後藤恭路、滝澤諒、松田凌らが巻き起こす熱狂と人間ドラマ リアルファイティング「はじめの一歩」The Glorious Stage!! 初日会見&ゲネプロレポート
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2019年に連載30周年を迎えた森川ジョージ作の人気ボクシング漫画「はじめの一歩」を原作とする舞台・リアルファイティング「はじめの一歩」The Glorious Stage!! 。
原作は講談社「週刊少年マガジン」にて1989年から連載しており、現在は既刊126巻・累計発行部数9600万部(2019年8月時点)と、同誌不動の看板作品となっている。
2000年にアニメ化された際も深夜帯の放送ながら驚異的な視聴率を叩き出し、6クール全75話の長期シリーズに。また、3つの連続テレビシリーズとOVA作品が制作されるなど、多くのファンに愛されている名作だ。
1月31日(金)よりついに開幕した本作。公演前に行われた会見には、後藤恭路、滝澤諒、松田凌、滝川広大、塩田康平、高橋奎仁、高木渉、そして作・演出の喜安浩平ら8名が登壇。まずは各々が公演に対する意気込みを語ってくれた。
(C)森川ジョージ/講談社・ネルケプランニング
幕之内一歩役/後藤恭路
あまり初日と言う実感がなくて緊張はしていませんが、取材に対する緊張はすごくあります(笑)。練習でやってきたことを出せたらいいなと思っています。
宮田一郎役/滝澤諒
ついに来たなという気持ちで一杯です。今までいろんな舞台に出演させていただいて、毎回初日は不安の方が大きいんですが、今回は初日に向けてみんなで一丸となってトレーニングしてきました。お芝居だけじゃなく、ボクシングにも無中になって稽古に励んできたので、作品だけじゃなく、ボクシングに対する熱量もお客様にぶつけていきたいと言う思いです。
千堂武士役/松田凌
この作品に携わらせてもらってから、いろんな葛藤や見えないものと戦ってきました。それに対してみんな努力を重ねてきたので、今の心境としては「やるしかない」という気持ちです。千堂の言葉を借りるなら、ご来場いただいた皆様に「こんなもんや」と大口を叩けるように、楽しんで帰ってもらえるように全身全霊で努めたいと思っています。
鷹村守役/滝川広大
本日は俺様のために集まってくれてありがとう(笑)!
リアルファイトはもちろんですが、人それぞれの人間模様や物語がすごくあると思っています。そこも見てほしいですが、やっぱり鴨川軍団の熱量だったり、流れやリズムを作って、「はじめの一歩」の楽しさを伝えられたら嬉しいです。
青木勝役/塩田康平
「はじめの一歩」はすごく熱い漫画だし、面白いところもたくさんあります。その面白い部分を凝縮しつつ、一歩の成長を見守る先輩としてこの舞台を支えていきたいと思います!
木村達也役/高橋奎仁
あっという間の稽古期間でしたが、怪我なく初日を迎えられて一安心です。芝居やボクシング、体づくりなど、準備できることはしたので、あとは試合に望むだけだと思っています。
鴨川源二役/高木渉
稽古中はみんなが協力しあって濃い時間を過ごしました。初日を迎えて、良い緊張感をまとっています。みなさんに楽しんでいただけるように頑張ります。鴨川の言葉通り「前へ、前へ」という気持ちで本番に望みたいと思います。
作・演出/喜安浩平
後藤くんと同じような気持ちで、私もまだ今日が初日だと言うのが信じられません。
稽古前からみんなに体づくりをしてもらったり、プロデューサーたちと台本のことを話し合ったり、いろんなことをしてきたのですが、まだフワフワしています。ゴングがなったら「今ここに立ってるんだな」という気持ちになるかと思います。
見所はたくさんあって、やってる競技はボクシングだけど、大縄飛びを飛んでるような感じ。この作品は、誰かが少しでも邪なリズムを加えるとつまづくんです。ボクシングは1対1で向き合っているけど、この作品は誰もが大きな渦の中で、的確なパンチや声、動き、ニュアンスを打ち続ける必要があるんです。そして、その流れを止めずに次々に人が入ってくる。抽象的になってしまいますが、俳優・スタッフみんなが、切っ掛けを逃すまいと飛び込んでくる様子を楽しんでほしいですね。
(C)森川ジョージ/講談社・ネルケプランニング
次に質疑応答が行われた。
――皆さん体づくりをされたそうですが、筋肉話があれば教えてください。
滝澤:ケータリングがタンパク質のビュッフェみたいな。本当に大量の肉が置いてあって、それを貪り、筋トレをし、また食べ……の繰り返しをしましたね。
