落合陽一×日本フィルが贈る”体感する”音楽 テクノロジーとオーケストラが融合した音楽会 テーマはダイバーシティとアート
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公益財団法人日本フィルハーモニー交響楽団(東京都杉並区、理事長:平井俊邦、以下日本フィル)が、2019年8月20日(火)、27日(火)の2週連続で、「落合陽一×日本フィルハーモニー交響楽団プロジェクトVOL.3」となる『耳で聴かない音楽会2019』と『交錯する音楽会』の2公演を開催する。
本プロジェクトは、オーケストラ離れが進んでいるといわれる現代において、テクノロジーによってオーケストラの新しい可能性を示し、聴覚障害のある方をはじめ、普段、オーケストラに馴染みのない人でもその楽しさに触れてもらい、音楽をもっと身近にすることを目指し、落合陽一と日本フィルが始めたプロジェクトだ。昨年、VOL.1『耳で聴かない音楽会』、VOL.2『変態する音楽会』で大きな話題を呼び、その取り組みは、広告電通賞、JACEイベントアワードを受賞している。
海老原光(指揮)、落合陽一(演出/photo by 蜷川実花)
VOL3となる今回は、方向性の異なる二つの公演を行う。
一つは、「Diversity(ダイバーシティ)」をテーマにした『耳で聴かない音楽会2019』。もう一つは、「Art(アート)」をテーマとした『交錯する音楽会』だ。
8月20日(火)に東京オペラシティにて行われる『耳で聴かない音楽会2019』では、聴覚障害のあるなしに関わらず共に音楽を楽しむことができる演奏会を行い、障害のある子どもを招待するなど、音楽を身体で楽しむ機会をさらに多くの方に広げる。
yokus27日(火)に東京芸術劇場に場所を変えて行われる『交錯する音楽会』は、"音楽(曲、世界観)"を、聴覚以外(視覚や触覚)と連動させ、感じ取ることができるよう、前回のVOL.2『変態する音楽会』からさらに映像演出を進化させたプログラムになっている。
日本でオーケストラが本格的に活動を開始してからやがて100年。その歴史を辿りながら新しいページを加える新たな「体験」となる音楽会だ。2つの公演それぞれでももちろん楽しめるが、この全く趣向が異なる2つの「新しいオーケストラの形」をセットで体験することにより、より一層音楽の世界が拡張していくことだろう。
■ステートメント(落合陽一)
オーケストラの持つ質量について考えていた。デジタルのもたらす原始的な共感覚化,感覚の変換,音と光と身体性のシナスタジア。オーケストラが輸入されて90余年,標準化と工業化の末に到来したデジタルの自然は質量を伴う日本の原風景とどうやって融合し,音の持つ感覚の軛と帳をトランスフォームするのか。耳だけでなく,目だけでもない,デジタルは時空間の情報を他の感覚へと変換可能にする。そんな時代にオーケストラを構成する身体と一回性の織りなす集中力を形容する言葉はなんだろうか。それは祈りに近しいのかもしれない。(more…)※ステートメント全文はこちらから
なお、本公演は、公演で使用するシステム資金と、障害ある子どもをコンサートに招待する資金確保のため、クラウドファンディングプロジェクトを合わせて実施。開始から7日で目標の500万円を超える支援が集まっている。