屋良朝幸主演の人気シリーズがついに完結！『THE CIRCUS!-エピソードFINAL』フォトコール＆囲み取材レポート

 

2016年に誕生して以来、アメコミのような世界観と躍動感のあるパフォーマンスでファンを魅了し続けてきた『THE CIRUCS!』シリーズ。アクションや映像とのコラボレーションといった新しい試みを次々に取り入れ、エンターテインメント性を増しながら成長してきた作品が遂にラストを迎える。

企画・構成／演出・振付を一手に担うのは、振付師として活躍し、近年は舞台演出も手がけるTETSUHARU。そして、CMやアニメ、ドラマ、バラエティなど幅広い分野で活躍する作曲家・増田俊郎が、物語の世界観をぐっと深める魅力的な楽曲の数々を手がけている。

主演を務めるのは、パフォーマー・プロデューサーなどマルチに活躍し、本シリーズを牽引してきた屋良朝幸。

屋良演じる主人公・ケントの仲間であるサーカス団メンバーには、ミュージカルや舞台で注目を集める矢田悠祐、ジャニーズ作品をはじめとする舞台に多数出演している越岡裕貴（ふぉ～ゆ～）、寺西拓人（ジャニーズJr.）、元AKBで、近年は舞台や映像にも多数出演している田野優花、パフォーマンスチームPADMAの一員であり、俳優としても活躍する高橋駿一、数々の舞台で歌唱力の高さと演技力を高く評価されている菜々香、ダンスやアクロバットを得意とする青柳塁斗ら、おなじみのメンバーが集結。

そして、ボーカルダンスグループ・PaniCrewのメインボーカルであり、俳優・ダンサー・演出家として世界的な注目を集める植木豪もエピソード2に引き続き参戦するほか、元宝塚歌劇団トップスターの壮一帆、舞台や映像作品で注目を集めている奥村佳恵が新キャストとして参加し、物語のカギを握るキャラクターとして活躍する。

フォトコールは、オープニングのキャラクター紹介やオメガに囚われたケントをサーカスが奪還しに行くシーン、新キャラクターであるマヤ（奥村佳恵）との出会い、サーシャ（壮一帆）とベン（植木豪）のバトルシーンなど、いくつかのシーンを抜粋して行われた。

それぞれ短い時間ながら、見応えのあるアクションやダンス、歌と盛りだくさんな内容で、この先はどうなるんだろう？とワクワクさせられた。スピーディーな展開に引き込まれること請け合いだ。

フォトコール後の囲み取材には、屋良朝幸、矢田悠祐、越岡裕貴（ふぉ～ゆ～）、寺西拓人（ジャニーズJr.）、青柳塁斗、壮一帆、植木豪、TETSUHARU（企画・構成／演出・振付）が登壇した。

まずは、ついに物語が完結することについて感想を尋ねられた屋良が「完結編と聞いていますが実のところはどうなんでしょうか」と含みをもたせた発言をし、TETSUHARUが「ファーストシーズンファイナルとうたっていますけども……」と答える。インタビュアーから「じゃあセカンドシーズンがもしかしたら？」と聞かれると、まだ予定はないとのことだったが、「TETSUHARUさんとよくご飯に行くんですけど、頭の中にはエピソード20くらいまであるんですよ。だから、今回で終わりっていうのは、もう終わっちゃうんだ？っていう気持ち。まだTETSUHARUさんの頭の中にいっぱいあるのにな～って思いつつ、だから実際のところどうなんだろうねって思ってるんですけどね」と屋良がニコニコと話す。

多くの構想を持っているTETSUHARUだが、公演を通してイメージがさらに膨らんだ部分などはあるのか聞かれ、「演出的にも映像などたくさんの方にご協力いただいていますし、見所のある作品に仕上がっているんじゃないかと思います」と自信を覗かせる。

屋良も「ファイナルって嘘じゃないかなと思いますもんね。コッシー（越岡）とも、実は来年からファイナル2が始まるんじゃないかって話してて」と言い出し、植木が「勝手にやらないでね！？」と慌てて割って入る。屋良に「あ、寂しい？」と笑われ、「何かがあって、僕は生きてるか死んでるかわからないけど……」と、ベンの行く末を案じつつ、次作にも出たいとアピールする。それを受けて寺西が「コア編はこれで終わりだけど、他にも色々〇〇編とか」と提案し、キャスト陣から歓声が上がっていた。それを受けて屋良も「今はケント・バーンズを軸にしているけど、どのキャラクターが軸になっても成立するくらいのストーリーがあるので」と、スピンオフの可能性も示唆した。今回がシリーズの一区切りとなるが、今後の展開にも期待が高まる。

屋良は、「自身にとってのライフワークとなるのでは？」と尋ねられると、感慨深げに頷きながら「毎年やらせていただいているし、今回、今までの作品の中で僕としては一番踊っているので体力的にもすごく大変なんですけど、やっぱり、師匠のTETSUHARUさんと、豪くんもいたりして、ダンス的にはすごく贅沢な時間ですから、終わってほしくないなって気持ちもあります」と、大変さ以上のやりがいや充実感を覚えていると話してくれた。