塩田:こんなに恵まれたケータリングはない。
滝川:目的がはっきりしてるもんね。
塩田:筋肉に詳しい人が結構いて。どういうタイミングで何を摂るかとかめっちゃ教えてくれました。一番詳しいのは大地くんで、ちょっと違うことをやってると「それ今じゃない!」って怒られます(笑)。
――リアルファイティングというタイトルにぴったりな作品になっていますが、作り上げる上での工夫などを教えてください。
喜安:まずは原作で行われている試合を一旦台本に全部起こした上で、物語の局面が動く手を選んでいます。でも、それだけだと必殺技合戦みたいになってしまうので、その間に台詞を言うためのパンチを入れました。それを役者さんに渡し、ファイトコーディネイトの方と振付の方を通して解読してもらっています。「ここは左、ここはアッパー」と一個いっこの手について丁寧につけてくださって、そこにタイミングを合わせて周りの声も入れていく。レイヤーの多さが肝だと思います。みんなが日々進化するから、台詞や音などのレイヤーを常に意識・更新しています。それが上手くいくと、本当に「リアルファイティング」をお見せできると思いますね。
――キャストの皆さんに、演じている役柄の魅力や見所をお聞きしたいです。
後藤:一歩は最初はいじめられっ子で意気地なしだけど、試合を通してどんどん成長していく姿が見所です。
滝澤:宮田くんは陰でNo. 1の負けず嫌いって感じですね。口下手で、伝えたい思いと言動が違ってしまったりするんですけど、誰よりも負けたくない思いがある青年だと思っています。
松田:千堂は男性に憧れられる、“漢”という字を体現しているような人。拳で語り合うことで自分の人生を見つけて、強さという目標を追い求めている。自分と重なるような部分もあるし、こうなれたらと思いながら演じたいです。
高木:鴨川はまさに勝負師。心の中では一喜一憂しているけど表情に出さないところがあるんです。高木渉としては、厳しく鼓舞していく役をできるかな?と言うところもありますが、ぜひ劇場に見に来てもらって、後で感想を聞きたいですね(笑)。
滝川:鷹村は強い男ですが、強いからこその位置だったり、行動・言葉の種類を考えて作っています。喜安さんの言葉を借りると、太陽みたいな男というのが鷹村守としてのあり方だと思うので、そこを意識して演じたいです。
塩田:三つあるんですけど、調子の良いところ・暑苦しいところ・負けの味をよく知っているところですかね。
高橋:木村は格好いい部分もありつつ、鴨川軍団ではふざけもするギャップがあります。あとは一歩の兄貴分として見守っているところも見てもらえたら。
最後にコメントを求められた後藤が「ニコ生でも放送されますが、迫力は生の方が伝わると思うので、ぜひ足をお運びください!」と真摯な表情で挨拶をすると、周りからは「一歩やなぁ」と感嘆の声が上がる。高木が「生で見るとリング上の音がすごいからね、ぜひ見に来てください」と続け、会見においてもチームワークの良さが伝わってきた。
続いてゲネプロが行われた。
本作ではステージを囲むように客席が設置されており、向かいや斜めの席の観客が視界に入るため、本物のリングを間近で見ているような錯覚を覚える。リング部分は回転するため、どの方向からでも鬼気迫る打ち合いの様子や表情を見ることができるのも嬉しい。
(C)森川ジョージ/講談社・ネルケプランニング
(C)森川ジョージ/講談社・ネルケプランニング
物語は一歩がボクシングに出会うところから始まる。キャストの演技はもちろん、映像や音響のタイミングがピッタリと合い、パンチの速さや重さが伝わってくるのが気持ちいい。
一歩を演じる後藤は、まっすぐで力強い瞳が印象的だ。ひたむきな姿勢に、思わず応援したくなってしまう。ライバルである宮田(滝澤)はクールな佇まいの中に情熱やボクシングへの思いを感じさせ、同じく一歩のライバル・千堂(松田)は対照的な熱さでも物語のボルテージを上げてくれる。
(C)森川ジョージ/講談社・ネルケプランニング
また、原作30周年のお祝いやコミックスの宣伝が挟まったり、鴨川軍団が客席に降りて観客に絡んだりとコメディタッチなシーンも多く、客席からは何度も笑い声が上がっていた。
(C)森川ジョージ/講談社・ネルケプランニング
一方で、お互いをかけがえのないライバルとして闘志を燃やす一歩と宮田の絆、かつて一歩をいじめていた梅沢と一歩の友情、間柴兄妹の家族愛など、胸に迫る場面も多い。試合の行方だけではなく人間ドラマも大きな見所だ。故郷に残してきた母のために勝利を求めるヴォルグ(才川コージ)、一度現役を引退したものの自らの後悔を払拭するためリングに戻ってきた伊達(松本寛也)など、一歩の前に立ちはだかるライバルたちの物語にも泣かされる。
