『渋谷能』公演、全四夜の開催が決定　「直面（ひためん）」をテーマに次世代を担う若手能楽師が舞う

 

2020年4月3日（金）から12月4日（金）にかけてセルリアンタワー能楽堂にてコクヨ PRESENTS 『渋谷能』公演が開催されることが決定した。

約650年前に生まれ、今なお受け継がれる芸能“能楽”。『渋谷能』は、30代から40代の次世代を担う若手能楽師にスポットをあて、能楽五流儀の垣根を越えた役者たちが、現代にも共通する様々なテーマに沿って能楽を上演する企画。2019年に立ち上がった本企画は、事前講座や出演者参加のアフターパーティーなど、セルリアンタワー能楽堂での能楽公演ではこれまでになかった取り組みを交えて全七夜を実施。来場者のみならず、出演者からの継続を望む声が多くあがり、今回の開催決定に至ったという。

2020年は、観世（4月3日（金））・金剛（6月12日（金））・金春（9月18日（金））それぞれの公演と、五流儀が揃う千秋楽（12月4日（金））の全四夜で、テーマは「直面（ひためん）」。直面とは、シテ（主役）が前後半を通じて能面を用いず、素顔のままで、この世を生きる男性を演じるという上演形式のひとつ。神や幽霊などを主人公にした多くの能と比べると現実的で、現代でも共感できる部分が多いが、決して演劇的ではなく、あくまでも「素顔という面」をかけて演じる、静かな中にもドラマを感じさせる能の新たな一面を楽しめるという。

また、関連企画として、各公演の事前講座とアフターパーティーに加えて、第一夜～第三夜には、これから能を観る方、もっと能を知りたい方への一助として、能楽鑑賞に役立つ解説をタブレットで観られる多言語字幕システム「能サポ」を導入するという。なお、「能サポ」は、日本語・英語に対応で、利用には「タブレット使用可能席」が必要だ。