Gacharic Spin、中野サンプラザ公演公式ポートが到着 10周年で魅せた恐るべき進化の軌跡
-
ポスト -
シェア - 送る
Gacharic Spin
2019年5月から現在の6人編成となったGacharic Spin。彼女たちの新しい表現スタイルを各地で示した全国ツアー『ガチャっ10LIVE 2019』が10月14日、中野サンプラザ公演で、ついにファイナルを迎えた。その模様を早速レポートする。
昨年末にパフォーマー1号まいが卒業。新編成となることを宣言したGacharic Spin。しかし、このような形となることを予想していたガチャマン、ガチャピン子(ファンの呼称)は、おそらくいなかったのでは? アンジェリーナ1/3(Mic Performer)が加わった5人体制でのライブも、それまでのガチャピンと大きく異なるパフォーマンスとなっていたが、そこから暫く経ってyuri(Dr)の加入が発表されて仰天! 「ドラムがもうひとり入るってどういうこと⁉」と半ば混乱して、「はながギターボーカルとなる」と知ってから「なるほど!」と納得しつつも、急展開に頭がついていかなかった人は、少なからずいたはずだ。しかし、「第5期」と称されている現在の6人編成のライブを実際に観たら、「このガチャピンも、すごくかっこいい! ますます大好き!」となってしまわずにはいられない。『10th Anniversary Special LIVE !!「最高最強伝説」』というタイトルが掲げられた中野サンプラザでのライブも、そういう凄みに満ちた内容であった。
スクリーンに流れたオープニングムービー。映し出されたのは、Gacharic Spinの足跡であった。2009年、F チョッパー KOGA(Bass)、はな(Vocal・Guitar)によって結成。間もなくTOMO-ZO(Guitar)も加入。精力的なライブ活動と作品リリースを重ねて、海外公演も経験した彼女たちであったが、ボーカリストが脱退。しかし、ピンチとなっても決して歩みを止めず、サポートプレイヤーだったオレオレオナ(Keyboards)が正式メンバーとなり、やがてパフォーマーも加えた編成となっていった……というような歴史が、懐かしい写真を交えつつ一気に紹介された。ムービーが終了した後、ステージに現れた6人を出迎えた大きな拍手。1曲目「Stay gold…」の演奏が始まると、中野サンプラザは、瞬く間に熱気で包まれた。ステージのセンターに立ち、ギターを華麗にプレイしつつ、パワフルに歌うはな。ピンク色の髪の毛を激しく揺らしながら観客を煽り、エネルギッシュに歌声を響かせるアンジー。バンド全体で醸し出すグルーヴに一層の深みと華やかさを与えているF チョッパー KOGA。キーボードをダイナミックに操ってドラマチックなメロディを奏でるだけでなく、妖艶な歌声でも楽曲に素敵な色合いを添えるオレオレオナ。キュートな笑顔と、高い演奏スキルに裏打ちされたギタープレイのコントラストがスリリング極まりないTOMO-ZO。妖精みたいな穏やかな佇まいなのに、全身をフル稼働させて強烈なビートを叩き出すyuri――この6人が構築した黄金のアンサンブルにすっかり魅了された観客たちは、早くも興奮状態。はなとTOMO-ZOが向かい合わせでツインギターソロを放った瞬間、客席内に既に漂っていた熱気は、さらに恐るべき角度で急上昇した。
中盤で「KAKUHEN」「赤裸ライアー」が連発されて、一層の興奮状態となった観客たちは、その直後に目の前で始まった光景によって、ますます激しく沸き立っていた。ステージ後方の高台の中央にyuriのドラムセット、上手側にオレオレオナのキーボード――という配置でオープニングからずっと演奏が繰り広げられていたのだが、突然、彼女たちは機材ごと下手側にゆっくりと移動。もともとオレオレオナがいた上手側のスペースがぽっかりと空いたのだが……なんとそこに、はなのドラムセットが登場! そして、ツインドラム体制で届けられた「NEXT STAGE」「TAMASHI」「逆境ヒーロー」は、すさまじい迫力であった。
オレオレオナが正式メンバーとなった直後にリリースされたシングルのタイトル曲「ヌーディリズム」を、“はな、F チョッパー KOGA、TOMO-ZO、オレオレオナ”という4人編成で演奏した後、TOMO-ZOがメインボーカルを務めている曲のメドレーを経て突入した終盤戦は、再び6人編成でアッパーなナンバーを怒涛の勢いで連発。「シャキシャキして!」「ハンティングサマー」「MorePower」「Redline」……はなが、青色のウィンドシンセサイザーをプレイする場面を交えたりもしながら、多彩な表現スタイルが示された。そして、本編を締め括ったのは「ゴー!ライバー」。バンザイをするかのように両腕を激しく振り上げながら大合唱する観客たちを眺めながら、ステージ上の6人は明るい笑顔を浮かべていた。
