TOSHI-LOWや細美武士も参加、“自然との共生”を掲げる『フジロック』がサポートする「ザ・アトミックカフェ」って何?
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『フジロック』と言えば、その名の通り、“ロックフェスティバル”“音楽フェス”“野外”というのがまず頭に浮かびます。でも、それらのステレオタイプ的なイメージとは異なる活動をしている音楽フェスでもあるのです。
1997年の初開催以来、『フジロック』は“自然との共生”をかかげ、“自然エネルギーへの転換”を考えるきっかけを提供しています。今回は、その中でも意外と知られていない「ザ・アトミックカフェ」と「環境保全活動」について取り上げます。
■「ザ・アトミックカフェ」ってなんだ?
7月27日(金)、28日(土)、29日(日)に新潟県湯沢町苗場スキー場にて開催される自然と音楽の共生を目指す日本最大級の野外ロックフェスティバル、『FUJI ROCK FESTIVAL'18』。その活動のひとつに、「ザ・アトミックカフェ」のサポートがあります。
「ザ・アトミックカフェ」とは
アトミックカフェは1982年、国際的に広がった反核運動を起点とし、日本で「音楽を通じて、反核・脱原発を訴えていく」をテーマに始まったイベントです。 当時開催されたイベントには、加藤登紀子、浜田省吾、宇崎竜童、尾崎豊、ブルーハーツ、ルースターズ、エコーズ(辻仁成)をはじめ、海外からもアスワド、ビリー・ブラッグ等の多くのミュージシャンが参加しました。
2011年の東京電力福島第一原発の事故を受けて、『フジロック』は、80年代から継承される反核・脱原発イベント「ザ・アトミックカフェ」に会場内のNew Power Gear Field / AVALONエリアの一部を提供し、自然エネルギー重視のエネルギー社会への転換を促すムーブメントを応援しています。
「ザ・アトミックカフェ」からのメッセージ
2011年の東京電力福島第一原発の事故を受けて、脱原発型社会を考えるきかっけを作ろうと、『フジロック』のNew Power Gear Field / AVALON内「Gypsy Avalon」でトーク&ライブ・イベントを再開しました。テーマは「自然との共生」「自然エネルギーへの転換」から広く社会問題までを扱い、ミュージシャンはもとより、田原総一朗氏、奥田愛基氏などの論客も登場し、津田大介氏とのトーク・セッションを提供してきました。今年のアトミックカフェも総合司会に津田大介を招いて、社会問題にコミットしながらトークとライブを行います。
□7月27日(金)
トーク・テーマは脱原発です。アメリカを含めた世界中の大手銀行や投資グループは再生可能エネルギーにしか投資しないと宣言。世界は一気に再生可能エネルギーへと舵を取り始めました。3.11から時間が経つにつれ、色あせてくる脱原発への関心をもう一度引き寄せるために27日は星田英利氏を招いて津田大介氏と市民発信のトークをやってもらおうと思っています。ライブには東北ライブハウス大作戦にも深い関わりをもつ片平里菜が登場。ゲストにTOSHI-LOWと細美武士が駆けつけてくれます。
□7月28日(土)
憲法について考えようと思います。「憲法改正」というワードが飛び交うようになってずいぶん経ちますが、その中身がどういうものなのか、日本という国や市民生活にどういう影響を与えるのか、トークゲストに憲法学者の木村草太氏を招いて、「憲法改正」が私たちに及ぼす影響についてわかりやすく解説してもらおうと思います。ライブは巻上公一とPIKAが登場。2012年のフジロックで「ゴジラ放射能ヒカシュー」としてゴジラ・ナンバーを次々に披露したヒカシューの巻上公一と、東日本大震災を受けてエネルギーを考える祭作り「TAIYO33OSAKA」を発起、「太陽大感謝祭」を大阪で開催したあふりらんぽのPIKAがユニットを組んで登場します。
□7月29日(日)
加藤登紀子を招いてトークを行います。アトミック・カフェのステージでは登場するたびに、白熱したトークを市民の目線から繰り広げる加藤登紀子が今年も脱原発や憲法改正を中心に社会問題を市民目線で話してくれます。この日は、ライブにも登場します。4月に『ゴールデン☆ベスト TOKIKO'S HISTORY』をリリース。プラハの春、パリ五月革命など、世界の政治運動が大きな盛り上がりを見せた1968年から半世紀となるのを記念したコンサート「TOKIKO'S HISTORY〜花はどこへ行った」を行うなど、歌手生活53年目にして今もなお精力的に活動をつづけている加藤登紀子がアトミック・カフェのステージでライブを披露してくれます。
「ザ・アトミックカフェ」@FRF’18は、フィールド全体の電力をバイオディーゼル燃料、太陽光等の自然エネルギーでまかなっているエリアNew Power Gear Field / AVALONにある「Gypsy Avalon」ステージと「NGOヴィレッジ」にて開催します。
