HYDE主催『HALLOWEEN PARTY 2018』YOSHIKIとHYDEがデビュー当時の姿で共演
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YOSHIKI、HYDE
新曲『FAKE DIVINE』のMVのように、HYDE流のダークな『アリス・イン・ワンダーランド』がテーマの『HALLOWEEN PARTY 2018 supported by XFLAG』もついにファイナルを迎えた。
分島花音
この夜も、天井から落下するという、シアトリカルな演出で登場した分島花音。アリスの扮装で、チェロの深い調べと憂いに満ちた歌声を響かせて観客と言う名のゴーストたちを虜にしていく。
BREAKERZ
第一幕を飾るのはもちろん、BREAKERZだ。大河ドラマ『西郷どん』より、SHINPEIは、大久保利通ならぬ“大久保としんぺい”、AKIHIDEが、篤姫こと“あき姫”、そしてDAIGOは、西郷隆盛ならぬ“だいごどん”、に扮して、「灼熱」、DAIGOいわくBREAKERZでもっとも激しい曲「DESTROY CRASHER」などを熱演。冒頭で披露された「WE GO」では、ふっくらした西郷どんを再現するためDAIGOは、「カステラを口に含んだまま歌うという、人生初の体験」で熱唱。そして、「(役柄になり切って登場した際の)セリフ回しを(『西郷どん』に出演中の)うちの奥さんに監修してもらった」と明かすと、客席から冷やかしの歓声が上がっていた。
Shinya、淳士
この日も幕間には、優れた仮装を施したオーディエンスだけが出演者と同じステージを歩くことが出来る「HALLOWEEN COLLECTION」を開催。最終日だけに、オーディエンスの仮装も気合い十分だ。最後には、総合司会のBARAKIの呼び込みで、HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRAから、HYDEバンドのマスクを被った淳士、アニメ『デビルマン』に登場する悪魔、シレーヌに扮したShinyaも登場。その後は、この日もうさぎに扮した柩とアリス喜矢武豊が小芝居を展開して会場を沸かせた。
ゲスの極み乙女。
今回初出演のゲスの極み乙女。は、『カードキャプターさくら』の仮装で二幕に登場。川谷絵音が李小狼、休日課長がケルベロス、ちゃんMARIが木之本桜、ほな・いこかが大道寺知世だ。彼らのライヴを初めて見るオーディエンスが大半であろうアウェイな状況の中、確かな演奏スキルと歌で、「猟奇的なキスを私にして」や「ロマンスがありあまる」などのポップチューンを連発。MCでは、「僕はL’Arc〜en〜Cielのファンだったので、今日は出られて本当に嬉しいです。」と絵音。今回の出演に関する反対意見も知っていたと告白し、ポップな音楽性だけでなく、その飾らないキャラクターでもオーディエンスの心を掴んだはずだ。
青木隆治
最終日の幕間に登場したのは、『HALLOWEEN PARTY』9度目の出演となるものまねアーティスト、青木隆治。「HALLOWEEN PARTY」のMVのメイクで登場し、DIR EN GREYやGACKTも飛び出した「ボーカリスト・メドレー」などを披露。L’Arc~en~Cielメドレーでは観客もコーラスで応えるなど、その抜群のスキルとパフォーマンスに会場も大いに盛り上がった。
ジェジュン
この日もう一組の初出演は、第三幕に姿を見せたジェジュンだ。ドラキュラ姿で登場するや、hide with Spread Beaverの「ピンクスパイダー」を抜群の歌唱力と声量でパワフルに歌い上げる。さらに、自らの新曲「Defiance」も披露しつつ、「粉雪」や「GLAMOROUS SKY」といったカバー曲をエモーショナルに歌い、ゴーストたちのハートを確実に掴む。熱烈なHYDEファンであることを公言していることもあり、オーディエンスたちも彼を大歓迎。「もし来年もこのステージに立てたら、次はもっと面白い仮装で出演したい」というジェジュンのMCにも割れんばかりの拍手と歓声が上がっていた。
柩、MiA、逹瑯、YUKI
『アリス・イン・ワンダーランド』のトゥイードル ディー姿のYUKIと、初日同様、『ダークナイト』のジョーカーに扮した逹瑯も登場した再度の「HALLOWEEN COLLECTION」、そしてアリス姿の喜矢武豊と、ホワイトラビットに扮したASH DA HEROの小芝居を挟んだ後、四幕はもちろん、HYDE with HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRAだ。トランプ兵が周りを固める裁判台の上から、「HALLOWEEN PARTY –裁判Ver.-」を歌い始めた赤の女王に扮したHYDEの姿がスクリーンに映ると、場内から悲鳴のような歓声とどよめきが沸き起こる。
