【RIZIN.15 見どころ特集記事】天心・堀口・RENA、日本格闘技界のスターが集結!
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『RIZIN.15』は4月21日(日) 開催
■世界の天心、パッキャオからの刺客を迎撃!
昨年大晦日、那須川天心vsフロイド・メイウェザーというまさに驚天動地の一戦を実現させ、大きな話題を呼んだRIZIN。かつてアントニオ猪木は従来のファンを環状線の内側であるとするなら、環状線の外側にいるような人たちを巻き込み大きな需要を作り出さなければならないという、いわゆる“環状線理論”を唱えたが、まさに天心vsメイウェザーはそうした世間一般をも巻き込んだ大勝負であった。
結果は1Rでの決着となり大きな賛否を巻き起こしたが、そこからUFCで2階級を制したコナー・マクレガーが対戦を要求するなど、「那須川天心」の名をさらに世界的なものとした。
この試合では3度のダウンを喫する苦杯を嘗めた天心だが、一躍高まった知名度を生かすも殺すも今後の自分次第。すでに優勝賞金1,000万円の『RISE WORLD SERIES』トーナメント1回戦(3月10日)をKOで突破しメイウェザー・ショックを払拭している天心は、今大会ではそのメイウェザーのライバルであるマニー・パッキャオが推薦するフリッツ・ビアグタン(フィリピン)と対戦する。
現WBCムエタイフェザー級フィリピン王者であるビアグタンは、キックボクシングだけでなくボクシングや総合格闘技での戦績も持っている。最近のフィリピンと言えば格闘強国として成長著しく、ビアグタンも様々なスタイルを織り交ぜた一筋縄ではいかない相手であると予想される。当日はパッキャオも会場を訪れるといい、天心はこのアジアの英雄を前に、“次代は俺だ”と言わんばかりのパフォーマンスを見せるのが期待される。
■2019年も好発進を狙う、“史上最強のMade In Japan”堀口恭司
そんな大晦日の天心vsメイウェザー戦が行われた1試合前で、大会ベストバウトというべき戦いをやってのけたのが17年のRIZINバンタム級GP王者・堀口恭司。米ベラトールの世界バンタム級王者ダリオン・コールドウェルと対戦すると、エリートレスラーであるコールドウェルに1・2Rともテイクダウンを奪われ窮地に追いやられたが、3Rにフロントチョークを極め一本勝ち。大逆転でのRIZINバンタム級王座戴冠と思われたが、そうではない。
テイクダウンされることを計算していたという堀口は、1・2Rと倒されながらも立ち上がる動きの中でコールドウェルの体力を削り消耗を呼ぶ。そして3Rが始まりコールドウェルの疲労を見て取ると、狙いの1つであったギロチン(フロントチョーク)をズバリ。自身の得意技でもあり、またコールドウェルが過去この技で敗北を喫していることも踏まえており、傍からは大逆転に映っても、実はプラン通りという、まさに“堀口恐るべし”というべき試合内容であった。
そんな堀口2019年第1戦の相手は元UFCファイターであるベン・ウィン。打撃主体だが寝技も持ち合わせたオールラウンドファイターで、いまや世界の賞金首となった堀口を狙う。だが円熟の強さを見せ、死角なしといった感の堀口だけにベンがどこまで食い下がれるか、というのが大半の見方である。昨年18年の初戦を振り返れば、イアン・マッコールをわずか9秒で仕留めている堀口。今年も快勝、好スタートを切るのだろうか。
■RENA、平成締めくくりの勝利はなるか!
15年末に旗揚げしたRIZINで第1試合を務めてその幕開けを飾り、そこから3年連続年末の勝ち星を上げてきたRENAだが、18年大晦日の「RIZIN.14」では直前の体調不良によりドクターストップで試合が中止に。今大会では貸しを作ってしまった相手サマンサ・ジャン=フランソワと仕切り直しの一戦を迎える。
RIZIN旗揚げ以来、シュートボクシング絶対女王の座からリスクをかえりみずに総合格闘技へ飛び込み、女子MMAの認知拡大に貢献してきたRENAだが、17年末・18年7月と浅倉カンナに連敗。その浅倉も18年末、浜崎朱加に一本負けと、1年半前まではRIZIN女子を牽引する立場であったRENAだが、いまや逆に後を追う立場となっている。
「平成の失敗は平成のうちに片づけたい」と語るRENAに対し、対戦相手のフランソワはキックボクシングをベースに、ギロチン、チョークスリーパーといった絞め技を得意とするタイプ。RENAとしては前回のショックや、試合間隔があいたことで思い切りを欠くのではなく、得意とする左ボディ・ロー・三日月蹴りといった打撃を存分に振るいペースを掴みたい。女王の復活勝利はなるか。
■円熟の北岡悟vs“柔術の至宝”ホベルト・サトシ・ソウザ
また今大会で注目となっているのが北岡悟vsホベルト・サトシ・ソウザ戦。2000年10月のデビューからキャリア19年に及ばんかのベテランである北岡は、“北岡ワールド”と形容する以外にない、唯一無二のキャラクターと実力を併せ持つ選手。今回はMMA戦績7戦無敗、柔術で世界選手権優勝など数多くの輝かしい実績を残してきた“柔術界の至宝”サトシを迎え撃つ。
大会を前に行った公開練習で、北岡は自身の歩みを「鍋」にたとえて表現。これまで様々なことに取り組み、合わないと思い取り出したものであっても、“だし”として自分という鍋の中には残る。今まで柔道・レスリング・柔術はもちろん、呼吸法やテコンドーのステップなど多様な取り組みを行ってきた北岡は、格闘技界においても比類なき旨味の“だし”を誇る。
これに対し、柔術一家に生まれ圧倒的な極め力を持つサトシは、北岡の言葉を借りるなら「1個、2個いい素材があってその味で持っていってしまう」タイプ。MMAファイターとしては熟練の北岡が上回るが、1つのパラメーターに優れる選手がそれを利して勝ってしまうことがあるのが総合格闘技。「RIZIN.15」も北岡ワールドで染めるか、MMA無敗のパーフェクトレコードを誇るサトシが北岡相手にさらに記録を伸ばすのか。
■ライトヘビー級王座戦に有望タレントが勢ぞろい!
