」とツッコむ。それを受けた廣瀬大介(悠里淮斗役)は、「映画で“は”出ないように抑えたから大丈夫!」と意味深発言……もしかして普段は、よくこぼしちゃうドジっ子キャラなの!? と想像せずにはいられなかった。
すべての会話が脱線していく様子に、進行役のボブ鈴木(林王芳役)もさすがに「これ大変だわ、まとめるの……」とこぼしたところで、矛先は監督へ。撮影中の苦労を聞かれた監督は、「やっぱり直也(笑)」と“直也ネタ”で笑いをとる一方で、真面目に、「特報から、皆さん『どんな映画になるんだろう?』と不安になったと思いますが、カットを反転させたり、かく乱させてやろうと思った。本編も、これまでにない展開になっています」と狙いを語る。
監督の話の途中から、マイクをオフにした状態で、仲よさそうに身を寄せ、おしゃべりしていたのが赤澤&廣瀬のメサイアコンビ。廣瀬は、反転されたカットに気づかなかったと言い、赤澤に向かって「どこ行ってんだよ!」と言うと、すぐに赤澤が「勝手にどっか行ってごめんね」と答え、“メサイア愛”を見せつける形となった。
キャストのフリーダムさは、まだまだ続く。フォトセッションの時間と聞くと、おもむろに郷本がスマホを取り出し、舞台上で記念撮影! さらに、セクシーポーズをとったり、ムービー撮影では野球の素振りをしたり、「直也」が暴走。そこに中村がのっかり、「もっくん(太田)、自転車こぐのやって?」と無茶ぶり! 太田が出演している舞台『弱虫ペダル』にかけたネタで、「こわいこわい!」と全力拒否する太田。
さらに、キメポーズを求められると、ネタ合戦の幕開けに。中村に、「岩さん、アレ」とふられた岩永が、戦闘前に首をまわすキメポーズ(?)をしたり、杉江大志(加々美役)が飴をなめるしぐさをしたり。中村は、突如客席に「皆さん、メサイアは好きですか?」と投げかけ、「好きー!」と返ってきたところで、「気持ち悪ぃんだよ、クソが!」と決めゼリフをぶつける。一方、オチ担当のはずの郷本は、足をひきずる動作でこの場にいない自分のメサイアを表現し、大歓声を浴びていた。
前代未聞のフォトセッションのあとは、主演の赤澤が、「ぜひお友達を誘ってください。前の作品も観て、メサイアの魅力が伝わればいいなと思います。応援よろしくお願いします!」ときっちり締めくくった。キャストの親密度、そして作品への愛がまるごと伝わってくる、ファンにはたまらないひと時となった。
文ー荒川陽子