SPICEアニメ・ゲーム班オススメ!今だからこそ観たい!家で楽しめるアニメ三選 Vol.5

2020.4.20
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SPICEライター特選!オススメアニメ作品

4月7日に発令された「緊急事態宣言」に伴い外出の自粛、自宅待機が続いていますが、そんな時こそお家で楽しめるアニメ作品を見るチャンスに変えていこう!ということで、SPICEアニメ・ゲームジャンルのライター・編集陣が総力を決して「今お家で楽しめるアニメ三選」をお届けします!(配信状況は執筆時のものです)


Vol.5選者:大山くまお

ライター・編集。QJ WEB「深夜ドラマレビュー」連載中。文春オンライン「文春野球」中日ドラゴンズ監督。著書に『野原ひろしの名言』(双葉社)など。noteで「ライター求人情報」を定期的に更新しています。

オススメ作品①
『未来少年コナン』
(Netflix、dアニメストア、Amazon Prime Video、U-NEXT)

未来少年コナン(日本アニメーション・シアター)(C) NIPPON ANIMATION CO.,LTD.1978

『映像研には手を出すな!』を観て、こちらを観てないのはもったいない! 幼い頃の浅草氏が偶然観て、アニメ制作を志したきっかけになったのが『未来少年コナン』(78年/アニメ『映像研~』の中では『残され島のコナン』)。国民的アニメ作家・宮崎駿の初監督作としてよく知られており、ここに「宮崎アニメのすべてがある」とも言われている。

本作の魅力は「動き」に尽きる。とにかく主人公のコナンをはじめとするキャラクターたちが動く、動く、動く。走る、跳ぶ、転ぶ、よじ登る、飛び降りる、落っこちる、泳ぐ、食べる、笑う……ありとあらゆる動きが作品の隅々にまで詰め込まれている。これぞアニメーションの快楽! 浅草氏が夢中になるのもよくわかる。

荒れ果てた世界の中で、天真爛漫な自然児・コナンが愛と勇気と怪力で、大人の誇大妄想的な野望を打ち砕くストーリーも心躍る。仲間たちの大切さだって教えてくれる。小学生ぐらいの子どもがいたら一緒に観るのもいいと思う。きっと、心がふるえる瞬間がたくさんあるはずだ。

まだ30代だった宮崎駿が超人的な作業量で作り出した、トータル13時間の濃密な冒険の世界に身を委ねてほしい。

オススメ作品②
『AKIRA』
(Netflix、dアニメストア、Amazon Prime Video、バンダイチャンネル)

「AKIRA 4Kリマスターセット」(4K ULTRA HD Blu-ray & Blu-ray Disc)」4月24日発売告知CM(第二弾)

「東京オリンピック開催迄あと147日」と書かれた看板に「中止だ中止」の落書き。ネットミームとしてすっかり有名になった画像は、大友克洋原作・監督のアニメ映画『AKIRA』(88年)のもの。劇中に登場する2020年の東京オリンピックが現実のスケジュールになったときは驚いたが、本当に中止キワキワの延期になってしまってもっと驚いた(個人的な意見としては中止でもいいんだけど)。

『AKIRA』もネットミームとして消費するだけではもったいなさすぎるので、ぜひこの機会に観てもらいたい。製作費は10億円、総セル画数15万枚! トリッキーなストーリーとSF設定、ド派手なアクションのみならず、緻密すぎる背景美術、人物の動きの正確性などのリアルな作画を見ると、これが32年も前に作られたことにあらためて驚かされる。

『AKIRA』を経験した若手作画スタッフは、その後、押井守監督作品や今敏監督作品をはじめとするアニメ作品を支えるアニメーターへと成長するなど、日本のアニメの一つの重要ポイントとして挙げられる作品だ。いまだにハリウッドで実写化が検討され続けるほど、ワールドワイドに影響を与え続けているのも忘れちゃいけない。

なお、鉄雄を演じた声優の佐々木望さんは先日、東大法学部を卒業したことを発表した。すごすぎる!

オススメ作品③
「ゆるキャン△」
(Amazon Prime Video、dアニメストア、U-NEXT、バンダイチャンネル)

TVアニメ「ゆるキャン△」予告編映像

『未来少年コナン』で純真無垢な少年の冒険でドキドキし、『AKIRA』で不良少年たちのアクションにヒリヒリしたら、最後は少女たちの世界でのんびりしたい。それなら、世の中にキャンプブームを引き起こした『ゆるキャン△』(08年)を。

キャンプの魅力もさることながら、個性的だけど相手との距離を慎重に見計らいつつ交流をゆっくり深めていく少女たちの人間関係も見どころ。焚き火の炎と優しい世界に心癒やされる。

なお、「3密」逃れでキャンプに出かける人も少なくないそうだが、今は移動そのものが危険視されるので我慢したほうがいい時期。だったら、『ゆるキャン△』を観て、「またこんな風にのびのびキャンプができるようになるといいなぁ」と思いつつ、スピンアウトシリーズの『へやキャン△』を観るのも吉。こっちもAmazon Prime Videoで配信中。


配信アニメには、たくさんの名作がある。古典から最新作まで、ラインナップを見ているだけで胸が高鳴り、時間がいくらあっても足りないんじゃないかと思えるほど。

特に若いアニメファンの方たちには、ぜひこの機会に過去の名作を体験してみてほしい。映画も音楽も小説も名作は古びたりしない。それはアニメだって同じこと。きっと、思いもかけない体験や感動が味わえると思う。人生観を揺さぶる作品にだって出会ってもおかしくない。それぐらい、アニメにはパワーがある。

あと、こうしたガイドに従って観るのもいいけど、自分の感性のままにディグ(掘って)してみて素晴らしい作品に出会えたりするのもまた格別なので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

文:大山くまお

作品情報

『未来少年コナン​』
 
話数:全26話
公式HP(子供用):https://v-storage.bnarts.jp/sp-site/future-boy-conan/index.html
 
(C)NIPPON ANIMATION CO.,LTD.1978
 
視聴サービス:Neetflix、dアニメストア、Amazon Prime Video、U-NEXT
※Amazon Prime Videoは、「dアニメストア for PRIME VIDEO」への加入により見放題視聴可能です
 

作品情報

『AKIRA』
 
話数:劇場版映画
公式HP:https://www.tv-tokyo.co.jp/anime/aikatsu2013/index2.html
 
(C)1988マッシュルーム/アキラ製作委員会
 
視聴サービス:Netflix、dアニメストア、Amazon Prime Video、バンダイチャンネル
※Amazon Prime Videoは、「dアニメストア for PRIME VIDEO」への加入により見放題視聴可能です
 

作品情報

『ゆるキャン△​』
 
話数:全12話
公式HP:https://yurucamp.jp/
 
(C)あfろ・芳文社/野外活動サークル
 
視聴サービス:Amazon Prime Video、dアニメストア、U-NEXT、バンダイチャンネル