(C)森川ジョージ/講談社・ネルケプランニング
他にも、「死神」の異名を持つ間柴了(岡本悠紀)がフリッカーを繰り出す際は刃物を研ぐ音で鋭さと危険な空気が表現されたり、「蝶のように舞い蜂のように刺す」と評されるイケメンボクサー・速水(橋本真一)の登場時はキャッチーな音楽、「スピード・スター」の異名を持つ冴木との試合ではアップテンポでリズミカルな曲が使われたりと、各々のファイトスタイルに合わせた印象的なBGMが多いのも楽しい。
(C)森川ジョージ/講談社・ネルケプランニング
(C)森川ジョージ/講談社・ネルケプランニング
本物の試合に引けを取らない迫力とドラマを感じられる本作は、2020年1月31日(金)より2月9日(日)まで、品川プリンスホテル ステラボールにて上演される。
取材・文・撮影=吉田沙奈
公演情報
【公演期間・劇場】2020年1月31日(金)~2月9日(日)品川プリンスホテル ステラボール
【原作】森川ジョージ「はじめの一歩」(講談社「週刊少年マガジン」連載)
【作・演出】喜安浩平
【音楽】和田俊輔
【振付】HIDALI
【ファイトコーディネイト】冨田昌則
幕之内一歩役 後藤恭路
宮田一郎役 滝澤 諒
千堂武士役 松田 凌
鷹村 守役 滝川広大
伊達英二役 松本寛也
間柴 了役 岡本悠紀
青木 勝役 塩田康平
木村達也役 高橋奎仁
速水龍一役 橋本真一
冴木卓麻役 山口大地
ヴォルグ・ザンギエフ役 才川コージ
梅沢正彦役 神坂優心
間柴久美役 未来
幕之内寛子役 久下恵美
アンサンブル 久保雅樹 アブラヒム・ハンナ 竹内健史
【料金】8,000円(全席指定・税込)
【監修】講談社(「週刊少年マガジン」編集部)
【に関するお問い合わせ】サンライズプロモーション東京 TEL:0570-00-3337(平日12:00~18:00)
【公演に関するお問い合わせ】ネルケプランニング TEL:03-3715-5624(平日11:00~18:00)
【公式サイト】https://ippo-stage.com
【公式Twitter】@ippo_stage
(C)森川ジョージ/講談社・ネルケプランニング
スペシャルイベントスケジュール
登壇者:森川ジョージ先生、喜安浩平、後藤恭路、滝澤 諒
2020年2月1日(土)13:00公演 ♪ キャストトークショー
登壇者:滝川広大、塩田康平、高橋奎仁、高木 渉
2020年2月1日(土)18:00公演 ★ スペシャルトークショー
登壇者:小山力也、喜安浩平、後藤恭路、滝川広大
2020年2月2日(日)13:00公演 ♪ キャストトークショー
登壇者:後藤恭路、滝澤 諒、松田 凌、岡本悠紀
2020年2月2日(日)18:00公演 ♪ キャストトークショー
登壇者:松田 凌、橋本真一、山口大地、才川コージ
2020年2月3日(月)19:00公演 ■ お見送り
参加キャスト:後藤恭路、滝澤 諒、松田 凌、滝川広大、松本寛也、岡本悠紀、塩田康平、高橋奎仁、橋本真一、山口大地、才川コージ
2020年2月4日(火)19:00公演 ★ スペシャルトークショー
登壇者:関 智一、喜安浩平、滝澤 諒、高木 渉
2020年2月5日(水)19:00公演 ■ お見送り
参加キャスト:後藤恭路、滝澤 諒、松田 凌、滝川広大、松本寛也、岡本悠紀、塩田康平、高橋奎仁、橋本真一、山口大地、才川コージ
2020年2月6日(木)19:00公演 ★ スペシャルトークショー
登壇者:小野坂昌也、喜安浩平、後藤恭路、松田 凌
2020年2月7日(金)19:00公演 ★ スペシャルトークショー
登壇者:森川ジョージ先生、喜安浩平、後藤恭路、松田 凌
2020年2月8日(土)13:00公演 ♪ キャストトークショー
登壇者:松本寛也、橋本真一、山口大地、才川コージ
2020年2月8日(土)18:00公演 ♪ キャストトークショー
登壇者:滝川広大、塩田康平、高橋奎仁、高木 渉
2020年2月9日(日)13:00公演 ♪ キャストトークショー
登壇者:後藤恭路、滝澤 諒、岡本悠紀、塩田康平
※トークショーは終演後、15分程度を予定しております。
※お見送りは握手会ではございません。列の流れを止める行為はご遠慮ください。
※登壇者は、やむを得ない理由により予告なく変更となる場合がございます。予めご了承ください。