藤原竜也、高杉真宙、佐久間由衣、柄本明が出演 新作舞台『てにあまる』の上演が決定
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(上段左から)柄本明、 藤原竜也 (下段左から)高杉真宙、 佐久間由衣 (C)ホリプロ
2020年12月19日(土)~2021年1月9日(土)東京芸術劇場プレイハウスにおいて、舞台『てにあまる』の上演が決定した。
藤原竜也、高杉真宙、佐久間由衣、柄本明が出演する4人新作芝居で、脚本は松井周、演出は出演も兼ねる柄本明が手掛ける。2015年の舞台『とりあえずお父さん』で共演し、一筋縄ではいかない柄本との芝居に強く刺激を受けたという藤原。その二人が再びタッグを組む。
今回は、自身の劇団で数多くの作品の演出を手掛けている柄本が演出を担い、同時に出演者としても、藤原と親子を演じ心理的戦いを繰り広げる。そして、俳優として目覚ましい成長を続ける高杉、今作が舞台初出演となる佐久間と、若手実力派のキャストも顔をそろえた。
脚本は、2011年に岸田戯曲賞を受賞し、主宰する劇団サンプルの活動のほか、国内外でも注目される劇作家、松井による書き下ろし作品。柄本も絶大な信頼を寄せるその松井独自の視点で、“どのような人間関係も、それぞれがオリジナルでしかない”という真理をあぶりだす。ある家族を描きながら、人間という動物の抗えない欲望を見つめるサスペンスドラマが生まれる。
確かな演技力を持つ4人の役者が織り成す、濃密な会話劇。人間と人間の魂のぶつかり合いを劇場で体感できる舞台『てにあまる』に、期待が高まる。
<藤原竜也コメント>
2015年に舞台で初めて柄本明さんと共演させていただきまして、 それまで経験したことのない不思議なエネルギーを感じました。 負けないように必死でくらいついていった記憶があります。 舞台上で柄本さんと毎日“生”の芝居ができたことが嬉しく、 今回も5年ぶりに共演出来ることは恐ろしくもあり、 でもすごく楽しみです。
さらに今回は演出も受けることができるとは!果たしてどんな悪巧みをしてくるのか…想像もつきません。
劇団員ではない自分が柄本さんの演出を受けられることは、 非常に光栄です。
『レインマン』(2018年上演 松井周演出)で濃密な時間を過ごした松井周さんが書き下ろしてくださる脚本も、 同じく想像はつきませんが、 新作に挑戦できる喜びを感じながら挑みたいと思います。
初めてご一緒する高杉さん、 佐久間さんと力を合わせて柄本さんに立ち向かい、 良い作品にしていきたいと思います!
<高杉真宙コメント>
今回、 お話しを頂いた時、 今までにない全身の痺れを感じました。
柄本さんとはドラマの現場で少しお会いしたのですが、 もっともっとご一緒したかった。 と悔しく思っていたので舞台で演出もつけて頂けることが嬉しいです。
藤原さんとは初めてご一緒させて頂くのですが、 ずっと作品を観て憧れてきた大先輩と立つ舞台は、 想像だけでは収まりきらないくらい緊張感ある舞台なんじゃないかと思います。
佐久間さん含め四人しかいないお芝居なので置いていかれないよう必死に皆さんに食いついていきたいと思います。
<佐久間由衣コメント>
今回、 舞台『てにあまる』に出演させていただきます。 最初は自分にとってどこか現実味を纏わないお話でしたが、 きっとこの太刀打ちできない緊張感と共に最後まで走り抜けるんだろうなと覚悟しております。 柄本明さんの演出、 藤原竜也さん、 高杉真宙さん、 と観客の席側から拝見させて頂いていた素敵な俳優さん方と、 初めてご一緒できること。 そして少人数でしっかりとお芝居に向き合えること。 とても有難い環境だなと思っています。 今回が初舞台になりますので、 未熟者なりに先輩方からたくさん吸収して、 健康に気をつけながら、 未知の世界に飛び込みたいと思います。
<演出・出演:柄本明コメント>
何で自分が演出という事になったのかよくわかりませんがそんな事になりました。
自分の劇団、 東京乾電池というんですが、 そこでは演出してますが小さい小屋ばっかりで本多劇場が最大で大体それより小さな所ばっかりでやってます。 だから、 今度の池袋のプレイハウスはとてもデカイ。 だからとてもコワイんだけど。 藤原竜也さんとは一度やりまして、 『とりあえずお父さん』というお芝居で、 そん時の印象、 藤原竜也が藤原竜也で藤原竜也だという事に藤原竜也されました。 何云ってんだかわかりませんが…、 まぁそんな感じでステキでした。 松井周さんとは初めてです。 だから何度も会いまして、 しゃべりまして、 ウチの芝居も見てもらって、 稽古も見てもらって、 お互い共通する変態性も確認しました。 どんなお芝居になるのかわかりませんが、 どうか皆様ヨロシクお願い致します。
<脚本:松井周コメント>
柄本さんと藤原さん。 この二人が組んだらきっと何かが起きるだろうし、 何かを起こしたいと思うし、 予想もつかないので自然と笑ってしまいます。 さらに、 COVID-19によって、 どうにもならないことやどうしてこんなことになってしまったのかということについて考え続けた半年間でもあったので、 そういうことも戯曲には影響するでしょう。 また、 あの二人に高杉さんと佐久間さんが加わるんだから、 こんなこともできるかもといまだにアイディアが膨らみ続けています。 『てにあまる』というタイトルはいい意味でそんな状況をあらわしているのかもしれません。 どうぞ演劇をお楽しみ下さい。
一人で暮らす老人( 柄本明 )の家に、 男( 藤原竜也 )がやってくる。 老人は戸惑うが、 その男は老人を家に連れて帰り、 二人の奇妙な同居生活が始まる。
男はベンチャー企業の経営者であり、 部下( 高杉真宙 )が彼を支えている。 部下は男の家を訪れ、 見知らぬ老人がいるのに驚く。 男は「家政夫だ」と老人を紹介する。 部下は男に対して盲目的な憧れと畏れがあり、 素直に信用する。
ある日部下は、 男の別居中の妻( 佐久間由衣 )を連れてくる。 妻は男と離婚をしたがっており、 その話し合いのためだ。 家政夫の老人に対して怪訝な目を向ける妻に、 老人は不敵な笑みを浮かべる。 その老人は、 男と長らく絶縁状態にあった男の父親だった――
妻と部下の関係を疑い、 壊れていく男。 その様子に心が離れていく妻と部下。
男と妻子の間には何があったのか。 そして男の父親しか知らない、 男の過去の真実とは何か。
父と息子が家族をやり直そうとする物語。
あるいは、 家族を終わらせようとする物語。