展覧会『イサム・ノグチと岡本太郎』に約150点 両者が見た「日本」を紹介
1954年 イサム・ノグチと岡本太郎 北鎌倉の夢境庵にて
展覧会『イサム・ノグチと岡本太郎 ―越境者たちの日本―』が、10月6日から神奈川・川崎市岡本太郎美術館で開催される。
1950年に日本アヴァンギャルド美術家クラブが主催したイサム・ノグチの歓迎会で初めて出会った岡本太郎とイサム・ノグチ。2人はすぐに打ち解け、フランス語で語り合ったという。
同展では、共に欧米で芸術家として活動した「越境者」としての2人が見つめた「日本」を、それぞれの作品を通して紹介。イサム・ノグチ、岡本太郎の絵画、彫刻、写真、資料など約150点が展示される。
会場では1950年代のノグチと岡本の作品に見出される「日本」観の相違を紹介するほか、イサム・ノグチが建築家・谷口吉郎と協働で制作した慶應義塾大学構内のスペース「萬來舎」移設の事例と、岡本太郎による旧東京都庁の壁画『日の壁』の取り壊しの事例をもとに、芸術の保存と破壊について考察。さらに両者が取り組んだ生活の中の芸術や、1960年代の作品、両者にとって重要なテーマであった「芸術と人と場」についても紹介される。
関連イベントとして11月4日に慶應義塾大学アート・センター教授の渡部葉子による講演会『萬來舎とノグチ・ルーム』、ヴェネチア・ペギー・グッゲンハイム・コレクション美術館・学芸員のグラジナ・スベリテェによる講演会『イサム・ノグチとパリ・ユネスコ庭園(仮)』が開催。詳細は美術館のオフィシャルサイトでチェックしよう。