NHK短編ドラマ『ちょいドラ』、伊藤沙莉&千葉雄大&岡山天音らがコメント

2019.1.12
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ドラマ『ちょいドラ2019』が1月12日にNHK総合で放送。同作に寄せたキャストらのコメントが到着した。

同番組は2017年末に放送された10分の短編ドラマ『ちょいドラ』の第2弾。今回は「○○な女」をテーマに据えた3作品を放送する。

放送作品は、宇宙に存在するとされる「ダークマター」になってしまった女性宇宙飛行士役を伊藤沙莉が演じる『ダークマターな女』、千葉雄大演じるトランスジェンダーの主人公の「自己肯定感」を巡る悩みを描く『尽くす女』、半径10メートル内で起きる地味なアクションを描いた岡山天音主演の『斬る女』。作は『ダークマターな女』を上田誠(ヨーロッパ企画)、『尽くす女』を野田慈伸(桃尻犬)、『斬る女』をペヤンヌマキ(ブス会*)がそれぞれ担当。

1月10日に行なわれた試写会には伊藤沙莉、千葉雄大が出席したほか、『ダークマターな女』制作統括の礒野洋好、『尽くす女』制作統括の熊田佳代子、『斬る女』制作統括の篠原圭が取材に応じた。

伊藤沙莉は「10分という短い時間で伝えられることは限られていて、難しいことだなと思いますが、とにかくこの『ダークマターな女』という作品は、楽しく見ていただければいいなと思います」、千葉雄大は「題材としては何か繊細に受けとられる方もいらっしゃると思いますが、制作側としては、学生時代でも、大人になってからでも、何かモヤモヤっとした気持ちを少し晴らしてくれるというか、今のままでもいいのかなというか、少し前に進めるような作品になったと思います」とコメント。

会見を欠席した岡山天音は、メッセージを発表。「忙しい日々の合間でも10分で笑えてほっと一息つける、そんな『斬る女』を、『ダークマターな女』『尽くす女』の2作とともに、ぜひ皆さまに楽しんでいただければと思います」と呼びかけた。

伊藤沙莉のコメント

10分という短い時間で伝えられることは限られていて、難しいことだなと思いますが、とにかくこの「ダークマターな女」という作品は、楽しく見ていただければいいなと思います。ほとんどがワンシチュエーションの言葉の掛け合いで物語が進んでいくので、飽きずに見ていただけますし、気づいたら終わってしまうくらいだと思います。終始シュールなドラマなので、ニヤニヤ見ていただけたらうれしいなと思います。

千葉雄大のコメント

このドラマは、普段「ハートネットTV」を制作している方たちや、僕と同世代のスタッフの方たちと一緒に作った作品です。題材としては何か繊細に受けとられる方もいらっしゃると思いますが、制作側としては、学生時代でも、大人になってからでも、何かモヤモヤっとした気持ちを少し晴らしてくれるというか、今のままでもいいのかなというか、少し前に進めるような作品になったと思います。現場もとても和やかだったので、そんな雰囲気も相まって温かい番組になったと思いますので、ぜひご覧いただきたいです。

岡山天音のコメント

本日は出席できずとても残念ですが、「斬る女」の魅力を皆さまにお伝えしたいと思いこの手紙を書かせていただきます。「斬る女」の撮影現場は監督の土井さんの強い思いに引っ張っていただき、限られた時間の中でも丁寧に撮影に臨むことができました。監督が作り上げていく世界観に僕自身が撮影中に何度も笑ってしまいました。キャスト皆さんの個性爆発のお芝居とコミカルかつ、キレのあるアクションシーンなどとても盛りだくさんな内容になっています。忙しい日々の合間でも10分で笑えてほっと一息つける、そんな「斬る女」を、「ダークマターな女」「尽くす女」の2作とともに、ぜひ皆さまに楽しんでいただければと思います。

礒野洋好(『ダークマターな女』制作統括)のコメント

ご覧になって、“ダークマター”とはなんのことだかお分かりいただけたでしょうか。ドラマ自体はもちろんフィクションですが、このダークマターは実際にあるもので、今世界中の研究者が本当にこぞって研究している謎の暗黒物質です。この謎のダークマターをテーマに、作家の上田誠さんにたった10分で描いてほしいというむちゃぶりをしまして、それを伊藤沙莉さん、ヨーロッパ企画の皆さんが見事に形にしてくださいました。この「ダークマターな女」のダークな笑いが視聴者の皆さんに届けばいいなと思っております。

熊田佳代子(『尽くす女』制作統括)のコメント

文化福祉番組部の福祉班で、ドラマを制作することはめったにないところに所属しています。日頃はEテレで「ハートネットTV」などいわゆる福祉ジャンルの番組を制作している部署ですが、ドラマ部の呼びかけで今回は部局を越えた提案があり、我々の班の20代の若手ディレクターが、ぜひ挑戦したいと提案して実現したものです。ふだん福祉の取材をしている中で、例えば障害があったり、高齢であったり、見た目に生きづらさを抱えている方はたくさんいらっしゃいますが、特に社会でいじめられたり差別されたりということがなくても「何か生きづらい」という思いを持ってらっしゃる方がとても多いことは日頃の取材の中から感じています。とても繊細な話ですが、千葉さんはじめご出演の方々のすばらしい芝居で、ふだんのドキュメンタリー以上に深いものを伝えるドラマになったと思っています。同じような思いをお持ちの方たちの背中を少し押すような、大丈夫だよって伝わるようなドラマだと思いますし、そう受け止めてもらえたらうれしいです。

篠原圭(『斬る女』制作統括)のコメント

この「ちょいドラ」は、2017年末に同じようにいろいろな部局からミニドラマを集めて放送して大変好評を博したシリーズの第2弾ということで、同じくNHKのさまざまな部局から寄せられた90本程の提案から採択された3本です。ドラマ部の「斬る女」以外の2作もとても新鮮で意味も深く、ドラマ部が制作するもの以上の新鮮さとインパクトがありました。「斬る女」に関しては、ペヤンヌマキさんの筆によるキャラクターの深い設定、アクションドラマという形で下村勇二さんのアクションチームに伊澤彩織さんがかっこよくアクションするドラマです。見ていただいて分かるように、今どきの若者の“閉塞感”といったものを打ち破る、そして打ち破った向こう側には、仕事とは何かという、若手に限らずいろいろな人に通じるテーマを横たえる本をペヤンヌさんに書いていただきました。たった10分ではありますが、本当にいろんな意味を持つドラマが出来たと思います。