<アトミックカフェ・ライブ>
7/27(金)片平里菜《Guest:TOSHI-LOW、細美武士》
7/28(土)巻上公一とPIKA
7/29(日)加藤登紀子
<アトミック・カフェ・トーク>
総合MC:津田大介
7/27(金)星田英利
7/28(土)木村草太
7/29(日)加藤登紀子
その他の詳細は、オフィシャルサイト(http://acf.main.jp)でご確認を。
■フジロックが取り組む「環境保全活動」
〜再び世界一クリーンなフェスを目指して〜
「自分のことは自分で」「助け合い・譲り合い」「自然を敬う」その上で、音楽と自然を自由に楽しみ、出演者、来場者、スタッフの全員で創り上げていく『フジロック』では、毎年イベントで派生する環境負荷の軽減を試みると共に、未来に向けての様々な環境対策に取り組んでいます。まずはその活動を知ることから始め、興味のあるものや心動かされそうなものに参加されてみてはいかがでしょうか。
<フジロックの森プロジェクト 2018>https://www.fujirockersforest.com
『フジロック』の会場である苗場には豊かな緑が広がっていますが、この環境を維持するのはなかなか難しいもの。そんな中、その環境を守ろうと新潟県、湯沢町、地元苗場のみなさん、そして『フジロック』を主催しているスマッシュが中心となり、保全活動を推進しています。尚、今年の「ボードウォークボランティアキャンプ」は、7月14日(土)、15日(日)の2日間です。
<NEW POWER GEAR>
『フジロック』では、2005年から廃油リサイクルによるバイオディーゼル燃料や太陽光などのクリーン・エネルギーを積極的に導入し、「新たなる電力」でフェスティバルのさまざまな歯車を動かしています。使用済み天ぷら油をリサイクルした燃料でCO2削減への貢献や、AVALONのステージでは太陽光発電を導入、NGOヴィレッジのNEW POWER GEARドームではクリーンエネルギーを体験してフジロック・テーマ・ソング「田舎へ行こう」(忌野清志郎)をかけ続けるコーナーなどが設置されているので、様々な取り組みの一部が開催期間中に体験できます。
<ごみゼロナビゲーション>http://www.gomizero.org
iPledgeが中心となり、ボランティアと参加するすべての人々が協力して、ごみの散乱を防止するとともに、ごみを分別し資源にする「イベント内資源循環」を行っています。昨年フジロックで回収されたペットボトルをリサイクルしたごみ袋の配布、ビールを飲んだ紙コップをリサイクルしたトイレット・ペーパーは場内で使用している他、全飲食店でサトウキビのカスなどの「非木材を利用した紙食器」や、森の再生へ寄与すると共に、環境への負担も少ない「国産間伐材製の割り箸」、植物由来原料100%の「生分解性プラスチック・カップ」(試験導入)を導入しています。
<NGO VILLAGE>http://www.ngovillage.net
社会の課題や、今、地球で起こっている様々な問題に取り組む比較的小規模なNGO団体のブースが軒を連ねるエリア「NGO VILLAGE」。ここで扱われていることは決して「他人ごとじゃない」ことばかり。まずは“知る”ことから始めてみませんか? 今年は、「エネルギー・環境」「国際協力」「ヒューマン」の3つをテーマに、11の団体が多様な活動紹介から参加体験型のブース出展を通じて、“社会のカダイ”をわかりやすく来場者に伝えアクションに踏み出すきっかけを創り出します。
これほど多くの活動に支えられて開催継続されているフジロック。一人一人は少しずつの小さな力でも、多くが合わさることで何かを変えたり、守れるものがあると思います。自分にできることを探して参加してみると、また違ったフジロックの楽しみ方に繋がるかもしれませんね。
詳しくはFUJI ROCK FESTIVAL オフィシャルサイト(http://www.fujirockfestival.com)でご確認を!
文=早乙女‘dorami’ゆうこ
イベント情報
期間 : 2018年7月27日(金)、28日(土)、29日(日)
会場 : 新潟県 湯沢町 苗場スキー場
時間 : 9:00 開場 11:00 開演 23:00 終演予定
出演 : 国内外約200アーティスト 後日、順次ご案内いたします
<入場券:一般発売>
1日券¥20,000/2日券¥36,000/3日通し券¥45,000
<その他>
駐車券、キャンプサイト券、ムーンキャラバン・
※
※保護者同伴の場合、中学生以下無料。
□イープラス
http://eplus.jp/frf(PC・スマートフォン・モバイル)
※コンビニ支払い・受取手数料0円、イープラス限定特典付き。
■オフィシャルサイト http://www.fujirockfestival.com