佐藤健主演の実写映画『るろうに剣心』最終章が2020年夏に2作連続公開へ 幕末期と明治維新後が舞台に
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『るろうに剣心』最終章 (C)和月伸宏/集英社 (C)2020「るろうに剣心」最終章 製作委員会
実写映画『るろうに剣心』シリーズの最終章が、2020年夏に2作連続で公開されることが決定した。
和月伸宏原作の漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』は、1994年から1999年まで『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載。現在、『ジャンプスクエア』(集英社)にて、最新作『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚・北海道編-』が連載中。激動の幕末を戦い抜き、「人斬り抜刀斎」として恐れられた緋村剣心が、逆刃刀を手に仲間たちとともに活躍する姿を描いた作品だ。佐藤健主演、大友啓史監督で実写化されたシリーズは、2012年の『るろうに剣心』が興行収入30.1億円・観客動員数239.5万人、2014年の『るろうに剣心 京都大火編』が興行収入52.2億円・観客動員数403.1万人、2014年の『るろうに剣心 伝説の最期編』が興行収入43.5億円・観客動員数340.3万人を記録している。
これまでのシリーズ同様、佐藤健主演、大友啓史監督の体制で製作される最終章は、動乱の幕末期と明治維新後が舞台。これまで語られることのなかった剣心の十字傷の謎に迫る物語と、志々雄真実を操っていた、中国大陸の裏社会を牛耳る武器商人“縁(えにし)”との戦いが描かれるという。原作の最終章にあたる「人誅編」をベースにOVA化された「追憶編」と、志々雄真実と戦いの後の「人誅編」クライマックスまでの物語を映画化する。それぞれのタイトルは、後日発表される予定。
佐藤は『るろうに剣心』1作目当時は、22歳。撮影中の今年3月に30歳の誕生日を迎えた。佐藤は最終章にかける思いについて、「毎回どの作品も全力で演じていますが、『るろうに剣心』に関しては、やはり特別な思いがあります。また、この二部作は、剣心の十字傷の秘密(剣心の過去)を描いていることもあり、剣心にとって間違いなく一番重要なエピソードです」と語る。さらに前作を振り返り「『京都大火編/伝説の最期編』を終えた時から、もしこの続編を作るとしたら一番難しいと感じていました。僕自身が絶対に作りたいと思っていたエピソードを撮影できる毎日を通して、これが自分にとってとても大切な作品になると実感しています」と続けている。
大友監督は「続編を製作するなら“絶対に前作を超えなければならない。新しく驚きに満ちた『るろうに剣心』でなければならない”と考えていました。『るろうに剣心』シリーズは、すべてのキャスト・スタッフがそれぞれレベルの高いところを目指し、日本映画というカテゴリーを取っ払うような、常に自らの限界を超えていく映画作りを目指しています。私たちは過去3作品を通して“誰も見たことのない日本映画”を作る大変さを実感していましたので、その挑戦がまた始まると強く感じました」と成功作品だからこその想いを語った。また今回の物語を撮るにあたり「このシリーズには絶対に欠かせないエピソードであり、主人公<緋村剣心>の人間性に踏み込んでいくことになる頬の傷の話を描くにあたって、もう一度『るろうに剣心』と対峙することへの覚悟を問われる感じがしました」と最終章を撮ることへの覚悟を語った。さらに「今回描く物語は、ファンの方が一番大事にしているエピソードだと思いますし、初めて『るろうに剣心』を観る方にも届くような深い物語でもありますので、最終章は気合をいれ直し、いま全身全霊で挑んでいます」と続けた。
前作公開から期間を開けての製作となったことについて、小岩井宏悦プロデューサーは「この5年間は、前3作品を一緒に作った同じキャスト・スタッフを再集結し、前作を超えるシナリオと誰もが納得する新たなキャストを準備し、前作の苛酷な撮影を忘れるために必要な時間でした。アクションエンターテイメントとして圧倒的な進化を見せられると言うワクワク感はもちろん、物語としても、シリーズ初となるラブストーリーの要素も持った剣心の過去を描く十字傷のエピソード、また、剣心が人斬りだった自分の生き方に答えを見つけるエピソードは共に普遍的で、なおかつ今日的なテーマ性があり、これまでこのシリーズを支えてくれた観客のみなさん、そして、新たなお客さんのために絶対に作るべきだ、と超大作となる今回の2作の製作を決意しました」と語っている。
佐藤は「日本が新時代に入ります。そして30歳になり、僕自身も新しい時代に突入します。新しい時代を作るために、自分も生きていくということを、いま感じています」と語った。大友監督は、「幕末や明治は多くの人にとってもはや遠い時代だと思いますが、そこで生きていた人間達の感情は同じであるはず。時代が大きく動くときは、人間の感情も大きく動く。だからこそ、そこに面白い物語が生まれます。幕末から明治へ時代が変わり、剣心が不器用ながらも新しい時代にふさわしい生き方を模索してくその姿は、時代を超えて現代の方にも共感してもらえると思います」と語っている。
なお、大友監督のもと、最終章の製作にはシリーズすべてを手掛けたスタッフたちが再集結。撮影は、2018年11月にクランクイン。2019年5月まで約7ヶ月以上に渡って続き、完成は2020年を予定している。ロケは、京都・奈良・滋賀・三重・兵庫・熊本・広島・栃木・埼玉・静岡など、全国で大規模に行われるとのこと。大友監督は、これまでの撮影を振り返り、「過去シリーズの美しい記憶を汚さないように、これまでの『るろうに剣心』に負けないもの、そして他のアクションエンターテイメントとは一線を画すものを目指しています。自分達はそこを超えられているか、そこにたどり着くことができるのか、を問いながら日々撮影を行っています」と語っている。
また、佐藤は「クランクインの日は、久しぶりに剣心を演じること、大友組ならではの大規模撮影の雰囲気など、全てにおいてソワソワしていました(笑)。でも芝居が始まっていくうちに、「懐かしい」「帰ってきた」という感覚がとても強くなってきました。2020年、みなさんに楽しんで頂ける作品になるように、自分にとって人生の代表作にするつもりで最後まで演じ切りたいと思います」と思いを明かしている。
最後に、大友監督はファンに向け「“るろ剣クオリティ”を超えていくために、見たことのないアクション、幕末と明治という全く異なる2つの時代、剣心が背負ってきた深いドラマ、繊細なラブストーリーなど、多くの視点で大きな熱量を注いでいます。全員が『るろうに剣心』への想いが強くなっていますし、自分たちにできるベストなものを届けたいと思っています。健くんも多くの作品で経験してきたものをこの作品に捧げてくれています。皆さんに愛してもらえる作品に仕上がると思いますので、2020年夏を楽しみに待っていてください」と自信をのぞかせた。
『るろうに剣心』最終章は、2020年夏 2作連続 全国ロードショー。