【RUSH BALL 2018 クイックレポ】MONOEYES 『RUSH BALL』20周年でしか観られない光景とは。

2018.8.26
レポート
音楽

MONOEYES

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RUSH BALL 2018 MONOEYES

これだけ夏フェスがたくさんあると、絶対に特徴が必要になってくる。例えば、それは会場の場所(環境)であったり、会場への交通手段であったり、ステージからステージの行き来であったり、フードエリアのメニューであったり、グッズの種類であったり。観客ひとりひとり何かしらあるだろうし、それは人によって全く違ったりもするだろう。個人的にでもあり、当たり前の事だとは思うが、一番大事なのは、ここでしか観る事が出来ないステージ上の光景だと想う。メンバーがステージに登場してきた時、肩車された観客がMONOEYESのタオルを掲げてお出迎えしたのも、そのひとつ。「初めて観たけど、すげー嬉しい!」と細美武士は素直に感謝を表して、1曲目「Free Throw」へ。観客から自然に手拍子が起き、最高のスタートダッシュを飾った。

MONOEYES

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3曲目「My Instant Song」終わり、細美は少し喋り出した。「ちゃんとBRAHMANと同じ日にしてくれてありがとうございます。そういうのをわかってるフェスは少ないと想います。わかってらっしゃる! 筋肉三兄弟だから(笑)」。この日、細美は上半身裸でステージに上がり、楽屋エリアでもBRAHMANのTOSHI-LOW始め、見事に体を鍛え上げたバンドマンの姿が普段のフェスよりも目立っていた。細美は冗談交じりに「松竹梅揃ってます! 竹の細美武士です!!」と例えたが、普段から交流がある演者が揃うと、普段のフェス以上の火花が散るし、普段のフェス以上のバトンが繋がれる。まさしく、そんな光景が終盤繰り広げられる事になった。
終盤直前のMCで、細美は千葉に住んでいた若かりし頃、それこそTOSHI-LOWの住む茨城の方の川っぺりまでバイクで行ったりしたと語った。そして、「俺の観た事ない世界が広がってんだろうなと思った。今だって、『RUSH BALL』にも観た事ない世界があるんだろうなと思う」と続ける。

MONOEYES

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直後の8曲目「Two Little Fishes」演奏中、まさかのTOSHI-LOW登場! ドラムの一瀬正和のマイクで歌っている……、突然の事で一瀬も笑うしかない。ステージ後方のMONOEYES巨大フラッグ前へ移動し、フラッグに描かれた両手親指と人差し指を合わせたポーズを取る。するとどうであろう、観客全員が一瞬で同じポーズを取り出す。その光景は間違いなく鳥肌ものであり、改めて多くの人々を虜にする演者たちの凄みを観せてもらえた。そのままギターのスコット・マーフィーの元に向かい、両手を上げ下げするダンスを披露すると、これまた観客全員が一瞬で同じダンスを踊り出す。そこからがまた凄い……。スコットのマイクで、細美と向かい合いながらワンフレーズずつ歌い合う。楽曲自体が若い頃から一緒にいる者同士が歳をとっても、まるで二匹の小さな魚みたいにシンクロしていたいという英語詩のナンバー。まさにシンクロしあったふたりの光景は、この『RUSH BALL』でしか観られない光景。観客たちは今日の帰り道、それから何年か経った後の呑み屋でも、まるで伝説の様に語り継ぐだろう。

一瀬正和、TOSHI-LOW

TOSHI-LOW、細美武士

今年は『RUSH BALL』20周年だからこそ、ふたりからの粋な贈り物にも思えた。歌い終わり、凄い筋肉の上半身裸の男ふたりが抱き合う姿は圧巻でしかない。最後は「『RUSH BALL』20周年、パァ~っと御祝いして帰ります!」とラストナンバー「Borders&Walls」をぶちかました。ここでしか観られない光景は、まだまだ続く。

文=鈴木淳史 撮影=渡邉一生

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セットリスト

RUSH BALL 2018 MONOEYES
1.Free Throw 
2. Run Run 
3. My Instant Song 
4. When I Was A King 
5. Roxette
6. グラニート
7. 明日公園で
8. Two Little Fishes
9. Borders&Walls
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