石丸幹二、オーケストラと共に名曲を歌い上げる『オーケストラコンサート2019 ~ミュージカル、29年の道のり~』がスタート
-
ポスト -
シェア - 送る
写真:西村淳
2019年5月25日(土)東京芸術劇場 コンサートホールにて、石丸幹二による『オーケストラコンサート2019 ~ミュージカル、29年の道のり~』が開幕した。
1990年、ミュージカル『オペラ座の怪人』のラウル役でデビューを飾り、17年にわたり劇団四季のトップを務めてきた石丸。2009年のフリー転身後は、舞台の他、ドラマ・映画などの映像作品でも活躍、さらには歌手や司会者・朗読者として幅広い分野に活動の場を広げている。
そんな石丸がオーケストラと共にミュージカルの名曲を歌い上げる本ツアー。楽曲は『美女と野獣』『アスペクツ・オブ・ラブ』『壁抜け男』など劇団四季時代の代表曲をはじめ、近年の主演作『ジキル&ハイド』『スカーレット・ピンパーネル』『シークレット・ガーデン』『ラブ・ネバー・ダイ』など29年にわたり取り組んできたミュージカルを中心に新旧交えた楽曲達を散りばめたセットリストで、円光寺雅彦指揮の東京フィルハーモニー交響楽団、NYと日本で活躍するジャズ・ギタリスト吉田次郎(フィーチャリング・ゲスト)、東京公演のゲスト・濱田めぐみの豪華布陣での圧倒的な演奏とパフォーマンスで集まった2000人の観客を魅了した。
写真:西村淳
第1部は、『美女と野獣』からの「ビー・アワ・ゲスト」で華やかに始まり、吹替えを演じたアニメーション映画『ノートル・ダムの鐘』の「僕の願い」を経て、『ライムライト』から「エターナリー」「君は僕の歌~You are the Song」や「ユー・レイズ・ミー・アップ」などをしっとりと歌った。また、第1部の最後は、昨年他界された劇団四季の創立者で演出家の浅利慶太氏を偲び、「アスペクツ・オブ・ラブ」から「ラヴ・チェンジズ・エヴリシング(恋のさだめは)」を捧げた。
第2部は、念願のファントム役を演じた『ラブ・ネバー・ダイ』の「君の歌をもう一度」からスタート。ゲストに濱田めぐみを迎え、同作品から美しいデュエット曲を披露。二人は劇団四季時代から最近のミュージカルに至るまで、多くの作品を共にし、変幻自在、多彩に華やかに声の競演を楽しんで来たが、息のぴったりそろった歌声はもちろん、トークでも絆の深さを感じさせた。そして、最後は『美女と野獣』から「愛せぬならば」、『スカーレット・ピンパーネル』から「あなたはそこに」、『ジキル&ハイド』から「時が来た」のビックナンバー3曲を力強く熱唱、オーケストラの重厚な演奏で、ミュージカルや映画の名曲の数々を存分に披露した。
写真:西村淳
アンコールでは名曲「マイ・ウェイ」を朗々と歌うと、会場に詰めかけた満員の2000人のファンを虜にし、初日の幕を大成功のうちに閉じた。
石丸幹二 コメント
重厚なオーケストラの音に身を浴して歌う喜びを味わいました。硬軟取り混ぜての演奏曲目は、そのまま私の歴史です。昨年他界された浅利慶太先生への感謝を胸に、名古屋、大阪へと向かいます
写真:西村淳
東京公演を終えた本ツアーは、名古屋、大阪でも行われる。名古屋公演のゲストには劇団四季の同期で、お互いに切磋琢磨しながら過ごした仲間でもある堀内敬子を迎え、劇団時代や一昨年のミュージカル『パレード』の名ナンバーを披露する予定。大阪公演ゲストには、石丸と同じく、東京芸大からミュージカル界へ、ついにはミュージカル『エリザベート』でトート役を演じ、というルートを辿った同窓生でもある井上芳雄を迎え、約10年ぶりのコンサート共演で、大人の輝きを放つ男性デュオが披露される。
表現豊かに時には優しく時には力強く歌い聴く者の心を捉えて離さない、石丸幹二のステージは、6月8日(土) 名古屋・愛知県芸術劇場 コンサートホール、6月15日(土)大阪・ザ・シンフォニーホールにて上演されるので、見逃さないようにしよう。
なお、本ツアーの東京と大阪公演を収録するライヴ・アルバム「An Evening With Kanji Ishimaru 」が9月25日にリリースされる。石丸幹ニのミュージカル人生を振り返る充実の1枚となる本作にも注目したい。
公演情報
http://ishimaru-kanji.com/