HYDE
「HALLOWEEN PARTYへようこそ! 今夜は最も恐ろしいことになるぞ!。みなさん元気に死んでますかー?。静粛に! 文句言ってんのはどこのブス? では、判決を下す。お前たち全員、死刑ー!」
赤の女王HYDEの声で始まった「AFTER LIGHT」の後は、裁判台ごとランウェイへ移動し、トランプ兵を従えて「Hide & Seek」を披露。再びフロートで「監獄ロック」を歌いながらアリーナを周遊して、分島花音、YUKI、Sakuraが待つサブステージへ。「歌っちゃっていいかしら? じゃあちょっと古いあの曲を、ぜひ」というHYDEの声で始まったのは、初期L’Arc~en~Cielの名曲「ENTICHERS」。ドラムを叩くSakuraの肩に右手を置いて歌うHYDEの姿に、この日も大勢のファンの瞳に涙が浮かんでいるのが見える。
HYDE、Sakura、YUKI
DAIGO、ROLLY
水玉のピエロ風パンツスーツに身を包んだROLLYが響かせるギターソロに、21世紀感溢れるグラマラスでスペイシーなイメージが膨らんだ後は、この日もDAIGO☆STARDUSTの衣装を身にまとったDAIGOのヴォーカルによる「SEVENTH HEAVEN」が始まった。歌い終わると、DAIGOは姿を消したHYDEに呼びかける。すると、白の女王に着替えたHYDEがランウェイに登場。白い紙吹雪が舞い散る下、「VAMPIRE’S LOVE」をしっとりと歌い上げ、「FAKE DIVINE」を激しく歌う。
HYDE
そして「SET IN STONE」を歌っている途中、頭から血が滴り落ち始め、たちまち純白のドレスは真っ赤な血に染まるという、映画『キャリー』を彷彿させる衝撃的なエンディングと共に幕が下ろされた。
YOSHIKI、HYDE
YOSHIKIのドキュメント映像が流れた後、緞帳が上がるとそこには、一人ピアノに向かうYOSHIKIの姿が。「Forever Love」を奏でた後にYOSHIKIがHYDEを呼び込むと、ソバージュのロングヘアのウィッグと白い衣装を着たHYDEが登場。「デビュー当時のHYDE」と、HYDEが自身の仮装を説明すると、赤いジャケットコートを着たYOSHIKIも、デビュー当時のヴィジュアル系をモチーフにしたことを明かす。YOSHIKIとHYDEの仲良しトークの後は、美しすぎる生コラボに場内が息を飲んだ「Red Swan」を披露。そして、YOSHIKIのピアノでHYDEが歌う「ENDLESS RAIN」に合わせて、サビを歌う観客の歌声が場内に響き渡る。
YOSHIKI、HYDE
HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRAがステージに現れると、YOSHIKIもギターを抱え、YOSHIKIとROLLY、YUKI、MiAという、カルテット・ギターによる「X」を披露。ファイナルにふさわしい強力なコラボ曲を演奏中、「エーックス!」と叫びながらステージを練り歩くYOSHIKIは、「幕張! 今日はお客さんがいるな!」と1カ月前、ここ幕張で行われた「無観客ライヴ」を振り返りつつも、今日多くの観客を前にステージに立てたことに、嬉しそうな笑顔を見せた。
HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA
ラストは、「最後に恐怖のどん底に叩き込んでやるからな」というHYDEの声を合図に、ジェジュンや青木隆治など本日の出演者も再登場して全員で「HALLOWEEN PARTY」を歌いながらアリーナを練り歩き、ゴーストたちにお菓子を配っていく。ステージを去る際、HYDEの言葉がアリーナに響く。
「また来年会おうぜ」
HYDE
HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA、ジェジュン
今年からHYDE主催のパーティーとなったこともあり、イベント全体のテーマがより明確になり、出演者や幕間の演出にもいっそうの統一感が生まれるなど、さまざまな変化が見られた。また、貴重なコラボレーションやカバー曲など、日本のロック史に残るレアシーンが今年も数多く目撃出来た。会場のバックステージからはニコニコ生放送が中継され、アミューズメントやフードもさらに充実。最強の音楽と仮装が楽しめる『HALLOWEEN PARTY』は、この先どんな風に進化していくのか?
“恐怖”という名の刺激と感動にあふれた次なる『HALLOWEEN PARTY』が早くも待ち遠しい。
取材・文=早川加奈子
撮影=緒車寿一、今元秀明、田中和子
>>『HALLOWEEN PARTY 2018』1日目公式ライブレポート
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