青年劇場が飯沢匡没後25年記念をして『もう一人のヒト』を再演 四半世紀の時を超えて傑作喜劇がよみがえる
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青年劇場が2019年9月14日(土)から22日(日)まで飯沢匡没後25年記念と銘打ち、『もう一人のヒト』を紀伊國屋ホールにて上演する。本作品は、日本を代表する劇作家・飯沢匡の代表的な傑作喜劇。当劇団では1995年に初演し、四半世紀のときを経て再演となる。初演に出演した劇団の創立メンバー、ベテラン、中堅、若手まで幅広くそろえ、劇団の総力を挙げて挑む。
演出は『郡上の立百姓』『キネマの神様』などの藤井ごうが手掛け、時代の転換期を生き抜く人々をたくましく描きだし、戦況に動揺を深める皇族一家と空襲に追われる庶民を対象的に表現することで戦争の本質に迫る。そしてようやく平和を得た庶民の喜びを、ユーモアたっぷり高らかに謳い上げる。四半世紀を経てよみがえる傑作喜劇がどう再演されるのか期待したい。
終戦間際の敗色濃厚ななか、その対応に追われる一人の皇族と、戦況を憂い、人心を一新して本土決戦に備えようとする一人の将軍。一方、戦争に一人息子を召集され悶々と日々をおくる下町の靴職人。この靴職人が屑屋に売り払った「伝家の宝物」をきっかけに3人が出会うことになるが…。
【飯沢匡(いいざわ・ただす・1909~1994)プロフィール】
作家、作家、ジャーナリスト。1932年文化学院美術科を卒業後、朝日新聞社入社。勤務の傍ら「崑崙山の人々」「鳥獣合戦」などの風刺喜劇を執筆。戦後はアサヒグラフ編集長として初めて原爆被害の実相を発表。1954年退社後は、文学座、劇団NLT、劇団民藝などの劇団に多くの劇作を提供、演出するとともに、NHKで「ブーフーウー」など優れた児童向け番組を制作。作家としては円空仏や 歌川国芳の絵の再評価などに大きな役割を果たす。岸田演劇賞、読売文学賞、斎田喬戯曲賞、小野宮吉戯曲平和賞、紀伊國屋演劇賞、毎日芸術賞、その他受賞多数。青年劇場では1977年の「多すぎた札束」をはじめ13本の作品を上演。1978年「夜の笑い」などの上演で劇団が紀伊國屋演劇賞団体賞を受賞、また1980年には「夜の笑い」第二部「接触」をもって、フィレンツェ国際演劇祭に参加している。本名は伊澤紀(いざわただす)で、警視総監・貴族院議員・台湾総督を歴任した官僚政治家・伊澤多喜男の次男。
公演情報
■日程:2019年9月14日(土) ~ 22(日)
■会場:紀伊國屋ホール
■料金:
前売り:一般5,150円 U‐30(30歳以下)3,100円 中高生シート 1,000円※
※各ステージ10席限定。劇団のみ受付・前売りのみ)
当日:一般5,500円 U‐30(30歳以下)3,400円
※料金はすべて消費税込。
※全席指定
※団体割引・障がい者割引あり(劇団のみ受付)
※車椅子でご来場の方は準備の都合上、必ず劇団までご連絡ください。