ヤニック・ネゼ=セガン指揮、フィラデルフィア管弦楽団の来日ツアーが決定

2019.7.25
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クラシック

左から ハオチェン・チャン、フィラデルフィア管弦楽団、リサ・バティアシュヴィリ

 

2019年11月3日(日)京都、11月4日(月)・5日(火)・7日(木)東京にて、ヤニック・ネゼ=セガン指揮『フィラデルフィア管弦楽団 2019年11月来日ツアー』が行われることが発表された。

フィラデルフィア管弦楽団は、1900年創設。アメリカ屈指、世界有数のオーケストラとして、ストコフスキー、オーマンディ、ムーティ、サヴァリッシュ、エッシェンバッハ、デュトワらが音楽監督や首席指揮者を務め、「華麗なるフィラデルフィア・サウンド」と称賛される、世界でも唯一無二の豊麗な音色を築き上げた。2012年、若手屈指の天才指揮者ヤニック・ネゼ=セガンが指揮者に就任した。

ネゼ=セガンは、ドゥダメルやネルソンスらと共に指揮界に台頭、昨年秋にニューヨークのメトロポリタン歌劇場(MET)の音楽監督の座を引継ぎ、またベルリン・フィルやウィーン・フィル、ロイヤル・コンセルトヘボウ管やローマ・サンタ・チェチーリア管、ボストン響、バイエルン放送響などにも頻繁に登場しているマエストロだ。経済的な問題で頭を抱えていた名門フィラデルフィア管において、瞬く間にめくるめく豪華な音色を、巨大な音量や名技性などを含めて、名門の息吹を取り戻すことに成功。そこから生まれた信頼関係は、ネゼ=セガンの契約期間が既に2026年まで延長されたことにも表れている。

今回のツアーで注目すべきは、世界中で放送されたベルリン・フィルのワルトビューネ・コンサートで「第8交響曲」を、METでは「ルサルカ」を指揮して、ネゼ=セガンとの自然な相性を印象付けたドヴォルザークの演奏。本公演では、「新世界交響曲」を演奏する。(プログラムA)そして、同じボヘミアの作曲家マーラー「第5交響曲」(プログラムB)もプログラムに含まれている。

ソリストには、楽団ゆかりのラフマニノフによるピアノ協奏曲(プログラムA)のソロを弾く、ハオチェン・チャン。彼は、中国生まれで、地元フィラデルフィアのカーティス音楽院で学び、ヴァン・クライバーン国際コンクールで優勝したピアニストだ。また、ネゼ=セガンとのコンビの録音が数々の国際的な賞をとった、リサ・バティアシュヴィリ(ヴァイオリン)が出演する。A・B2つのプログラムがあり、各公演で異なる。11月4日(月・祝)サントリーホールでの公演ではプログラムB、その他3公演ではプログラムAが演奏される。プログラム詳細は公演情報にて。

公演情報

ヤニック・ネゼ=セガン指揮 
フィラデルフィア管弦楽団 2019年11月来日ツアー
 
ピアノ:ハオチェン・チャン、ヴァイオリン:リサ・バティアシュヴィリ
 
<日程>
11月3日(日)15:00 京都/京都コンサートホール【プログラムA】
 問い合わせ:京都コンサートホール・カウンター 075-711-3231(第23回京都の秋音楽祭)
11月4日(月・祝)16:00 東京/サントリーホール【プログラムB】
 問い合わせ:カジモト・イープラス 0570-06-9960
11月5日(火)19:00 東京/東京芸術劇場コンサートホール【プログラムA】
 問い合わせ:カジモト・イープラス 0570-06-9960
11月7日(木)15:00 東京/NHKホール【プログラムA】
 問い合わせ:NHKプロモーション03-3468-7736(NHK音楽祭2019)
 
<プログラム>
【プログラムA】
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 op.18 (ピアノ:ハオチェン・チャン)
ドヴォルザーク:交響曲 第9番 ホ短調 op.95「新世界から」
 
【プログラムB】
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35(ヴァイオリン:リサ・バティアシュヴィリ)
マーラー:交響曲 第5番 嬰ハ短調

プロフィール

ヤニック・ネゼ=セガン(指揮) Yannick Nézet-Séguin,Conductor
2012年からフィラデルフィア管弦楽団の、18年からはメトロポリタン歌劇場(MET)の音楽監督を兼任する、現代屈指の指揮者。ニューヨーク・タイムズ紙は「豊饒な音色と燃えるような弦楽器で名高いフィラデルフィア管が、いまだかつてない優れたサウンドを聴かせる」と絶賛。モントリオール生まれ。同地で学んだ後、ジュリーニのもとで更なる研鑽を積んだ。ロッテルダム・フィルの音楽監督などを務め、ベルリン・フィル、ウィーン・フィル、バイエルン放送響、ボストン響、スカラ座にも定期的に客演し、しなやかな音のドラマを生み出している。フィラデルフィア管のほか、ヨーロッパ室内管とはメンデルスゾーンやシューマンの交響曲全集のCDをリリースし、国際的な賞を数多く受賞。
 
リサ・バティアシュヴィリ(ヴァイオリン) Lisa Batiashvili,Violin
ジョージア(グルジア)出身。ミュンヘンで名教師チュマチェンコに師事し、1995年にはシベリウス国際コンクールで優勝。強力な集中で音楽を深く掘り下げ、今や現代を代表するヴァイオリニストの一人である。ティーレマン指揮ドレスデン・シュターツカペレとのブラームス、ネゼ=セガン指揮ヨーロッパ室内管とのプロコフィエフの協奏曲のディスクは数々の受賞とともに音楽ファンに大きなインパクトを与えた。
 
ハオチェン・チャン(ピアノ) Haochen Zhang,Piano
1990年上海生まれ。ラン・ランやユジャ・ワンと同じくカーティス音楽院でグラフマンに師事し、2009年にヴァン・クライバーン国際コンクールで史上最年少優勝。以来、マゼール、ゲルギエフ、ティルソン=トーマスらの指揮でミュンヘン・フィル、フィラデフィア管、ロンドン響、マリインスキー劇場管などと共演し、BBCプロムスやヴェルビエ音楽祭などにも招かれている。BISレーベルに録音しており、シューマンのアルバムは高い評価を得た。
 
フィラデルフィア管弦楽団 ThePhiladelphia Orchestra
1900年創設。アメリカ屈指、世界有数のオーケストラとして、ストコフスキー、オーマンディ、ムーティ、サヴァリッシュ、エッシェンバッハ、デュトワらが音楽監督や首席指揮者を務め、「華麗なるフィラデルフィア・サウンド」と称賛される、世界でも唯一無二の豊麗な音色を築き上げた。その伝統と最上の技量はアップデートされ、2012年からネゼ=セガンがそれを率い、さらに向上させている。1936年に米国の楽団として初めて欧州ツアーを敢行し、ラフマニノフ「交響的舞曲」の世界初演、マーラー「第8交響曲」やストラヴィンスキー「春の祭典」の米国初演を行った楽団でもある。