「お喋り禁止」の会話劇 安住の地film vol.1『筆談喫茶』が配信
安住の地film vol.1『筆談喫茶』
京都を拠点に活動するアーティストグループ・安住の地が、全編筆談でおくる会話劇、安住の地film vol.1 『筆談喫茶』の配信を2020年6月20日(土)よりVimeoにて開始している。全5篇が、順次配信開始となる。
安住の地は、2016 年 7 月結成。12名のメンバーの多くが90年代生まれの同時代性をもつグループで、2019 年には、ロームシアター京都と京都芸術センターによる U35 創造支援プログラム<KIPPU>の共催公演に採択され、京都の若手アーティスト支援プログラムの一環として公演。また、演出家を中心とした創作だけでなく、メンバー個人の文筆活動や美術・音楽活動、 俳優主体での企画公演なども積極的に行っており、既存の枠にとらわれないアーティストグループとしての活動を目指しているという。
今回配信される安住の地filmは、劇団初の映像配信企画。感染症対策のため「私語厳禁」の対策をとった喫茶店が舞台だ。稽古のほとんどをリモートで行い、全編筆談で紡がれる、言葉を一切話さない新しい「会話劇」に挑戦する。安住の地は作品について、「全編筆談で紡がれる5 篇のエピソードには、手書き文字ならではの温もりや表情、相手を気遣う間など、繊細なコミュニケーションが随所に表れます。お喋りが禁止されようとも、紙とペンがあれば気持ちを伝えられる、言わば「今でなくともできる」手法かもしれません。しかし、オンラインで様々な物事が進み、文字を書くことが少なくなった昨今、直接言葉を交わすことの大切さを改めて感じられる、今こそ向き合える作品形態でもあると信じています」とコメントしている。安住の地では、今回の筆談喫茶を皮切りに今後も継続的に安住の地film作品を発表していく予定だという。