藤原竜也×柄本明 舞台『てにあまる』がいよいよ開幕 舞台写真とキャストコメントが到着
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左より)藤原竜也、 柄本明 (C)ホリプロ
2020年12月19日(土)東京芸術劇場プレイハウスにて、Sky presents 舞台『てにあまる』が初日を迎える。本公演は藤原竜也、高杉真宙、佐久間由衣、柄本明の4人芝居で、演出は柄本自らが務める。このたび最終舞台稽古の写真と出演者・脚本家コメントが到着した。
演劇界においても、映画・ドラマ界においても唯一無二の存在感を放ち続けている名優、 柄本と、5年前の共演で一筋縄ではいかない柄本との芝居に強く刺激を受けたという藤原。 この“てにあまる”ふたりが互いに熱望した再共演となる本作。自身の劇団で数多くの作品の演出を手掛けている柄本が、劇団外で初めて演出を手掛けることも注目の一つだ。
脚本は、2011年に岸田戯曲賞を受賞し、主宰する劇団サンプルの活動のほか、国内外でも注目される劇作家、松井周によるオリジナルの書き下ろし作品。柄本と松井は初顔合わせながら、対話を繰り返し通じ合うものを見つけ、信頼関係が深まっていったという。
物語は、高級なスーツに身を包んだ男が取り壊し寸前のアパートに住む老人を訪ねるところからスタートする。抗うことのできない力に対峙する人間の姿を生々しく、かつ演劇的に描いた現代劇に仕上がった。
左より)藤原竜也、 高杉真宙 (C)ホリプロ
左より)佐久間由衣、 藤原竜也 (C)ホリプロ
主演の藤原が、困難な状況に追い込まれた人間の複雑な心情を丁寧に情感的に体現している。そして藤原が演じる男にとって圧倒的な存在となる老人を、演出と出演の二役を担う柄本が見事な存在感で演じる。本年は人気ドラマでもその芝居が大きな話題を呼んだ柄本が、「天才だ」と絶賛する藤原と魂のぶつかり合いを繰り広げる姿は、ナマの演劇ならではのエネルギーとほとばしる情感を放つ。
さらに、藤原の部下役に映画やドラマでの多彩な芝居が評価の高い高杉真宙、別居中の妻役に、ドラマ『ひよっこ』で注目を集め、今作が舞台初出演となる佐久間由衣。濃密な人間関係の物語の中で、二人の存在はどこか明るい未来を感じさせる。
藤原竜也 (C)ホリプロ
柄本明 (C)ホリプロ
作品を多くの観客へ届けるため、稽古中から感染対策を徹底しており、舞台稽古に入ってからもギリギリまでマスク着用で稽古。 楽屋や大道具小道具にはすべて抗菌処理を施し、 楽屋内に菌を持ち込まないよう衣服・靴・マスクの取り替えなど厳密にルール化。もちろん主催者は劇場での対策も徹底し、検温・消毒、劇場内のこまめな消毒、ロビーでの密を避ける動線確保や換気の強化にも努め、予防対策を出演者が呼び掛ける動画を配信するなど様々な対策を講じている。
藤原竜也 感染症対策の様子 (C)ホリプロ
高杉真宙 感染症対策の様子 (C)ホリプロ
左より)柄本明、 藤原竜也 感染症対策として一部舞台稽古はマスク着用で行われた (C)ホリプロ
左より)佐久間由衣、 高杉真宙、 柄本明 感染症対策として一部舞台稽古はマスク着用で行われた (C)ホリプロ
▼出演者・脚本家よりコメント
柄本明(佐々木隆彦役/演出)
松井さんと色々な話をして、 稽古場では出演者の皆さん、スタッフの皆さんと話し合いながら創ってまいりました。
藤原さん、高杉さん、佐久間さん、みな、本当に素晴らしい俳優です。
こういう物語です、そしてこういう時代です。
ひとことで表現はできませんが、どのように感じて頂くのもお客様の自由です。
劇場での観劇をどうぞ楽しんでいただけたら嬉しいです。
藤原竜也(鳥井勇気 役)
ここまで柄本さんと共に、そして(高杉)真宙、 (佐久間)由衣ちゃん、スタッフの皆さんと試行錯誤の日々でしたが、ついに初日までたどり着きました。
コロナ禍という大変な時ではありますが、なんとか初日を迎えられること、お客様に僕たちが創り上げた作品をお見せできること、いち演劇人として、喜びを感じています。大千穐楽を迎えられるよう感染予防対策をしっかりしながら、この4人とカンパニー皆で駆け抜けていきます。劇場で、お待ちしています。
高杉真宙(三島茎水 役)
劇場に入って、いよいよ本番が始まるんだなと身震いしています。
舞台上に立つ御三方が素敵で、自分がこの一員の中で演技をしていることを再確認しつつ更に頑張ろうと思えます。初日から千穐楽まで無事に走りきれるよう、丁寧に立ちたいと思います。
佐久間由衣(鳥井緑 役)
稽古中、本当にいろんなことがありました。いろんな自分と出会いました。
幕が上がる今、いざ思い返してみると、いつも受け止めて下さった共演者と関係者の皆さんの姿を思い出します。舞台上でも変わらず、限りある時間を噛み締めたいと思います。
松井周(脚本)
劇場に入り、光や音が加わってから、俳優のエネルギーというものがどんどん増していくというのを目の当たりにしています。水を得た魚です。
なかなか人と直接向き合えない今だからこそ観ていただきたい作品になりました。よろしくお願いします。
一人で暮らす老人(柄本明)の家に、 男(藤原竜也)がやってくる。 老人は戸惑うが、 その男は老人を家に連れて帰り、 二人の奇妙な同居生活が始まる。
男はベンチャー企業の経営者であり、 部下(高杉真宙)が彼を支えている。 部下は男の家を訪れ、 見知らぬ老人がいるのに驚く。 男は「家政夫だ」と老人を紹介する。 部下は男に対して盲目的な憧れと畏れがあり、 素直に信用する。
ある日部下は、 男の別居中の妻(佐久間由衣)を連れてくる。 妻は男と離婚をしたがっており、 その話し合いのためだ。 家政夫の老人に対して怪訝な目を向ける妻に、 老人は不敵な笑みを浮かべる。
妻と部下の関係を疑い、 壊れていく男。 その様子に心が離れていく妻と部下。
男と妻子の間には何があったのか。 そして老人しか知らない、 男の過去の真実とは何か。
これは家族をやり直そうとする物語。
あるいは、 家族を終わらせようとする物語。