チェリスト=ヨーヨー・マ、沖縄で1回かぎりの「バッハプロジェクト」を公演
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ヨーヨー・マ (C)Jason Bell
2020年3月28日(土)沖縄コンベンションセンター展示棟において、チェリスト=ヨーヨー・マが、バッハの「無伴奏チェロ組曲」を演奏するために来日する。
ヨーヨー・マは、自分が社会にどんな貢献ができるのかというグローバルな視野を持ちつつ、音楽でそれを実行するために、2年間かけて6大陸でライブを行うことを決意した。それが世界各地36カ所でひとりで演奏するという「バッハプロジェクト」である。日本では、今回の沖縄公演が唯一の公演となる。
この旅は、ヨーヨー・マにとって音楽活動の集大成であるだけでなく、人間同士の対話の可能性を考えるためのものでもある。そのため、他の国では、例えばアメリカ-メキシコの国境の壁の前のような、世界中の象徴的な場所で演奏されてきた。通底するテーマは、#culture connects us。「文化は、橋を作る。壁ではなく」。文化が、いかに私たちの想像力を膨らませ、より良い未来をつくっていくことに役立てられるか。それを探究するための、対話、そして協働のシリーズだ。
もともとは首里城での開催を検討していたが、昨年10月に火災によって燃え落ちるというニュースが飛び込んできた。公演が一旦は白紙となりそうになったが、首里城再建に向けて少しでも力になりたいという意思から、特別な券や限定グッズなどを用意し、沖縄コンベンションセンター展示棟に会場を変更して実現することとなった。
ヨーヨー・マは、「文化ーーそれは、私たちが自分自身を表現し、互いを理解するための手段なのですがーーは、強い社会を築くために重要な役割を果たす、と信じています。私の願いは、バッハの音楽を使って、私たちの文化についてのより大きな対話を始めていくということなのです。」と語っている。
世界最高峰のチェリストによる沖縄での1回限りのステージ。首里城再建の想いも重なり、特別なステージとなって記録と記憶に刻まれるはず。その感動の瞬間を現地でぜひ共有してみてもらいたい。