札幌を拠点に活動する演劇企画・信山プロデュースが男性7名だけでイプセン『人形の家』を上演
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札幌を拠点に活動する演劇企画・信山プロデュースが、2020年3月5日(木)~8日(日)にかけて、札幌市の扇谷記念スタジオシアターZOOにおいて、イプセンの『人形の家』を上演する。『人形の家』は女性の社会進出を描いた革新的大作として世界的に知られているが、本公演ではこれを札幌の個性派「男性俳優」7名のみで上演する。
演出を手掛ける相馬日奈は、札幌国際情報高校演劇部出身。2014年より現在所属する劇団、弦巻楽団に入団し主に役者として活動しているが、2018年12月に弦巻楽団内の公演『お願い振り向いて』(相馬作)で演出家デビューし、その直後に信山プロデュースからのオファーを受けた22歳の若手演出家だ。信山プロデュースとして好評だった前回公演『噂の男』(演出・井上悠介/会場・コンカリーニョ)から演出を入れ替え、キャスティングもすべて相馬が担当。信山プロデュース主宰の信山E紘希は、「信山プロデュースの高みをいったんみてもらったので、まったく違うアプローチもおみせできたら」と語る。
このたび相馬と信山からコメントが到着しているので紹介しよう。
演出・相馬日奈コメント
札幌で活躍されている演出家の方がたくさんいる中で、22歳のまだ未熟な私が、長く愛されているこの作品とどう向き合うか考えた時、女性の社会自立のお話だからこそ、男性の俳優さんと一緒にこの作品を考えてみようと思いました。作品は夫婦のお話です。女性が働くことが"おかしい"と思われていた時代、主人公ノラが夫ヘルメルとの関係に奇跡が起こることを期待します。結婚したことはないけれど、奇跡を期待するあの感覚はなんとなくわかる気がするのです。またそれは男女の関係だけではないと思うのです。私はこの作品を人形の話でも女性だけの話でもなく、人間のお話として上演してみたいと思いました。7人の俳優と"面白い作品"になるよう、探求します。
信山プロデュース主宰・信山E紘希コメント
個人的には、大学2年の頃に役者として挑戦した作品です。あの演出よりもぜったい面白くできると思って信山プロデュースでの上演を熱望していたのですが、まさかこんなに早く叶うとは思っておりませんでした。シアターZOOという、お客様には吐息まで聴こえてしまうごまかしの効かない空間で、濃密な時間を作ることができればと思っております。