FTISLANDイ・ジェジン ファンへの大きな愛と感謝を込めた初のソロツアー東京公演オフィシャルレポート
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イ・ジェジン
FTISLANDのベーシスト イ・ジェジンが、3都市6公演の初となるソロツアー『LEE JAE JIN (from FTISLAND) 1st Solo Mini Live Tour “Love Like The Films”』を開催し、10月30日の大阪・NHK大阪ホールでファイナルを迎えた。ここでは、10月23日の東京・中野サンプラザホール(夜公演)の模様をレポートする。
イ・ジェジン
10月9日にリリースした初のソロミニアルバム『scene.27』を携えてのツアーは、前半に『scene.27』アルバム全曲にFTISLANDのカヴァーを4曲加えたミニライブ、後半にソロアルバムの話はもちろん、“27歳のさまざまなシーン”を意味するアルバムタイトル『scene.27』にかけて、子どものころからの写真を見ながらのトークコーナーで構成された。
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ライブパートでは、アルバム『scene.27』と同じく、これからの物語を予感させるインスト曲「Intro」がオープニングを飾ると、そのリズムに乗って黒の服に赤のジャケットでアクセントをつけた大人っぽいスタイルのジェジンが登場。男女のコーラス、キーボード、パーカッション&サックス、ドラム、ベース、ギターの生バンドが奏でるリズムに合わせて会場が手拍子をすると、そのグルーヴに身体を揺らしながらリード曲「Love Like The Films」を歌い始める。FTISLANDではベーシストだが、ソロでは楽器は持たずにボーカリストとしてステージに立つ。音楽に集中しながら歌う「KILLING ME PLZ」では、夜の高速道路の映像が疾走感を高めてくれた。
イ・ジェジン
「よしっ!」と勢いを付けてからテンション高く挨拶をすると、「(昼の)1回目のステージは緊張しすぎましたが、2回目の今は、ちょっと余裕が出てきました。今日は良い1日にしたいと思います。皆さん、一緒に盛り上がりましょう!」と話し出す。「日本のミュージシャンの皆さんにサポートしてもらうのは、FTISLANDのライブとは違う気分。今回は編曲も演奏も大人っぽくて、気持ちいいです。今日はアルバムの曲を全部やります。FTISLANDでは見られないFTISLANDの曲も披露します。皆さんが喜ぶ姿を想像しながらセットリストを考えました。ジェジンスタイルのライブを作ります!」と宣言。
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「皆さんの曲です」というジェジンの言葉でメロウなサックスソロがイントロを奏でると、一転してレゲエのリズムに変わりFTISLANDのファンソング「Primadonna」へ。「アルバムに寄せて大人っぽいアレンジにした」というこの曲では、会場にマイクを向けてサビをファンに歌わせると満面の笑顔を向ける。ドラマチックなジャズアレンジが効いた「Invisible」では目をつぶって集中した様子だったが、「息する間がなくて、辛かった」とちょっとお茶目な面も見せた。
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MCでは「この前、ホンギさんから電話がかかってきたんです」と、入隊中のFTISLANDのボーカリスト、イ・ホンギの話題に。ホンギが電話で「ジェジンに会いたい」と言ったそうだが、「アルバムもミュージカルもホンギさんがサポートしてくれました。この場を借りて言いたいです。“会いたいね、兄さん!”」と照れながら伝えると、ファンも大きな拍手でその友情を讃えた。
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中盤はFTISLANDの日本デビューシングル収録曲「Wing」、そして2009年にFTISLANDのA型メンバーによるユニットFT.tripleの曲として発表されたバラード曲「Love Letter」を披露。あまりの懐かしさに、「Love Letter」では頭のサビの一節で会場から「おー!」という感嘆の声。ジェジンも自身のメインボーカルパートの他に、ミンファンのラップパートも歌い、そのスペシャルバージョンにファンも沸き立った。続く「Oasis」は、ジェジン自身も「好きな曲」だと言っていたが、客席を見渡しながらその優しい歌声を響かせた。
