KAAT 神奈川芸術劇場芸術監督プロジェクト、オペラ『モモ』全三幕上演が無期限延期

KAAT 神奈川芸術劇場は、2021年3月に上演を予定する予定であった、一柳慧作曲、白井晃演出、芸術監督プロジェクト オペラ『モモ』全三幕の上演を無期限延期することを公式サイトにて、2020年10月30日（金）に発表した。

【延期公演】
■オペラ『モモ』全3幕

日程：2021年3月9日（火）～3月14日（日） ＜ホール＞
原作：ミヒャエル・エンデ 作曲：一柳慧 演出：白井晃

また、KAAT 神奈川芸術劇場は本公演について下記のとおりコメント。

新型コロナウィルスの影響が現れた当初から現在にいたるまで、上演実施の可能性を慎重に検討してまいりましたが、感染下に伴うお客様、出演者、スタッフの万全の安全対策への不安と、感染拡大に起因する施設休館等により財政状況が悪化し、期待する水準の作品を制作することが難しくなったとの判断により、今年度の上演を取り止め、本公演の延期を決定いたしました。

公演を楽しみにしてくださった皆様には、多大なご迷惑をおかけしますことを心よりお詫び申し上げます。何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

芸術監督 白井晃より

本年度のKAATのホールでの最終プログラムである芸術監督プロジェクト・オペラ『モモ』の上演が無期限延期になったことは慚愧の念に堪えません。
一柳慧さん作曲のこのオペラは、ミヒャエル・エンデの世界的名作を基に 1995年に創作された壮大な作品です。今回、演出も新たに上演を予定しておりましたが、その機会は未来に持ち越されることになりました。エンデが描いた作品のテーマは、経済格差が大きく生じた今の世界を映し出す内容だっただけに、今回の事態は残念でなりません。
新型コロナの感染拡大により、このように舞台芸術が危機に瀕している状況をこのまま看過することはできません。少しでもこの状況を回復、改善して舞台表現が皆さんに必要なものとなるように私たちも思考を重ねていくつもりです。
この作品に参加予定だった出演者、音楽家、スタッフの皆様と、本作の上演を楽しみにしてくださっていた皆様に心からお詫び申し上げます。