青春のキラキラを再び!ミラクル☆ステージ『サンリオ男子』 〜ハーモニーの魔法〜ゲネプロ&初日会見レポート
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ミラクル☆ステージ『サンリオ男子』 〜ハーモニーの魔法〜が2019年11月8日(金)、品川プリンスホテル クラブeXにて開幕した。新作公演では、サンリオキャラクターが大好きな男子高校生“サンリオ男子”たちが大分にあるサンリオキャラクターパーク「ハーモニーランド」に集結する。初日直前に行われたゲネプロと、主演の北川尚弥らが登壇した会見の模様をお伝えしよう。
Twitter、漫画、ゲーム、テレビアニメなどでオリジナルストーリーを展開するメディアミックスプロジェクト『サンリオ男子』の舞台版。疾走感あふれるコメディタッチでありながら、忘れかけていた瑞々しい感情の蛇口を思い切りひねってくれるような作品だ。
サンリオ男子たちの日常は、各々の“推しキャラ”で彩られている。大のポムポムプリン好きである長谷川康太(北川)も楽しく日々を過ごしていたはずだが、何やら不穏な空気。ある日、親友の水野祐(笹森裕貴)と西宮諒(宮崎湧)に「俺はサンリオを捨てたんだ!」と衝撃的な発言を残し、雨ケ谷昴(貴志晃平)とヒッチハイクの旅へ出てしまった。
一方、羽倉虎男(北乃颯希)や若野ゆず(與座亘)たち関西サンリオ男子たちの近況はというと、全国デビューを夢見て動画サイトへの投稿に励む日々。高みを目指し、再生回数が爆発的に伸びるような動画づくりを目指してハーモニーランドへ行ってみることに。
本作から新たに登場する九州サンリオ男子はこぎみゅん推しの古賀康弘(世古口凌)、ハローキティを敬愛する梅崎慎矢(梅津瑞樹)、ハンギョドン好きの糸永壱郎(大崎捺希)、マイスウィートピアノが好きな緒方尊比古(武子直輝)の4人。SNSで知り合った県外のサンリオ男子をハーモニーランドでおもてなししようと気合十分に待ち構えていた。博多弁、福岡の小倉弁、大分弁、熊本弁と方言が入り乱れ、会場中が九州の空気で満たされていく。
舞台上で繰り広げられる掛け合いは、あっという間に過ぎ去る高校生活のスピード感そのもの。現代っ子らしさ満載の関東、エキセントリックなボケと正統派ツッコミの関西、九州は小倉と阿蘇のヤンキー、別府温泉の旅館の曲者長男と彼らに振り回される普通の男子高校生と、豊かな個性が手を取り合うようにストーリーが構築されている。
ファンシーなセットにはプロジェクションマッピングが投影され、時には意外な場所が映し出されることも。もちろん、ハーモニーランドの園内も体感することができる。円形ステージを生かした演出も多く、芝居の躍動感がダイレクトに伝わってくるのもたまらない。
本作でも随所で歌とダンスを楽しめる構成となっている。ショータイムでは華やかなステージングに魅了され、サンリオ男子たちの持つまっすぐな情熱とパワフルさに心が満たされる感覚を味わえるだろう。ぜひ、ペンライトやうちわといった応援グッズも使い、コール&レスポンスも楽しんでほしい。ハローキティは全公演、日替わりでポムポムプリンやこぎみゅんがスペシャルゲストとして出演する。
ハーモニーランドに集った10人のサンリオ男子たち。彼らが見せてくれる青春の1ページには、まぶしい友情や絆だけでなく、ほんのりとほろ苦い高校生らしい悩みも描かれている。
たっぷり笑ったあとには、ちょっぴり涙する場面も。大人になって、もう二度と味わえなかったはずの青春を味わうと、こんなにも胸いっぱいになるのかと感嘆してしまう。サンリオ男子たちがかけてくれた魔法は、目には見えないキラキラを確かに感じさせてくれるだろう。
ゲネプロ前には初日会見が開かれ、北川尚弥、北乃颯希、世古口 凌、梅津瑞樹、大崎捺希、武子直輝の6名のキャストが意気込みを語った。
「関東と関西に、今回は九州が加わってすごく“いい感じ”になり、新たにいい色が出ている。みなさんにたくさん笑って楽しんでいただけたら」と北川。ポムポムプリンのしっぽが特にお気に入りと笑顔で語った。北乃も「推しのクロミお嬢はツンデレだが、デレの部分がちゃんとあり実は仲間思いなところが好き」とキャラクターの魅力をアピールした。
世古口は「九州サンリオ男子が初登場。稽古場から楽しくわちゃわちゃしていて、どんな作品になるのかと楽しみに思いながらやってきた」と気合十分。キティのYouTubeチャンネル『HELLO KITTY CHANNEL』を視聴しているという梅津は「歌やダンスといったキラキラした舞台は初めて。頑張って稽古したので目いっぱい楽しんでいただけたら」と力を込めた。
「初めてハーモニーランドを訪れる関東、関西チームに、僕たち九州サンリオ男子が最高のおもてなしで迎えようという思いで稽古をしてきた」という大崎。武子も「前作にプラスして、今回は九州男児の熱がたくさん入ってキラキラが倍増しているはず」と期待を煽った。
公演は2019年11月17日(日)まで。ぜひ劇場に足を運び、サンリオ男子たちと心弾むひと時を過ごしてほしい。
取材・文・撮影=潮田茗