ハードな公演で体重の変化はあったのか問われると、「量らないけど多分落ちてます。まぁ栄養管理は青柳塁斗がちゃんとしてくれるので」と話し、矢田や越岡らから「そうでしたっけ？」とツッコミが。「サーカスの栄養管理担当！だからこの体になるんですよね」と、青柳の筋肉美を称え、インタビュアーからも「そのまんまアメコミという感じですもんね」と賞賛の言葉が寄せられていた。

屋良との共演した感想について、壮は「毎日ときめいてます！」とのこと。「ダンスも格好良いし、歌にしてもお芝居にしても、すごく屋良くんはハートがあるので、毎日きゅんとしてます」と語り、インタビュアーから「もしかしたらラブストーリーが……？」と聞かれると「違う愛の形をお見せすることになると思いますが、その辺は見てのお楽しみということで」とにっこり。

植木からも「袖でもずっと屋良くんのダンスを見てますもんね」との証言が寄せられ、「脳内ダンス（ケントの心の中の様子が描かれるシーン）大好きで！かぶり付いて見ちゃう」と興奮気味にダンスの魅力を語る。「かっこええな〜！って言ってる」と植木にモノマネをされ「いつも真似する（笑）」と和やかなやり取りも見せてくれた。

また、壮は今回初めて女性役としてアクションに挑むということもあり、それについても質問が飛ぶ。「豪くんと結構バトルをするんですけど、興奮しますね。やりにくくないか心配」と壮が言うと、植木は「僕生まれて初めて、稽古場に入る前に映像で殺陣を全部覚えました。失礼のないように。洗濯機の前で一人でこうやって。自分で家で100点を出してからお会いしようと思って。めっちゃ緊張してたんです。でもめちゃくちゃ優しくて、あらっ？て思ったんですけど。二人での殺陣は結構あるので、毎日そこは確認してから出ています」と、気合を入れて殺陣に挑んでいることをアピールしていた。

途中で出てきた洗濯機についてインタビュアーから「洗濯機が壮さんと言うことですか？」と尋ねられ、「違いますよ！（笑）洗濯機に映像と台本を置いて、それでやってます！壮さんはイメージで（笑）」と否定し、壮や屋良が大笑いするシーンも。

9月13日（金）に行われた新宿でのプレビュー公演から、富山や愛知、大阪を経て東京に帰ってきたこともあり、「今がちょうど、みんなペース配分がわかってきたところ。最初はがむしゃらだったけど、段々考えながら歌とダンスと芝居のバランスが取れてきている」と植木。公演が始まってからも作品のブラッシュアップは続いているそうで、フォトコールでは全員が前日に書き直された新しい台詞を話していたそうだ。プレビュー公演を観た方も新鮮な気持ちで楽しめるのではないだろうか。

TETSUHARUは「作品の裏テーマとして“諦めない心”というのがシリーズ通してある。僕らも諦めず、どんどんブラッシュアップしていけたら。本当にキャストのみんなには感謝しています」と話し、カンパニーの絆の深さ、チャレンジ精神が伺えた。

また、本シリーズには屋良と共にジャニーズの後輩である越岡と寺西が出演している。後輩たちとの関係ついて聞かれると屋良は「すっかり溶け込んでるし、先輩・後輩関係なくやってる」と笑顔。それを聞いた越岡が「俺ら失礼なやつみたいになるじゃないですか！」と抗議するも、「でも基本タメ語じゃん？」ととぼけ「違います！敬語ですよ普段！」と怒る、仲の良さも見せてくれた。

また、ジャニーズ外部への出演も増えている二人。特に、寺西は今回で矢田との共演が4回目ということで関係性に変化はあったか尋ねられ、「歳上なんですけど、段々こう、タメ語とか……」と寺西が言うと、矢田も「あんまり気にせぇへんから、俺が。一瞬俺のが下かなと思う」と笑顔で頷き、こちらも仲の良さが伝わってきた。

そして、9月22日（日）はエピソード0から数えて記念すべき100回公演。何か特別なことを考えているか聞かれるものの、「まぁEndless SHOCKに比べるとまだまだなので……」と謙遜しつつ、「全然意識していなかったので、100回目でも普段と変わらずにやっていると思います」と常に全力で取り組むという決意を新たにしていた。

最後に、屋良よりお客様へ「エピソード0からやっていますが、今回初めて観るという方にも、パフォーマンスだけで圧倒されるようなものをお見せできると思います。このファイナル、全力で命をかけてステージに立っていますので、ぜひ楽しみにしてきてください。劇場でお待ちしています！」というメッセージをもらった。

アメコミのような息もつかせぬストーリーと華やかで力強いパフォーマンス、心に染みる歌声……と、見所たっぷりの本作。シリーズファンはもちろん、初めて観る方も楽しめるはずだ。

本作は9月21日（土）～29日（日）まで新国立劇場にて上演される。

取材・文・撮影＝吉田