「Tweedia」が3度目の正直で悲願の優勝に輝いた『声優Jrバスケ3x3 SJ3.LEAGUE』第3回公式戦レポート

2019.10.9
レポート
アニメ/ゲーム
スポーツ

『声優Jrバスケ3x3 SJ3.LEAGUE』第2回公式戦

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10月6日(日)、東京都豊島区にある南長崎スポーツセンターにて、声優によるバスケットボールリーグ、『声優Jrバスケ3x3 SJ3.LEAGUE』の第3回公式戦が行われた。「声優Jrバスケ3x3 SJ3.LEAGUE」は3人制のバスケ、「3×3」と声優のコラボとして発足した日本バスケットボール協会公認リーグ。昨年の9月末に第1回公式戦が行われ、今年3月には2回戦を開催。前回の閉会式の予告通りの3回目の開催となった。1回戦、2回戦と連覇を果たした「CLU+CH」が活動休業となり、他を圧倒した王者が不在の中、今回頂点に立つのはどのチームなのか。8チームの激しい戦いで会場は熱く盛り上がった。

SJ3.LEAGUE参加チーム
・「KOGAKUIN WHIRL WINDS」(日本工学院)
・「KOGAKUIN TWISTER」(日本工学院)
・「ちぇるびあっち」(81プロデュース)」
・「Tweedia」(81プロデュース)
・「TSAngel」(東京声優アカデミー)
・「PuaPureParty!」(81プロデュース)
・「Bei Dou」(北斗ペンギン)
・「WONDER ROCKET」(ロケットスペース)

 

まずは選手入場と共に、今回新たに発表された「KOGAKUIN WHIRL WINDS」、「Bei Dou」、「TSAngel」のイメージキャラクターパネルを披露。それぞれのチームのイメージが反映されたキャラクターに各チームメンバーも「うちの子が一番かわいい!」と大満足の様子。これでリーグに参加するチームのキャラクターが全て揃った。

続いての開会セレモニーでは、南長崎スポーツセンターの立地がある高野之夫豊島区長が登壇した。挨拶の中でアニメ、声優は今や世界的な広がりを見せる文化であり、日中韓の交流の中でも特に注目を浴びている言及。豊島区がこのような大会を開催する事で参加する声優陣とアニメの文化を盛り上げて、共に大きく発展させていただければと熱い思いを語ると、会場からは大きな拍手が起こった。

実況MCは1回公式戦、2回公式戦に引き続き、声優の駒田航が担当し、試合中のBGMはDJ れぐるす、DJ KIMAGUREと、さらにはサポーターやギャラリーも参加できるゲームアトラクションコーナー限定で声優の高木美佑もDJとして登場。会場の熱気をさらに盛り上げる。

初戦から各チーム善戦!スリリングな試合展開

初戦は「Bei Dou」対「PuaPureParty!」。試合開始前の選手コメントでは一回戦突破をしたいと意気込みを語った「Bei Dou」だったが、「PuaPureParty!」の長身、山藤桃子選手が前半に得点を挙げてゲームの流れを作ると、後半も同チームがコートを支配し0-7で「PuaPureParty!」が完封勝利を収める。

続く2回戦の「WONDER ROCKET」対「TSAngel」は、スピーディーな試合展開。前半は取られたら取り返す点取り合戦だったが、タイムアウトを挟んだ後半、得点力に定評がある茉莉はな選手のゴール量産で徐々に引き離し、「WONDER ROCKET」が10-4で勝利を収めた。

3回戦の「ちぇるびあっち」対「KOGAKUIN TWISTER」もお互いに攻守のバランスが良く、得点も大きく開かずに接戦を繰り広げる。4−3と「ちぇるびあっち」がリードしていたところで、試合終了間際に「KOGAKUIN TWISTER」が放った2Pシュートが見事に決まり、ブザービーターで4-5と逆転。予選からドラマチックな展開を演出し、会場からは大きな歓声が上がった。

第4回戦は「Tweedia」対「KOGAKUIN WHIRL WINDS」。ボールキープ力を発揮する「KOGAKUIN WHIRL WINDS」だが、中々得点に結びつかず、瞬発力とスピードのある「Tweedia」の速攻プレイに防御の隙を突かれてゴールを奪われる。リングにも嫌われたのか、4-1の僅かな点差が埋まらずに「Tweedia」が見事勝利した。

白熱する準決勝、そして決勝戦へ!

