大薮丘がネズミ役で主演を務める 三ツ星キッチン、新作オリジナルミュージカル『Beats~クマネズミの未来ミッション~』の上演が決定
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2020年8月27日(木)~30日(日)、東京芸術劇場シアターウエストにて、三ツ星キッチンが新作オリジナルミュージカル『Beats~クマネズミの未来ミッション~』を上演することが決定した。
三ツ星キッチンは、上條恒の脚本・演出とKAZZ(川上和之/キャスト名:高田安男)の音楽によるオリジナルミュージカルの劇団。『レ・ミゼラブル』の共演者としてであった2人は、キャストとしても存在感を放ち、これまで「日本人による、日本人を題材とした、日本人のためのJ(=JAPAN)・MUSICAL」をテーマに、身近な日本人を描く作品を数多く発表してきた。
この『Beats』では、大切にしてきたテーマはそのままに、三ツ星キッチン初めての「人間ではないキャラクター」が主人公となる。舞台となるのは「日本のどこか」ではなく、築地、銀座、新橋、豊洲、赤坂などなど、耳なじみのある東京の地名が次々に登場する。
Beats(ビーツ)とは、音楽のビート、叩く、打つ、鼓動を意味する言葉。三ツ星キッチンの新作オリジナルミュージカル『Beats』は、東京を懸命に生きるネズミたちが主人公となり、彼らの生き抜く姿、鳴り響く心臓の鼓動が観る人の胸を打ち、心を鼓舞して明日への活力となる、そんな舞台を創造していく。
主役・ビーツを演じるのは『ミュージカル テニスの王子様』で活躍中の大薮丘。脇を固めるのは早見優、シルビア・グラブ、上條恒彦といった実力派俳優たち。八坂沙織、栗生みなをはじめとしたエネルギッシュでフレッシュな才能も多く集まった三ツ星キッチンの新しい挑戦に注目したい。
<キャストコメント>
●出演者 ビーツ役/大薮丘
タイトルロールであるビーツ役を演じさせていただく大薮丘と申します。今回主演を演じさせて頂くということで、嬉しい気持ちでいっぱいなのと、プレッシャーとで心臓がドキドキしています。
三ツ星キッチンさんに出演させていただいたのは2015年でした。その時に共演者の皆様にたくさんのことを教わりました。右も左もわからない僕に丁寧に教えてくださり、演劇、ミュージカルの面白さを教えてくださったのもこの劇団でした。だからこのような形でまた出演出来ることが本当に嬉しいです!作、演出の恒さん、歌唱指導をしてくださるKAZZさん。お二人は僕にとって父親のような存在。今回もたくさん学ばさせて頂きます!そしてほんの少しだけ成長した僕をみてください!
●脚本・演出 上條恒
日本人による日本人のためのミュージカルを創作して13年、いつかは着ぐるみミュージカルを上演しよう!というのはもう5年以上前に主宰のKAZZと交わした冗談でした…いやいや冗談ではない。着ぐるみは別として、東京に住んでいる、生き物から見える、世界を描いてみたかった。
色んな想像をしたけれど、猫は絶対に辞めよう!そんな事を言いながら、何年か経ち…父と弟と3人で、朗読と歌のライブをすることに。
その朗読で、ビーツが産まれかけた。ちょうど、豊洲問題が起きていて、あの築地のネズミ達はどこへ逃げるのか?銀座の飲食の方々は大変な迷惑!東京都も罠を仕掛け、捕獲に乗り出したが、ネズミも頭が良いから捕まらない…ニュースを読みながら、僕はネズミ達の応援側になるのはどうだ?と思いついた。
そうなってからはネズミオタクになりつつ、こんな性質があるらしいよ!というKAZZの情報に、涙を流したり。彼らにも命がある。小さな身体の中にある心臓の鼓動(BEAT)が精一杯鳴っている!生きている!人間の都市再開発に翻弄されながら生きているのだ。彼らには「自分の命を差し出しても、仲間を守る」習性があるという。こんな驚きの情報を知って、ミュージカルが動き出さない方が不思議だ。
三ツ星キッチンが10年を越えてなおマンネリ化しないのは、このワクワクが止まらないからである。僕もKAZZも、日本のミュージカルは、まだ本当には生まれていないと思っている。
ブロードウェイ風でも、ロンドン風でもなく、日本人のミュージカルを創作します。どうぞお楽しみに。
●音楽 KAZZ
このワクワク感は、劇団旗揚げ時に似てるように思います。なんせ約13年続けていますので、山あり谷ありでしたが、毎回、上條恒氏が「こんな話を描こうと思う」という相談から始まる、僕たちの作品作り。今回はいつも以上に前段階からアイデアが出てきて、その時からワクワクが始まってました。誰がこの役、あの役で舞台を駆けまわるだろう、、?そんな想像を巡らせた昨年を経てついに実現へ向けて動き始めました。
今はキャストの皆さんの顔を思い浮かべながら、完成に近づいた台本と照らし合わせつつ、「どんな楽曲でこの人たちの声を観客の皆様に届けようか」とワクワクドキドキしています!ぜひ一緒にワクワクしましょう!お楽しみに。
2018年10月11日、東京の台所築地市場が遂に豊洲へ移転した。
築地では1万何千とも言われるネズミたちが、その行先について喧々諤々やっていた。
築地のネズミは主に2種類。多数派は「ドブネズミ」、そして少数派が「クマネズミ」。ドブネズミの棲み家は下水道や地下なのに対して、クマネズミたちの棲み家は天井、屋根裏である。つまり、築地市場の解体は、クマネズミの棲み家の解体を意味していたのだ。
若者ネズミのリーダーのビーツ(大薮丘)は、自分たち若者ネズミが新しい土地を見つけてくると言い出す。長老モズ(上條恒彦)に後押しされ、ビーツは仲間と旅に出ることになった。頭領でビーツの親代わりのヤッチ(河本章宏)、未来をも見通す美しい瞳を持つメノウ(早見優)、料理上手なチェリオ(中村香織)、鼻の利く侍ダルマ(深来マサル)、歌がべらぼうにうまいファビオ(川上和之)、そしてビーツの6匹が夜の東京へと走り出す。銀座のミステリアスなママ(シルビア・グラブ)、六本木の絶対帝王グロス(上條恒)、牢屋で出会った謎の少年モンジ(八坂沙織)、行方知らずのビーツの兄キース(栗生みな)、そして見たことのない広い世界!銀座、赤坂、六本木、はたして安住の地は見つかるのか?
公演情報
■脚本・演出:上條恒/音楽:KAZZ