「自分で言うのもなんだけど、なかなか良いアルバムです」と自信をのぞかせると、会場からも大きな拍手。「ソロの後は、12月にFNC KINGDOMで会えるのが楽しみです。ホンギさんが先に(軍隊に)行っているので、残りの3人での最後のライブになると思います」と言うと、「僕のアピ―ルポイントは、バラード。皆さんと僕をイメージして作りました」というミドルテンポのバラード曲「Share the love」を目をつぶって、想いを込めて歌い上げた。
しっとりとしたムードに包まれた後は、「皆さんの前で、自分だけの音楽を見せられて、こんなにたくさんの人の前で歌えて感動だし、ありがたいです」と感謝の気持ちを伝えると、「楽しみにしているものがありますよね?」と茶目っ気いっぱいの笑顔を見せ、ベースを肩に掛ける。「ソロツアーでは、ベースは弾かない」と事前に宣言していただけに、楽器を手にした姿に大きな拍手で会場が沸き立つと、「この曲で暴れましょう!」と勢いを付けてFTISLANDの「Polar Star」をベースを弾きながら歌い出す。うん、やっぱりジェジンはベースを弾いている姿が一番カッコいい。ファンも思いっきり盛り上がりライブパートを締めくくった。
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後半は、「ジェジン、ソロデビューおめでとう!」というファンの大きな声に「ありがとー!」と応えてトークコーナーへ。
「ホテルに帰って今日のことを思い出したら泣いちゃうかも。人生、山あり谷ありだけど、僕は今また、山を登っているところ」と、初のソロライブの大いなる手ごたえを伝えると、アルバムに関するトークへ。アルバムの全曲を作詞したが、「100曲の候補から聴いた瞬間に「Love Like The Films」をリード曲に決めました。こういう大人っぽい曲をやりたかった。それと、次のステップに進むために、今まで僕はどんな人に出会い影響され、これからどう進んでいくのかって自分をみつめ直していたんです。その中で気付いたのが、僕をここまで来させてくれたのは、皆さんと、僕が愛している人たちのおかげだってこと。その感謝を曲に込めたかったんです。「Love Like The Films」がこれからもヨロシクね、という感じなら「Share the love」は返すべき愛の大きさを実感するもの。最初から最後まで、愛は繋がっているんです」と、楽曲に込めた真摯な想いを激白した。
続いては、子どものころからの写真を見ながらのトークへ。「Love Like The Films」のMVにも出てくる昔の写真には、「お母さんが間違えて、姉の赤ちゃんのときの写真を入れた」ということで、1枚だけ実姉の写真が混じっているそう。ミュージカルの写真では、会場からの「プロポーズシーンの歌を唄って!」とリクエストの声が上がり、急遽アカペラで生歌を披露。このソロツアー中も並行して韓国でのミュージカルスケジュールが入っており、休みなく活動をしているのだが、ミュージカルのおかげもあってか、ノドの調子はすこぶる良さそうだ。歌う前に、歌詞の内容を説明してくれたのだが、日本語堪能な彼は、本公演のトークをすべて日本語でこなしている。今や当たり前の光景だが、この日本語力はスゴイことだな、とじみじみと感じた。
イ・ジェジン
自分のスマホでジェジンを撮影できるファンにはうれしいフォトタイムも設けられたが、ハロウィンのかぼちゃのかぶりもので登場。こういうサービス精神もジェジンらしい。
「夜中4回も目が覚めて、ベースの練習をした」というほど緊張していたそうだが、「良いスタートが切れた」と言う。最後の挨拶では、「これからも自分をみつめて、カッコよくて、かわいくて、セクシーで、何でもできる人になりたいです。僕は、野望がデカい人です。これからどうなっていくのか、楽しみにしていてください!また会いましょう!」と笑顔で手をふりながらステージを後にした。
早速次は12月FNC KINGDOMでのステージが待っている。日本でのソロデビューと韓国でのミュージカルを終え、さらに大きく成長したソロアーティスト、イ・ジェジンの今後の活躍に目が離せない。
取材・文=坂本ゆかり 撮影=ヤマダマサヒロ
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