アニメ映画『ぼくらの7日間戦争』 監督コメント到着!「“頑固な意志で大人に立ち向かう子ども達”の姿を描きたい」
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『ぼくらの7日間戦争』 (C)2019 宗田理・KADOKAWA/ぼくらの7日間戦争製作委員会
宮沢りえのデビュー作となった実写映画の記憶が色褪せない名作をアニメ映画化。ベストセラー小説の『ぼくらの七日間戦争』を原作としたアニメ映画『ぼくらの7日間戦争』が、12月13日(金)に全国公開される。
同作の監督を務める村野祐太からのコメントと新規場面写真が本日到着した。
『ぼくらの7日間戦争』新規場面写真 (C)2019 宗田理・KADOKAWA/ぼくらの7日間戦争製作委員会
作品を任された村野監督は、「今もずっと読まれている原作。長く読まれていることには意味があるのだから、その要素をすくい上げることに意義があると思いました。原作が多くの読者に支持されたのは、ちゃんとその時代の子ども達に訴えるものがあったから。原作をただなぞるのではなく、今の子ども達に向けて再構築するのが難しかった。」と、シリーズのスピリットを継承しつつ、現代の作品としてどう打ち出していくかを悩んだと語る。
『ぼくらの7日間戦争』新規場面写真 (C)2019 宗田理・KADOKAWA/ぼくらの7日間戦争製作委員会
そんな迷いの中で制作陣は実際の高校にインタビューに赴き、リアルな子ども達の声を聞くなど労を惜しまなかった。
『ぼくらの7日間戦争』新規場面写真 (C)2019 宗田理・KADOKAWA/ぼくらの7日間戦争製作委員会
しかし監督は「今の子供たちって、大人に対して過度なストレスを感じているわけではないんです。わざわざ反抗しなくても、何不自由なくすごす為のツールが手元にある。興味があるのは自分とその人間関係ばかりで、そもそも大人にそこまで関心がない」と語り、原作にあるような《子どもVS悪い大人》という明確な構図を見つけ出すことは出来なかった。
『ぼくらの7日間戦争』新規場面写真 (C)2019 宗田理・KADOKAWA/ぼくらの7日間戦争製作委員会
だが、子ども達を教える教師との会話の中で思わぬヒントが見つかる。監督は「『本当に今の子たちは器用だし、なんでもある程度上手くこなすことは出来る。ただ、頑固さ、粘り強さに欠けている。大体のこと、言われたことはその通りに器用にこなせるけど、トラブルが合った時に対処できる子がいない』と先生方から伺いました。それを聞いた時、なるほどなと思いつつも、そう決めてかかる大人の鼻を明かしてやりたくなったんです。機会さえあれば今の子ども達にもきっと出来る。頑固な意志で大人に立ち向かう子ども達を描きたいと思いました。」と語り、現代の子ども達が立ち向かうべき大人の姿が先生達との会話から図らずも見出されていった。
『ぼくらの7日間戦争』新規場面写真 (C)2019 宗田理・KADOKAWA/ぼくらの7日間戦争製作委員会
更に、学校でのインタビューやシナリオ会議を経て、子ども達の敵は大人だけで無く、相対する人間毎、扱うSNSやアカウント毎に異なる“自分自身”も敵として設定された。
『ぼくらの7日間戦争』新規場面写真 (C)2019 宗田理・KADOKAWA/ぼくらの7日間戦争製作委員会
監督は今作の制作発表時に【原作の発表された時代ほど大人は物分かりの悪い人間ばかりではないし、生まれた時から当たり前にあるネット環境は大人に内緒で冒険することを容易くさせました。しかしどうやら、自分たちの自由な居場所を獲得しやすくなったと同時に、その居場所を守る為にはまた別の不自由さが生まれているみたいです。】とコメントを発表したが、正にこれこそが今“7日間戦争”を制作する理由であり、現代の子ども達が戦う理由だったのだ。
『ぼくらの7日間戦争』新規場面写真 (C)2019 宗田理・KADOKAWA/ぼくらの7日間戦争製作委員会
新規場面写真のほか、ベテラン声優3人の参加も分かった。潘めぐみ演じる香織の父役に宮本充、主人公達が立てこもる廃工場に突入しようとする入国管理官役に関智一、権力を笠に着た大物政治家役に中尾隆聖。敵である大人を演じるのはベテランの3人でまさに適任だ。
アニメ映画『ぼくらの7日間戦争』は12月13日(金)に全国公開。
上映情報
■キャスト:北村匠海 芳根京子 / 宮沢りえ(特別出演)/潘めぐみ 鈴木達央 大塚剛央 道井悠 小市眞琴 櫻井孝宏
■原作:宗田理『ぼくらの七日間戦争』(角川つばさ文庫・角川文庫/KADOKAWA刊)
■監督:村野佑太 ■脚本:大河内一楼 ■制作:亜細亜堂 ■配給:ギャガ KADOKAWA ■製作:ぼくらの7日間戦争製作委員会