【インタビュー】あさりど堀口文宏が語るライオンズ愛、そして斉藤一美実況の魅力とは《前編》

2019.6.12
インタビュー
スポーツ

お笑いコンビ「あさりど」の堀口文宏は、大の埼玉西武ライオンズファン

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文化放送のラジオ野球中継番組「ライオンズナイター」で、1997年から実況を務めた斉藤一美アナウンサー。2016年に斉藤アナが同番組を卒業すると、それを惜しみ、ライオンズファンの間では“斉藤一美ロス”が広がった。

そこで立ち上がったのが、お笑いコンビ「あさりど」の堀口文宏(萩本企画)だ。埼玉県出身で大の埼玉西武ライオンズファンの堀口は、自ら「斉藤一美待望論」論者を名乗り、斉藤アナを野球の表舞台に再び立たせるために奔走。昨年11月、『斉藤一美×堀口文宏 トークライブvol.1 ~野球愛(ラブ)が止まらないっ!~』を開催している。

6月22日(土)にはeplus LIVING ROOM CAFE&DINING(東京都)で第二弾を開催するとのことで、今回は堀口に“一美愛”や“野球愛”、同ライブの魅力を語ってもらった。

斉藤一美アナウンサーへの愛を語る、堀口の目は真剣

■“実況ではなく絶叫”という伝説のアナウンサー

――インターネットでは斉藤アナのかつての実況を聴くことができますが、身震いするような感動的な実況ですね。

堀口:そうなんですよ。一美さんは「実況ではなく絶叫」とご自身で言っているくらい、ココぞという場面では魂を込めて、隣りにいる解説者が口を挟めないほどしゃべって、叫んで、ときには号泣するんです。

インターネットでも劇的な場面やいい場面の実況は聴けるとは思いますが、一美さんが本当に凄いのは、なにげないプレーでも劇的に表現するところ。とにかく取材力が凄いんです。

――取材力を感じるのはどのような実況ですか?

堀口:例えば、セカンドが真正面に来た簡単なゴロをさばく守備をひとつとっても、前日の試合でエラーをしていたら、その選手には「怖い」という気持ちもあるんですよね。そんなときに一美さんは、前日のエラーの反省で試合後に居残り練習をして、当日も念入りにノックを受けてからこの試合に臨んでいる…といったことを、実況で伝えてくれるんです。なにげない1つひとつのプレーが劇的に感じるんですよ。

ショートが内野ゴロをキャッチして、セカンドにトスしてアウトをとるプレーでも、実は普段からショートがトスの練習をしていて、セカンドが受け取りやすいのはどの角度・高さ・スピードのトスなのか、コーチからアドバイスを受けながらトスに磨きをかけているといったことも、実況で言うんです。だからこそ、僕もほかのリスナーさんも、「一美さんの取材力はスゲー」ってリスペクトしているんです。

――きちんと取材をし、それを実況の中でファンに伝えるということは、斉藤アナもまたファンをリスペクトし、ライオンズをリスペクトしているとも言えますね。

堀口:あるバッターがセカンドゴロに終わったときにも、「これは次につながる良い凡退です」と一美さんは言うんです。今まではあのコースをファールにしかできなかったけれども、打球がフィールドに飛んだのは徐々に合わせられているということ。だから次にはヒットが期待できると解説するんです。

ライオンズが負けている試合で、「得点差はたったの6点です」と言ったこともありました。6点は大きな差だと誰もが思うはずですが、一美さんは6点差をひっくり返した逆転勝ちの試合を観たことがあるので、「たったの」と言えるんですよね。実況で言うことにはきちんとした理由があって、聴いているファンをがっかりさせない。それが一美さんなんです。例え試合に負けても、一美さんの実況を聴けて満足したというファンは少なくないですよ。

『斉藤一美×堀口文宏 トークライブvol.1 ~野球愛(ラブ)が止まらないっ!~』に出演した際の堀口(左)と斉藤(右)

■「やっと会えたぜ、野球を実況している斉藤一美に!」

――トークライブのタイトルに『野球愛(ラブ)が止まらないっ!』とありますが、斉藤アナへの愛もひしひしと伝わってきますね。

堀口:そうなんですよ。ですから前回の『vol.1』は、一美さんに会える「一美ファンの集い」という意味合いが強くて、ライブの終了時間が30分以上もおしてしまいました。所沢をはじめ遠くから来てくれたファンもいて、途中で「終電に間に合わなくなったらどうしよう」と心配したくらい。それでも時間をオーバーしちゃったんですよねえ(笑)。

――まるで、試合が延長戦に入って、終電が気になるけど試合結果を知らないまま帰れないといった、球場で試合を観ているファンのようですね。

堀口:実は、一美さんはプロレスも好きで、アントニオ猪木さんのファンなんです。猪木さんと言えば「いつ何時、誰の挑戦でも受ける」という言葉が有名ですが、一美さんもまさに同じ感じ。当日ドッキリで、本人にいきなり実況をお願いしたら、その場で引き受けてくれたんです。

去年の試合の中から僕が1試合の映像をスマートフォンで再生して、それを観ながら生実況したんですよ。僕からの挑戦に対して、望むところだと言わんばかりで。それはもう、僕もファンも大感激でしたよ。「やっと会えたぜ、野球を実況している斉藤一美に!」という感じです。

斉藤アナの生実況を体感してほしいと語る堀口

■大好評の生実況コーナー、『vol.2』ではひと工夫!?

――2018年シーズンということは、斉藤アナが番組を卒業した後ですので、一度も実況していない試合ですね。しかも目の前のステージで観れたというのは、ファンにとってたまらない体験だったのではないでしょうか!  6月22日(土)の『vol.2』でも、生実況は予定していますか?

堀口:はい。ただし、今回は企画内容をひと工夫しています。事前に一美さんと僕が今シーズンのベストだと思う試合をそれぞれ選んできて、どちらの試合の生実況が聴きたいかを当日、会場のファンの皆さんに投票で決めてもらいます。

また、『vol.1』は1回の公演でしたが、『vol.2』は昼と夜の2回公演です。2回とも公演内容がかぶらないようにするので、一美さんと僕が選ぶ生実況の試合は、昼と夜では異なります。

――2公演とは、まるで野球のダブルヘッダーですね。仮に2回とも斉藤アナの選んだ試合に決まったとしても、同じ試合の解説にならないのは嬉しいです。

堀口:1回はラジオ感覚で目をつぶりながら、もう1回は一美さんの顔を見ながら、懐かしの一美さんの実況を楽しめる仕掛けになっています。どちらも楽しみたいという方は、ぜひとも昼・夜の2回分のをお求めください(笑)!

――さらに言いますと、2019年シーズンの試合の実況ですから、後にも先にも二度と聴けない貴重な機会ですよね?

堀口:えぇ、この実況を聴くだけでも、トークライブに来る価値は十分にありますよ!

《後編はこちら》

 

イベント情報

『斉藤一美×堀口文宏 トークライブvol.2 ~野球愛(ラブ)が止まらないっ!~』

 日時:6月22日(土)13:00開演/19:00開演
 場所:eplus LIVING ROOM CAFE&DINING(東京都)
 出演:斉藤一美(文化放送アナウンサー)、堀口文宏(あさりど)