ゲームアトラクションコーナーを挟んで、準決勝1回戦は、「PuaPureParty!」対「WONDER ROCKET」。どちらのチームも初戦では相手を引き離す得点力を見せてくれたが、ここでは「WONDER ROCKET」が素早いパス回しで「PuaPureParty!」を翻弄。なかなかチャンスが作れず、ボールを手にしてもシュートが決まらない苦しい状況に。さらに「WONDER ROCKET」の茉莉選手が獅子奮迅の活躍を見せ、1-12と初戦を完封した「PuaPureParty!」が大差で敗北。ちなみに個人スコアは確認できていないが、目算ではおそらく「WONDER ROCKET」の12点のうち、9点か10点は茉莉選手のゴールだ。間違いなく今大会の最多得点選手だろう。

準決勝2回戦は、「KOGAKUIN TWISTER」対「Tweedia」。ブザービーターで掴んだ勝利を次に繋げたかった「KOGAKUIN TWISTER」だが、焦りがあるのかファウルが目立ち「Tweedia」がバスケットカウントを獲得する場面が多発。徐々に離され始める。得点差から気持ちに余裕がある「Tweedia」の勢いが止められず、終わってみれば3−15という今大会最多得点となる試合で「Tweedia」が圧倒的な勝利を納めた。

2回目のゲームバラエティーコーナーを挟んで、3位決定戦の「KOGAKUIN TWISTER」対「PuaPureParty!」がスタートする。こちらは序盤から互いにシュートを放つも得点が入らず、なんとか両チーム1点ずつ獲得するが1−1の同点のまま試合終了。リーグ初のサドンデスマッチが適用される事となる。両チームが交互にフリースローを行い、先攻がゴールを決め、後攻がゴールを外す、またはその逆で勝利が決定する。互いに、ゴールが入らない、もしくは両方がゴールを決めた場合はそのまま続行だ。

試合中のフリースローでは応援する歓声が上がっていたが、サドンデスになるとシュートのたびに会場内が緊張感で静まり返る。そして5回目のシュートで「KOGAKUIN TWISTER」がゴールを決めて見事3位に輝いた。

いよいよ迎えた決勝戦は「WONDER ROCKET」対「Tweedia」。前回、前々回と惜しくも優勝を逃し、今回こそ優勝をと意気込む「Tweedia」に対し、第2回公式戦の予選にて同じ組み合わせで敗北し、雪辱を果たしたい「WONDER ROCKET」と因縁の対決だ。

どちらもスピードのある試合運びを見せてくれるチームだけに、1分が経過する間に2-3と試合が動く。互いに追いつ追われつの試合を見せるが、得点力のある茉莉選手へのマークが厳しい。一方、「Tweedia」はスピーディーな動きを見せる小野紗也加選手がゴール下まで走り込むと、相手のブロックを縫うように軽快にゴールを決めていく。

中盤から後半にかけては「Tweedia」がややリードしているが、わずか2点差という状況で「WONDER ROCKET」にも十分逆転の目があった。だが、残り1分前後から「Tweedia」が徐々に差を広げ、残り時間わずかで7-11と勝利は目前となった。

ところが、今回の試合はそう簡単には終わらない。そこから一気に3点を追い上げ、残り8秒で「WONDER ROCKET」が1点差に迫る。もしやサドンデスか、まさかブザービーターが再び起こるかと劇的な展開がよぎるが、そのまま試合は終了し、「Tweedia」が悲願の優勝を勝ち取った。

授賞式では、「一般社団法人 声優Jrバスケ3×3」の南沢道義理事長が登壇し、各チームにメダルを授与。優勝した「Tweedia」にはさらに優勝トロフィーと、副賞として「FM NACK5」のラジオ番組「Nutty Radio Show THE魂」のゲスト出演権と、「声優Jrバスケ3×3」の公式ラジオ「SJ3.LEAGUEラジオ」の番組ジャックの権利が贈られた。

第3位「KOGAKUIN TWISTER

準優勝「WONDER ROCKET」

優勝「Tweedia」

「Tweedia」を代表し、メンバーの1人、竹内ゆうか選手がコメント。まずは、「3度目の正直、叶いました!ありがとうございます!」と観客に礼をすると、会場から拍手が起こる。そして、自分が困った時もメンバーがそれぞれ自分の役割をしっかり果たし的確に動いたおかげで、皆で結果を残せたとメンバーへの感謝を述べる。最後に「次の大会の優勝、2連覇を目指して頑張ります!よろしくお願いします!」と宣言すると、会場からは大きな歓声が贈られた。

閉会の挨拶として、再び南沢理事長が登壇。まずは、このバスケットリーグの企画が立ち上がった際、会場を探している中で手を差し伸べてくれた豊島区に感謝の意を述べる。そして、そのお礼も含めて区と共に地域の町興しや、今後の様々なイベントも含め「できる限りご協力させていただきたいと思います」とさらなる結束を誓う。そして、サポートしてくれたスポンサー、スタッフ、参加選手、そして会場に来てくれたファンに改めて感謝したいと述べると、会場は長い拍手に包まれた。

最後に次回の第4回公式戦が来年春に行われる事が発表され、大きな拍手と歓声の中、大会は幕を閉じた。

取材・文・写真:東響希