ヨーヨー・マ、最新アルバム全曲配信スタート 「オール・マン・リヴァー」演奏映像が公開
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『ソングス・オブ・コンフォート・アンド・ホープ』
2020年12月11日(金)、チェリスト=ヨーヨー・マがコロナ禍の世界に向けてリリースする最新アルバム『ソングス・オブ・コンフォート・アンド・ホープ』の全曲デジタル配信がスタートした。同時に、アルバムから「オール・マン・リヴァー」の演奏映像が公開中された。
ヨーヨー・マは、3月、ボストンの自宅から「ドヴォルザーク:家路(Going Home)」の演奏動画を投稿。その演奏は瞬く間に拡散し、2,000万回視聴された。その後も#SongsOfComfort(ソングス・オブ・コンフォート)としてSNSに演奏映像を公開しているヨーヨー・マは、先の見えない不安と孤立感にさいなまれる世界中の人々に安らぎと希望をもたらすアルバムを届けるべく盟友キャサリン・ストットをピアノに迎え、全21曲のレコーディングを行った。ニュー・アルバムについてヨーヨー・マは、ニューヨーク・タイムズ・マガジン(The New York Times Magazine)に次のようにコメントしている。
「このパンデミック下に私の中で明確になった事がある。それは、私たちがある特定の精神状態になるために音楽が必要だということだ。“僕の音楽を聴いてみて、きっと役に立つから”というつもりではない。みんな、日々の中で、巡る季節の中で、ある気持ちになろうとして音楽を聴くのだと思う。今のコロナ禍では会いたい人に会えずソーシャル・ディスタンスを保たねばならないけれど、音楽は会えない人に代わって自分に力をくれるものでもある。それはエネルギーだ。それがあった上で、個々の曲がどのように思い出を引き出してくれるかといった細かい話になってくる。私たちは困難な時代や幸せな時代を生き抜く心のバランスを保つために音楽が必要なんだ。」
Yo-Yo Ma, Kathryn Stott - Ol' Man River (Official Video)
アルバムには「ドヴォルザーク:家路」等クラシック名曲のみならずミュージカルやロシア、中国、アフリカ、南米等各地で親しまれているメロディが奏でられる。すでに2人の息の合った「虹のかなたに」(原題:Over the Rainbow)の演奏映像が公開中だが、人々に歌い継がれてきた希望の旋律の数々を収録。11日、演奏映像が公開された「オール・マン・リヴァー」は1927年にブロードウェイで初演のミュージカル『ショウ・ボート』からの1曲。名コンビジェローム・カーンとオスカー・ハマースタイン2世によって世に送り出された。これまで3度映画化された歴史的傑作であり、ポール・ロブソンが舞台で歌ったこの曲はジャンゴ・ラインハルトを始め、ジャンルをこえて数多くのアーティストたちによってカバーされている。
ヨーヨー・マとキャサリン・ストットの出会いは1978年に遡り、1985年からはレコーディングでも共演している。これまでも数多くのアルバムを発表し、その中にはグラミー賞を受賞した『ヨーヨー・マプレイズ・ピアソラ』『オブリガード・ブラジル』(最優秀クラシカル・クロスオーバー・アルバム部門)も含まれる。2人がタッグを組むのは2015年発表『ソングス・フロム・アーク・オブ・ライフ』以来。 2人は11月11日から15日まで台湾の3都市=台北、台中、高雄でデュオ・リサイタルを行った。ヨーヨー・マにとってコロナ感染拡大後初の海外公演では最新アルバムからも披露され、14日の高雄公演は全世界にライヴ配信された。 アルバムは全世界12月11日(金)配信スタート、国内盤は12月16日(水)発売だ。