そして2015年大晦日以来、3年4ヵ月ぶりの再戦で初代RIZINライトヘビー級王座を懸け激突するのがキング・モーとイリー・プロハースカ。その後も定期的に参戦し連勝を見せてきたイリーは、いわば親RIZIN派のファイター。15年末はヘビー級GP決勝で敗れたが、今回はタイトル戦とこれ以上にない舞台でのリベンジマッチとなる。“チェコの怪鳥”、名実とものRIZIN重量級エース獲りはなるか。
また、このほかにも驚異的なスピードで成長を続けるアウトサイダー出身で殺傷力に優れたファイター朝倉未来、女子注目選手の渡辺華奈に真珠・野沢オークレアと、有望なタレントが勢ぞろい。2019年のRIZINが華々しく開幕を迎える。
イベント情報
『RIZIN.15』
日時:4月21日(日) 15:00開始
場所:横浜アリーナ
【対戦カード】
<第12試合 「RIZINライトヘビー級タイトルマッチ」RIZIN MMAルール(93.0kg)5分3R ※ヒジあり>
キング・モー(アメリカン・トップチーム)vs イリー・プロハースカ(チェコ共和国/Jetsaam Gym Brno)
<第11試合 RIZIN キックボクシング ルール(59.0kg)3分 3R>
那須川天心(ARGET/Cygames)vs フリッツ・ビアグタン(フィリピン/Biagtan Martial Arts)
<第10試合 RIZIN MMAルール(60.0kg)5分3R ※ヒジあり>
堀口恭司 vs ベン・ウィン(アメリカ/INTEGRATED MMA)
<第9試合 RIZIN MMAルール(71.0kg)5分3R>
北岡悟(ロータス世田谷/パンクラスイズム横浜)vs ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル/ボンサイ柔術)
<第8試合 RIZIN MMAルール(93.0kg)5分3R ※肘あり>
カール・アルブレックソン(スウェーデン/PANCRAE GYM WEDEN)vs クリスティアーノ・フロリッチ(ブラジル出身/EVOLUCAO THAI)
<第7試合 RIZIN女子MMAルール (51.0kg)5分3 R ※肘あり>
RENA(シーザージム)vs サマンサ・ジャン=フランソワ(フランス/FURACAO)
<第6試合 RIZIN MMAルール(68.0kg)5分3R>
朝倉未来(トライフォース赤坂)vs ルイス・グスタボ(ブラジル/EVOLUCAO THAI)
<第5試合 RIZIN女子MMAルール (57.0kg)5分3R ※肘あり>
渡辺華奈(FIGHTER’FLOW)vs ヤスティナ・ハバ(ポーランド/partakus Rzeszow)
<第4試合 RIZIN MMAルール(71.0kg)5分3R ※ヒジあり>
ダミアン・ブラウン(オーストラリア/THE GARAGE / TEAM COMPTON)vs 武田光司(BRAVE)
<第3試合 RIZIN MMAルール(58.0kg)5分3R ※ヒジあり>
マネル・ケイプ(アンゴラ/AKA Thailand)vs 伊藤盛一郎(リバーサルジム横浜グランドスラム)
<第2試合 RIZIN女子MMAルール (57.0kg)5分3 R ※肘あり>
村田夏南子(フリー)vs サライ・オロスコ(メキシコ/LEGION MMA)
<第1試合 RIZIN キックボクシング ルール (61.0kg)3分3R>
大雅(TRY HARD GYM)vs タリソン・ゴメス・フェレイラ(ブラジル/Champions Factory)
※対戦カードは変更となる場合があります