「今日のこの景色は、本当に最高最強でした。私はこの10年間、Gacharic Spinという道だけをひたすら歩いてきたんだけど、普通のまっすぐな道とか一切なくて、常に急カーブとか、すごい坂道とか。ほんとに大変な10年だったなって思うんだけど……」。激動の10年を振り返りつつ、支えてくれる全ての人々への感謝を、じっくりと語ったはな。「これから先も、このGacharic Spinという道をみんなで一緒にまだまだ歩いていきたいなと思いました。これからも頑張っていくので、応援よろしくお願いします!」――彼女が深くお辞儀をすると、特大の拍手と歓声がステージを包んだ。そして、アンコールの1曲目に届けられたのは「宝物」。心をこめて届けられた歌声と演奏を、観客たちは静かに耳を傾けながら受け止めていた。
菅波栄純(THE BACK HORN)から提供された新曲「超えてゆけ」を初披露した後、ステージを後にしたメンバーたち。しかし、鳴りやまない手拍子に応えてダブルアンコールが行われた。「今日は10年間のGacharic Spin。そして、今のGacharic Spinを、しっかり見せられたと思います。それでは、初めて出したCDのこの曲をやりたいと思います」と、F チョッパー KOGAが言い、スタートした「Lock On!!」。ステージ上で真っ白なスモークが大量に吹き上がる中、響き渡った爆音は、これからも前進を続けていこうとしているガチャピンの想いを示しているように感じられた。観客の歓声も加わり、圧倒的な一体感と共にエンディングを迎えた時、爽やかな余韻が会場いっぱいに広がっていた。
終演後、ステージ上のスクリーンで、今後の活動予定が発表された。「2020年Live Blu-ray『最高最強伝説-10th Anniversary Special LIVE !!-』リリース」「2020年初頭 4thフルアルバム」――ガチャピンが、まだまだ立ち止まらずに走り続けることを確信させてくれる嬉しい2つの告知であった。それにしても、こうして10年間の歴史を凝縮したライブを観て改めて実感させられたのは、Gacharic Spinの恐るべき進化の軌跡だ。何かが華麗な変身を遂げることを「サナギから蝶へと生まれ変わる」などと表現するが、彼女たちの場合は、そんな言葉では全く収まらない。「サナギから蝶へと生まれ変わった後、ライオン、ゾウ、クジラへとさらに変身して、その先はモスラ、ゴジラとなっていこうとしている」――というような冗談の表現が、なんだかとても似つかわしく感じられる。このような彼女たちの音楽を未体験の人は、早速、曲やMVなどをチェックしてはいかがだろうか。間違いなく唯一無二の音とパフォーマンスに圧倒されることになるはずだ。
文=田中大 撮影=江隈麗志(C-LOVe CREATORS)
Gacharic Spin
セットリスト
リリース情報
Gacharic Spin Live Blu-ray『最高最強伝説 -10th Anniversary Special LIVE!!-』
2020年1月22日(水)発売
VIZL-1692 ¥5,364+税
■結成10周年記念、中野サンプラザホールにて行われたスペシャルライブを映像化
■オフショットムービー収録/Live Photobook封入+スペシャルBOX使用予定
【タワーレコード オンライン 超早期予約特典キャンペーン決定】
中野サンプラザホールでのツアーファイナル公演中に発表された本公演の映像作品を、結成10周年を記念して、受付期間内にタワーレコードオンラインでご予約いただいたかた全員にライブ冒頭で使用されたライブSE「GSHISTORY SE<10th Anniversary Edit>」が収録されたスペシャルCDをもれなくプレゼント。
受付期間:2020年10月14日(月) 20:00~10月24日(木) 23:59
タワーレコード オンラインでのキャンペーンはコチラ!
https://tower.jp/item/4970687
■予約特典CDは本キャンペーンのみの期間限定特典です。商品と同送されます。
■今後タワーレコードオリジナル特典が設定された場合でも、本特典にくわえて対象に適用されます。