佐藤大樹&増田俊樹W主演! 舞台『錆色のアーマ』-繋ぐ- 開幕直前、熱気高まる稽古場レポート
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舞台『錆色のアーマ』-繋ぐ- が、6月6日(木)より東京・天王洲 銀河劇場にて開幕する。舞台版を皮切りに、コミカライズなどのメディアミックス展開を行う“逆2.5次元”プロジェクトとして上演された『錆色のアーマ』の新作公演。開幕を間近に控えた稽古場の様子をレポートする。
『錆色のアーマ』は戦乱の世を舞台に、天下統一を夢見た男たちが、企み、惹かれ合い、裏切り、葛藤するそれぞれの生き様を描いた物語。実際の史実に基づいた、完全オリジナルストーリーとなっている。“アーマ”と呼ばれる武器を携えた男たちの集団・雑賀衆(さいかしゅう)の頭である孫一(まごいち)を佐藤大樹(EXILE / FANTASTICS from EXILE TRIBE)が、織田信長を増田俊樹が演じW主演を務める。
この日公開されたのは通し稽古。開始前から微かに張り詰めた空気が漂うが、決して息苦しいものではない。舞台本番の開演前と同様、これから始まる物語との出会いに心躍らせるようなワクワク感に満ちている。5分前、2分前……と開演までのカウントダウンを経て暗転の合図ののち、通し稽古が始まった。
舞台は本能寺、織田信長と孫一ら雑賀衆たちが分断された直後。冒頭、舞台上に現れた信長の威圧感に満ちた第一声で、一気に世界観へと引き込まれる。
雑賀衆のチームワークはパワーアップ。最年長として陰ながら支える兄貴分にして槍にもなりうる長銃のアーマ「鳳凰落とし」を扱う鶴首(つるくび)を荒木健太朗、小型の特殊な二丁拳銃「烏天狗封じ」を操り高い身体能力を持つ蛍火(ほたるび)を永田崇人、義手や義足に加え五臓六腑すべてがアーマという銃マニアの奇人・黒氷(くろひょう)を平田裕一郎、バズーカのような銃「玄武砕き」を使いこなす怪力の持つ木偶を章平、女性のように麗しい容姿を持つ美少年のアゲハを神里優希が演じる。
本作より登場となるキャラクターたちも個性豊かだ。孫一らが住む雑賀の里を含む五つの国から成る紀州惣国の筆頭・藤白(ふじしろ)(石渡真修)と雑賀衆は、どうやら一筋縄ではいかない関係性らしい。さらに、かつて平安京を荒らした伝説の兄弟鬼の茨木童子(いばらきどうじ)(佐藤永典)と酒吞童子(しゅてんどうじ)(田中しげ美)が暗躍。魂を操る外法を完成させ、己の目的のために戦争を利用する闇の陰陽師・賀茂在昌(かもありまさ)(丘山晴己)の謀略に秀吉の養子である羽柴秀勝(玉城裕規)が巻き込まれていく。
前作に続き、迫力ある戦闘シーンは健在。冒頭から怒涛のアクションが連続し、終盤まで勢いが衰えない。クライマックスシーンで佐藤の頬を伝った汗が、極限まで張り詰めた緊張感と多大なる運動量を物語っていた。さらに、今回も随所にキャラクターの心情を描写した歌や躍動的なダンスナンバーも用意され、見どころの一つとなっている。
出番を終え、袖にはけたキャストたちはセリフの確認をしたり、他のシーンに見入ったりと集中力を切らさない。肩に手をかけるタイミングや小道具の受け渡しなど、細部に至るまで打合せする場面も見られた。
稽古開始前と休憩中、時間を惜しむようにセリフを確認しながら一人セットを動き回っていた佐藤。傍らで立ち位置を確認していた増田がいつのまにか加わり、稽古中と変わらぬ熱量で掛け合いを繰り広げている姿が印象的だった。
本作では、登場人物たちの過去や互いの関係性が深く掘り下げられつつストーリーに絡んでくる。ぜひ、各キャラクターのバックグラウンドを今一度、チェックしてみてほしい。衣裳やセットがない状態にも関わらず、感情が揺さぶられる場面が幾度となく訪れた通し稽古。ますます開幕が待ち遠しくなった。
取材・文・撮影=潮田茗
公演情報
【東京公演】2019 年 6 月 6 日(木)~16 日(日) 天王洲 銀河劇場
【愛知公演】2019 年 6 月 22 日(土)~23 日(日) 岡崎市民会館 あおいホール
【大阪公演】2019 年 6 月 27 日(木)~30 日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
原案 「錆色のアーマ」プロジェクト
脚本 高殿 円
演出・上演台本 元吉庸泰
音楽 田口囁一
振付 當間里美
出演
佐藤大樹(EXILE / FANTASTICS from EXILE TRIBE) 増田俊樹
荒木健太朗 永田崇人 平田裕一郎 章平 神里優希
佐藤永典 石渡真修 田中しげ美 / 丘山晴己 / 玉城裕規 ほか
【
【東京・大阪】ネルケプランニング
【愛知】岡崎市民会館 指定管理者 一般社団法人 岡崎パブリックサービス