10周年を迎える京都学生演劇祭が無観客配信公演で開催
10周年を迎える京都学生演劇祭が『京都学生演劇祭2020』として、今年は無観客配信公演で実施されることになった。2020年9⽉1⽇(⽕)〜9⽉6⽇(⽇)京都・THEATRE E9 KYOTOにおいて上演・撮影し、9⽉9⽇(⽔)〜23⽇(⽔)の期間で作品を有料配信する。コロナ禍で全国の演劇公演が中⽌になる中、最後まで上演を⽬指した7つの学⽣劇団が全国学⽣演劇祭の出場権をかけ、しのぎを削る。
京都学生演劇祭は、『今、京都で最もおもしろい舞台をつくる学⽣劇団はどこか?』という問いに答えを出すべく2010年度に始まった学⽣演劇の祭典。京都府内のみならず、⼤阪・滋賀・⽯川の団体が参加するなど、近畿⼀帯を包括する学⽣演劇祭となる。
観客・審査員・劇場スタッフといった多様な観点から作品を評価する「コンペティション」、学⽣演劇を盛り上げ交流を促進させる「フェスティバル」という2つの性格を持っており、優秀団体には全国学⽣演劇祭への出場権が与えられるなど、若⼿演劇⼈の登⻯⾨としての役割も果たしており、アーティストとして活躍する団体・個⼈を多く輩出してきた。また、企画・運営も学⽣が主体となっている点が他の演劇フェスティバルと異なる⼤きな特徴となる。
今年は新型コロナウイルス感染症への対応・対策はもちろんのこと、記念すべき10回目の開催ということもあり、下記のようなグレードアップした企画が用意されている。
• 会場を、1 学⽣劇団では予算規模・スタッフスキル・活動実績的に利⽤が難しい「THEATRE E9 KYOTO」へ移す。
• THEATRE E9 KYOTO との協賛企画を新しく設け、参加団体には「来年度の会場無料使⽤」のチャンスを付与。
• より多⾓的な評価を可能にするため、審査員の数を3 名から、下記の「5 名」に拡⼤。
⾕賢⼀(劇団DULL-COLORED POP)、野村眞⼈(劇団速度)、野村有志(オパンポン創造社)、藤井颯太郎(幻灯劇場)、森⼭直⼈(京都芸術⼤学教授)
• 全国学⽣演劇祭(2021 年3 ⽉、札幌にて)の京都からの出場権が1 枠増えて「2枠」に拡⼤(昨年度の⼤賞受賞団体が京都の団体であったため)。
• 学⽣のスキル向上を⽬指し、プロのスタッフによるワークショップを多数開催。
• エキシビション枠として、過去の出場団体であり現在も精⼒的に活動を続ける劇団なかゆび(京都学⽣演劇祭2016 審査員賞受賞、第2 回全国学⽣演劇祭審査員賞受賞)による特別上演。
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、9団体からの参加辞退や、関連企画の中⽌を余儀なくされるなどの困難に直面しながらも開催にたどり着いた本イベントを、今年は自宅で楽しんでみてはいかがだろうか。