市川右團次、市川右近親子が「連獅子」を舞う　『伝統芸能 華の舞』が全国10カ所17公演で開催

2020年3月、『伝統芸能 華の舞』公演が、福岡・大濠公園能楽堂を皮切りに、東京・北とぴあ他、全国10ヶ所17公演にて上演されることが決定した。

日本が誇る伝統芸能、歌舞伎。多くの皆様に観て頂きたい、若い世代にも素晴らしさを伝えていきたいという想いから本企画が生まれた本公演。出演する市川右團次、市川右近親子は巡業初共演となる。そんな二人が披露するのは、ラグビーワールドカップの開幕式でも披露された「連獅子」。「獅子は我が子を谷底に落とし、這い上がって来た子だけを育てる」という伝説を基にした舞踊であり、右團次と右近は実の親子。子の成長を思い敢えて突き放す親獅子の姿が、歌舞伎の道を極める厳しさと重なるだろう。

また、市川海老蔵の一門である市川九團次と大谷友右衛門の次男、大谷廣松は歌舞伎舞踊の名作の一つ、連れ舞が美しい「二人椀久」を披露する。椀屋久兵衛、通称椀久が恋に焦がれる恋人の遊女松山の幻と出会い、桜花の下で舞い踊る。しかし幻は儚くかき消えてしまう……。甘さと切なさを湛える名曲だ。

そして右團次の一門である市川右若、市川右左次、市川右田六は舞踊「吉原雀」を披露する。愉しさがある「吉原雀」、 美しい舞踊「二人椀久」、さらに、親子だからこそ表現できる豪快で息の合った「連獅子」の毛振りを劇場で堪能しよう。